女性起業のやり方は「手堅さ」が際立つ。
経済的自立を目指す女性たちの選択と共通する想いとは?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 新井 一

ドリームゲートアドバイザーの新井一です。
起業18フォーラム代表も務めています。非正規雇用の会社員から、キャリアアップを目指すエリート正社員まで、たくさんの方にお会いし、経済的自立への道をご案内して参りました。

女性による起業の特徴

先日放送されたAbema newsでは、“単身女性の3人に1人が貧困、東京で働く単身女性の5割以上が非正規雇用者、平均月収は約16万円である”と紹介されていました。
奨学金の返済などで、貧困に苦しむ女性が多いというのです。

私のセミナーには、たくさんの女性が参加してくださいますが、その参加層は、非正規雇用で先が不安とおっしゃる方もいれば、知る人ぞ知る大手企業のエース級の方や、結婚して特に不満もないが退屈なので、といった方までさまざまです。

女性起業家の「想い」とは

皆様の事情はそれぞれなのですが、さすが、セミナー参加という行動を起こした女性たちです。
彼女たちには、共通している「想い」があります。
それは、「今が続いては困る」、「今が続くとは限らない」という、「自分は変わらないといけない」という強い危機感を持っていらっしゃるということです。

私は、そんなそれぞれの女性と、経済的自立について一緒に考えます。
その結果、多くの女性が一歩を踏み出し、活動を開始します。
ここが男性との最初の相違点。
多くの男性、特に40代後半以上の男性は、「検討します」が口癖。何かあると反射的に、「今すぐそれをしないで済む理由」、「それをやらない方向に導く理屈」が大量に頭に浮かびます。
結果、本やネットを見ているだけで行動せず、貴重な人生を無駄にしてしまいます。

それにしても、直感的に活動を開始した女性の動きは早いです。
私が昨年面談をした派遣社員の女性は、すでにアパレルブランドを立ち上げ、ネットショップをスタートし、今では駅近の店舗に商品を並べてもらうために委託在庫の交渉活動中です。
人から人へと紹介がつながり、有力な候補が数件見つかったとご連絡をいただいています。

女性の起業は「手堅さ」が特徴

また、女性の起業は、早いだけでなく、実に手堅い
これも私の持つ印象です。起業と言うと大袈裟に聞こえてしまうレベルで、つまり、「めちゃくちゃ小さく始めて、あっという間にそこそこ大きくする」のが、女性特有のやり方だと感じています。

趣味の延長だったり、少しお金を投資できる人は海外から物を仕入れたり、ブランドを立ち上げたり、掛けられるお金が少ない人は、自分を商品化して講師になったり、コミュニティを立ち上げたり、職種や分野はバラエティに富んでいます。

そんな女性起業(家)に共通しているのは、「自分に合うサイズの幸せを見つけ、手堅く守っていく起業スタイル」であること。
男性会社員に多い、「リスクばかり考えて何もしない」タイプではなく、「小さくていいならやってみよう」と思い切れるタイプが多く、軌道に乗り始めても深追いやギャンブルはせず、手堅くそれを育てていく人が多いのです。

経済的自立を果たしたい女性の皆さま、まずは、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?
そのためには、まずどのような考え方を持っていただきたいか、お話をしてみたいと思います。ちょっとだけお付き合いください。

「自信がない」のではなく「やったことがない」だけ

起業なんて、やったことがない人ばかりです。
わからない、怖い、自信がない、そんなのは当たり前の感情
気にしなくて大丈夫です。

私にお話をしに来て下さる女性の中には、起業アイデアをすでに持っているという人もいますが、9割の方は、アイデアはないけどやってみたい、自立したい、という女性ばかりです。
アイデアのある人の中には、すごい人もいます。夢が大きく膨らんで、40分~50分、ほぼノンストップで夢を語っていかれます。
私は相談に乗ろうにも、発言の機会がほぼ与えられません(笑)
ですが、そんな女性でも、最後におっしゃるのは、「でも、アイデアばかりで、やり方もわからず、自信がありません」ということ。

どんな人でも、アイデアがあってもなくても、やったことがないのなら、自信は持てないのです。
会社の仕事も同じですよね。

人の意見は選んで耳を傾けよう

世の男性は、女性に対して、あーでもないこーでもないと、自分の意見を言いたがります。
起業準備を始めると、特にそういうオジサンがたくさん現れることでしょう。
私の周りの女性も、「男性は、自分は何もしていないくせに、上から目線で、あーしたらいい、こうしたらいい、と言ってきて非常に面倒だ」と言っています(笑)

経済的自立を目指す女性にお伝えしたいのは、そのような無責任なアドバイスには、耳を傾けなくてもいいということです。
下手をすれば、心が折れてしまったり、混乱してしまって自分の個性が消えてしまう可能性もあるからです。
自分自身の心の本音、自立したい、幸せになりたいという気持ちだけに、耳を傾けるようにしてください。

独りじゃないということを知ってほしい

会社で役職についた時も、起業準備を目指す時も、私たちは孤独に陥りがちです。
これまでにも、あまりのプレッシャーに押しつぶされてしまった女性を見てきました。

そんな時、怪しい自己啓発や、ネットワークビジネスの人たちが近づいてきます。
目標がある人がちょっと落ち込んでいる時こそ、最高の狩りのタイミングだからです。

ですが、あなたの夢は、女性としての起業、自立のはず。
そんな時は、ちょっと立ち止まっても構いません。
冷静になって、ドリームゲートアドバイザーや、信頼できる人に相談してほしいのです。

起業を経験した先輩たちは、皆、言うと思います。
「私もそうだったよ」と。
信頼できる人に相談すれば、「自分は独りじゃない」と感じることができるはずです。

商売に罪悪感を持つ必要はありません

人に物やサービスを売ろうと思った時、お金を受け取ることに罪悪感を持ってしまう女性がたくさんいらっしゃいます。

会社のお仕事と違い、起業すれば、自分でお金を請求し、支払ってもらわなければなりません。
「こんな自分がお金をもらうなんて、申し訳ない。」自信がないうちは、そんな風に思ってしまうこともあるかもしれません。
ですが、その感情を抱えていると、仕事が嫌いになってしまい、「やっぱりやめます」となってしまいます。

少し実績がつけば、そのような感情を持つこともなくなります。
その前の段階では、「お客様のために一生懸命仕事をして、喜んでいただけたのなら、ありがとう(お金)をいただいてもいいんだ」そう思うようにしてください。

大変なのは「最初だけ」です

家事、子育て、人によっては介護など、女性は実に忙しい環境の中で、ご自身の生活を維持されています。

本来は男性と半々のはずの役割。
ですが、現実的には、その多くを女性が引き受けていることがあるでしょう。
起業目指す場合、そこにさらに新しい作業が入ってくるわけですから、睡眠不足になったり、健康を壊してしまうこともあるかもしれません。

特に年齢を重ねてくれば、日頃は体調に不安がなくても波があります。
お子さんが大きくなれば、PTAの仕事を任されてしまう時もあるかもしれません。

それでも、社会に貢献し、仕事をしている女性が輝いて見えることがあるでしょう。
次は、あなた自身が輝き、たくさんの女性に勇気を与えることが、何よりも社会のためになるということではないでしょうか?
頑張る人は、たくさんの人が応援してくれます。大変なのは、形ができるまでの最初だけです。

もうひとつの居場所を見つけましょう

人生をより豊かなものにするためには、第三の居場所(コミュニティ)を見つけることが大切です。
逃げ場という意味ではなく、同じ境遇の人と話し合ったり、自分が独りじゃないと感じられる場所です。
それがどれほど、自分を勇気づけ、一歩踏み出す力になってくれるかは、第三の居場所を見つけた女性の誰もが感じるところだと思います。

家、会社、そしてもう一つ。
あなたが輝ける、あなたが自分自身でいられる場所を、あなたが多くの人から求められる場所を、あなたの手で見つけてください。

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 新井 一
(パーソナルビジネスブレインズ・コンサルティング事務所 代表)

起業18フォーラムの代表を務められている新井アドバイザー。会社員時代に起業した経験をもとにしたアドバイスは多くの支持を得ております。
2007年から独自のマーケティング理論を基にした集客メソッドを公開。全国で1,000回を超えるセミナーや10,000件以上の相談に応じるなどの実績を豊富にお持ちです。

プロフィール

ドリームゲートアドバイザー新井 一

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