起業の心得:ゲンイチ第82回 「おもてなし」の時代が来ました。

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

僕は30代の頃、フランチャイズ(以下 FC)ビジネスを勉強していました。当時はまだコンビニが走りで、FCと言えば居酒屋かラーメンチェーンっていう時代です。サービスについてのセミナーに参加した時に「ホスピタリティー」って言葉を知りました。講師は教室の中を歩きながら「みなさん、ホスピタリティーって知っていますか?」って聞きました。50人いた受講者はだれもこの言葉を知らなかったです。

講師は続けました。「ホスピタリティーとは“おもてなしの心”です。自分の家に友達が遊びにくると思ってください。食事は何にしようか?くつろいでもらうにはどうしたらいいだろう。おもてなしにあれこれ考えますよね。その気持ちがホスピタリティーです。サービスの原点です。」

先日、青山のレストランにご招待いただきました。このレストランがホスピタリティー溢れるサービスで、少々のことでは驚かない吉田が感動してしまいました(笑)。

おもてなしは店の外から始まります。
地図を片手にそのレストランを探していると、インカムを付けた青年が寄ってきて「○○○○をお探しですか?」って声をかけてくれました。「うん、なんでわかったの?僕の顔に ○○○○って書いてあった(笑)」って言ったら「地図をもってお店を探しておられる風だったので…」との答え。おぬし、なかなかやるな?きっと、僕の地図を覗き込んで自分のお店だと気が付いたんだろうと思っていたのですが、違っていました。

帰りに確認したら、彼らはお店を探しておられる風の方、すべてに「○○○○をお探しですか」って声をかけているみたいです。その後がまた気が利いてて、「この地図はもういりませんよね。僕が処分しておきます」って地図を受け取ってくれました。確かに、場所がわかった後の地図って邪魔なんですよ(笑)。

そして、彼に案内されて3階のお店に入りました。最初のおもてなしは食前のシャンパンでした。「特別なシャンパンをご用意しました」のシャンパンのラベルにYoshidaの名前が入っていました。でも、これはよくある手なんで、そんなにはびっくりしませんでした。テーブルにはウェルカムカードが置いてあって「吉田様、ようこそ、○○○○へ」なんてメッセージが。これもよくあるので、心遣いできているな~ってぐらいで、感動まではいきません。しかし、そのカードの裏に僕の著書「君も社長になろう」の表紙画像が張ってありました。これはちょっとうれしい(^_^)。そして、置いてあったナプキンには刺繍でM.Yと僕のイニシャルが入っています。敵もなかなかやります(笑)。
店長がご挨拶に来られて、このレストランのオーナーはバイクの輸入商社とわかり、僕のバイク「KTM」の話になりました。

最後にデザートがきたのですが、ここで、吉田はノックアウトされてしまいます。そのフルーツのお皿にチョコレートで書いたKTMのロゴが!きっと、店長が僕をKTMのファンと知って、その情報を厨房に届けていたんですね。

よくよく考えるにホスピタリティーとは感動ですよね。心遣いに感動する。おもてなしに感動する。「ここまでしてくれるの」って相手の想像を超えないと感動はないです。つまり、びっくり!驚き!サプライズの向こうに感動はあります。そのサプライズを演出する為には相手を知らないといけません。敵を知り己を知れば百戦あやうからず。
このレストランは僕のことを調べつくしていました。そして、機転が利いていました。これはレストランの話で終わらないです。僕たちすべてのコミュニケーションに通じることですよね。そして、ホスピタリティーは最後に残された差別化の要素です。

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