仕事、子育て、介護。
忙しい僕達でもできる「起業準備のための時間捻出法」

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 新井 一

この数年、副業、そして起業ブームが続いています。多くの会社員の皆さまが、「何かをやってみたい! でも、何からすればいいの?」と考え、ネット検索や本屋さんから情報収集をスタートされます。そして、いつの間にかフェードアウト・・・

なぜ、そうなってしまうのでしょうか? それぞれの人にそれぞれの事情があると思いますが、筆者がこれまで1万人以上の起業をサポートしてきた経験では、おおよそ以下のような答えになるかと思っています。

  • 1位 時間がない
  • 2位 アイディアが出ない
  • 3位 お金がない
  • 4位 スキルがない
  • 5位 自信がない

1位と2位の差は僅差で、入れ替わることもしばしば。ですが、この2つがメジャーな「起業を諦めてしまう原因」になっていることは、間違いないと思います。

ご挨拶が遅れました。私は、ドリームゲートアドバイザーの新井一と申します。日頃は「起業18フォーラム」という起業準備塾にて、会社員の皆さまの起業準備をサポートさせていただいております。

令和元年、大変嬉しいことに、こちらでコラム執筆をさせていただくことになりました。今回が初配信になります。今後ともよろしくお願い申し上げます!

というわけで、初のコラムでは「起業準備」と「時間」について書いてみたいと思います。起業に向けての道を阻む、最大、或いはそれに次ぐキーワードが、この「時間がない(忙しい)」だからです。

もし、あなたが、「忙しい」けれど「起業したい」、そう思っていらっしゃるのでしたら、ここでご紹介する6個のことを、実践してみてください。変わらず「忙しい」かもしれませんが、起業準備が少しずつ進むようになるはずです。

なぜなら、これらは、私の周りにいる起業したい会社員の皆さまも実際に実践して、続々と成果を出されている方法ですし、私自身も同様に、日々実践していることだからです。

最後までお読みいただけましたら、今までとは違う感覚で自分の忙しさと向き合うことができるようになり、時間を有効に使うことができるようになるでしょう。

2つの時間作り

「時間がない」状態を解決するアプローチは、大きく分けて2つあります。ひとつは、「時間そのものを作り出す」こと、もうひとつは、「限られた時間を最大限に活用する」こと、つまり能率を上げることになります。

1.時間そのものを作り出すには?

1-A. やらないことリストを作成する

多くの人は、アプリや手帳で、「ToDoリスト」を作成しています。消し込みをしていくことで、もれなく予定をこなしていくことができるからです。

ですが、時間を作り出す際に大切なのは、「やらないことを決める」ことです。会社員のまま起業準備を進める際には、朝出社前と帰宅後寝る前までの限られた時間と、お休みの日の一部くらいしか作業ができません。やらないこと(劣後順位)リストを作り、項目を付け足していくことで、今の自分にとって大事なことを把握していきましょう。

1-B. 結果を生みだす2割を見極める

「パレートの法則」をご存じでしょうか? 「売上の8割は2割の顧客から来ている」など、「全体の成果の大部分は一部の要素が生み出している」ということを表わす理論です。

起業準備をする際も、現時点で手に入れたいゴールを明確にし、それを達成できる2割の作業に集中して時間を振り分けることで、新しい時間を作り出すことができます。

例えば、「今日中に商品のアイディアを1つ出したい」と思ったら、本を読む、セミナーに出る、などが思いつきますが、過去にアイディアを出すことができたのは「公園でリラックスしていた時だった」ということがわかれば、そこに集中することができます。まずは、行動の記録を付けてみることから始めてみましょう。

1-C. 通勤時間の質を見直す

会社に勤めていて、もっとも無駄に感じる時間のひとつが通勤時間でしょう。特に、満員電車に揉まれている時間が長い場合には、朝から気力も体力も消費してしまうので、良いことがありません。

この通勤時間は、往復1時間としても、年間で240時間にもなります。息をひそめて苦痛に耐えているには、あまりにも長い時間です。スマホゲームに興じるのもひとつの過ごし方ですが、中吊り広告から自分のビジネスで使えそうなキャッチコピーをイメージしたり、PodcastやYouTubeからビジネス情報を収集したりすれば、ただ苦痛だった時間も起業準備のための貴重な時間として蘇らせることができるでしょう。

2.限られた時間を最大限に活用するには?

2-A. スマホの「通知」をオフにする

さまざまな工夫でねん出したスキマ時間ですから、やりたいことをどんどん進めていきたいですよね。その時、意外と私たちの集中力を奪っていくのが、スマホの通知(アラーム)です。メールの着信、SNSのメッセージ、LINE、ニュースアプリの新着記事情報など、スマホが鳴りっぱなしの人も少なくないと思います。

スマホには、指定時間帯に通知を止める機能も付いています。集中する時間には外部からの呼びかけを遮断し、精神的、感情的、そして身体的な状態をピークに保ちながら、一気に作業を進めましょう。

2-B. 朝イチは「大切なこと」からやる

「出社したら、まずはメールチェックから」という方は多いのではないでしょうか? 人によっては、自宅でスマホなどからチェックを済ませ、回答順位決めながら出社する方もいらっしゃるでしょう。私たちは実に多くのエネルギーをメールに費やしています。優先順位を判断し、内容によっては感情を乱され、返信内容を考え、文章を作成していると、目先の仕事ばかりに心が向いていきます。

起業準備を進める会社員にとって、朝イチの時間、自宅から出発するまで時間はもっとも貴重な時間と言っても過言ではありません。会社の仕事を考える前に、ちょっとでも構いません、自分自身の未来について考える時間を作ってみませんか?

2-C. 意思決定をしない

最後に、意外に時間が掛かり、疲れてしまうのが、この「意思決定」です。日頃、独断で物事を決めていく機会が少ない人ほど、この「決めなくてはならない」という「意思決定疲労」を感じてしまうのです。「誰か正解を教えて」、「誰か決めて指示して」と思ってしまうこともあるでしょう。

この意思決定疲労をなくすためには、「意思決定の数を減らすこと」が重要です。着るもの、食べるもの、やる条件、やらない条件など、あらかじめ決めておいて考えない。ルーチンワークは箇条書きにしてまとめておいて、考えずに上から粛々とこなす。ちょっとした工夫で、いちいち考えて、迷って、決めて、或いは決められずに時間ばかりが過ぎていくといった無駄な労力を減らすことができるのです。

まとめ:時間がないからこそ大切なことがわかる

いかがでしたでしょうか? もっともっとお伝えしたいことはありますが、今回はこの辺りで、まとめたいと思います。時間を生み出し、その時間を大切に使うこと。ぜひ、ひとつでも実践してみてください。

もちろん、やってはいけないこともあります。それは、家族との時間を削ること、そして、睡眠時間を削る、運動しない、食事を抜くなど、健康を壊すことにつながることです。健康な心身あっての起業の夢だからです。

健康寿命80年として、人生は3万日ほど。「忙しいからできない。」そう言っている間に、自分のために使える時間はどんどん失われていきます。

Appleの創業者「スティーブ・ジョブズ」は、2005年6月、米国スタンフォード大学の卒業式にて、「もし今日が人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか? その答えが「NO」の日が続くようであれば、何かを変える必要があると分かった」という言葉を残しました。「忙しいからできない」のではなく、「時間がないからこそ、本当にやるべきことをやる」ということだと思うのです。

朝、電車を降りて、目の前に見えてくる会社のビル。「今日も仕事だ」とため息をついているくらいなら、どんどん時間を確保して、起業準備を進めていきましょう! その積み重ねが、あなたの毎日を、目の前にシンデレラ城が見えてくる瞬間のような、楽しくワクワクする時間に変えてくれるはずです。

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 新井 一
(パーソナルビジネスブレインズ・コンサルティング事務所 代表)

起業18フォーラムの代表を務められている新井アドバイザー。会社員時代に起業した経験をもとにしたアドバイスは多くの支持を得ております。
2007年から独自のマーケティング理論を基にした集客メソッドを公開。全国で1,000回を超えるセミナーや10,000件以上の相談に応じるなどの実績を豊富にお持ちです。

プロフィール

ドリームゲートアドバイザー新井 一

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