Vol.8 失敗しないお店創り!サポーターとの正しいつきあい方

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
今に始まったことではありませんけど、世の中には悪徳業者やそれに近いことをしている業者が結構いてるもんです。もちろん一部のことなんですけど、建築業者や印刷業者に限らずあやしい店舗プロデューサーやコンサルタントなど、みなさんもだまされんように気いつけてください。

コンサルタント選びは相性が大事

 まさに我々のことです。(笑)
 ドリームゲートのアドバイザーにも多いと思いますが、開業コンサルタント、飲食コンサルタント、店舗プロデューサーなどと言われている職種ですが、その仕事内容は人により、また、そのスタイルによってさまざまです。

  コンサルタントは、ひとことで分類できるものでもありません。出店企画をブラッシュアップし、不動産屋さんや食材の仕入れ先、設計屋さんや施工業者さん、 はては印刷屋さんやWebデザイナーまで紹介をしてくれて、横についてみっちりとアドバイスをしてくれるサポートタイプの方や、ほとんど自分で企画を提案 してしまうプランナータイプの方。また、店舗のオペレーションのみを指導されている方、いろいろなことに絡む複合タイプの方など、世の中にはいろいろなタ イプのコンサルタントがいます。

 メリットやデメリットは単純に比較できるものではありませんが、契約の前に一つだけ大切なことがありま す。それは、あなたとコンサルタントの方の相性です。友達でも家族でもなく、仕入れ先でもお客様でもなく、社員やスタッフでもないコンサルタントは、あな たの純粋な味方であるべきビジネスパートナーです。そのパートナーとは、それこそ何でも話せる間柄にならないとあなたのお店は上手くいくはずがありませ ん。

 僕の過去の経験から言えることですが、大風呂敷を広げたり、自分の経歴を必要以上に自慢したり、あるいは高飛車に上からものをいうコ ンサルタントは、まともに仕事ができる方はいませんでした。また、ひどい方になると、初対面なのに名刺も渡さない、業者を紹介してあとは知らんぷりで高額 なコンサル料のみを請求するなど、空間デザイナーとして活動してきた15年間でさまざまなコンサルタントの方に巡り会ってきました。

 ブ ローカーとコンサルタントは違います。常識的に見て明らかにおかしいとか怪しいと感じた場合は勇気を持って断り契約を見送りましょう。起業、出店の第一歩 からいきなりつまづいてしまっては、こんなにつまらないことはありません。冷静な判断でパートナー選びをしてスタートしましょう。

 

いいかげんな設計屋さんと悪徳工事業者にも要注意

  最近話題の一級建築士事務所、一昔前にはやったリフォーム詐欺など。この業界も注意が必要です。まず、お店の設計ですが、最低限の図面はキチンと確認しま しょう。設計屋さんの中には、簡単なスケッチのみの説明で、あとは現場でやりましょう、などという方もいるようです。設計と施工が別業者の場合は必ずトラ ブルになりますから、必要最低限の図面は出してもらいましょう。

 ほとんどのお店の新装工事や改装工事は、建築躯体(構造体)を変更しない ということであれば、デザインや設計をするために特に一級建築士の資格は必要ありません。現に、店舗設計事務所と名乗りを上げているところは、有名な事務 所でも二級建築士すらいないところがたくさんあります。

 関連資格でいいますと、一、二級の建築士や、インテリアプランナー、商業施設士と いうことになりますが、一級建築士を持っている方でも戸建ての住宅やマンションしか設計の経験がない方もいらっしゃいます。商業施設士の資格を持っていて ノウハウが豊富な設計屋さんでも、デザインやオペレーションがまるでダメ、ということもあります。

 コンペをして比較するのも一つの方法ですが、特命(一人に決めて依頼すること)での発注をするときは、資格などに惑わされずに何度会って納得のいく方に依頼したいものです。

  工事に関してよく聞くトラブルは、やはりお金の問題です。工事業者さんを選ぶときの一つの基準は、法的な面で言えば、都道府県知事が認める建設業の資格を 持っているかどうかがポイントです。元請けとして工事を請け負う(総額500万円以上)ためには、この資格が必要ということになっています。しかしこの業 界でも同じように危なっかしい業者さんがいるものです。特に、お金のやり取りには気をつけて進めていくことが大事です。

 通常は契約時や着 工前に、着手金を支払ってからの着工ということになりますが、小額の工事であれば、中間金と決済金だけというのも珍しくはありません。1000万円程度の 工事になってきますと、一昔前は半金を先渡ししたり、10~30%の着手金を支払うことはよくあるお話です。これは業者さんによってさまざまなので、一概 にこれはダメとは言えませんが、最後の決済金は必ず補修工事が終わってからお支払いするようにしましょう。

 店舗ではあまり見られませんが 最近の住宅の設計や施工では、お医者さんのセカンドオピニオンと同じで余計な費用がかかるものの、第三者検査を依頼するということも徐々に浸透してきたよ うです。本来、きちんとした仕事をしている業者さんがほとんどならばこんな制度が出てくることもないのですが、同じ業界に身を置くものとしては少し残念に 思います。

 

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印刷屋さんやWebデザインはどこまで依頼するかでコストが違う

  インターネットも一般的になり、DTPも当たり前になっているこの業界ですが、「誰に頼めばいいのでしょうか」というご相談が最近多くなってきました。通 常はグラフィックデザイン事務所がデザインを起こし、印刷データまで仕上げたものを印刷屋さんに入稿して印刷や加工をしてもらいます。または、印刷屋さん の中にいるデザイナーがデザインしたものを、営業の方が持ってきて打ち合わせをしたりもしています。

 安く上げればいいと言う訳でもありま せんが、最近弊社で増えてきたパターンが、完全データをお客様に渡し、印刷はネットでお客様が発注するパターンです。印刷の発注のノウハウは専門知識も要 りますが、コンピュータの発達もあり少し勉強すれば、完成したデータを入稿することは難しくはありません。

 気をつけなくてはいけないの は、多くの格安ネット印刷の業者さんは、色校正(本番の印刷前に出す見本刷り)を出さないことが一般的だということです。DTPですからパソコンで作られ たデータをそのまま印刷するだけで、印刷機のオペレーターも昔のような職人技はいりません。もし、色にうるさい(失礼)あなたなら、最初は試すつもりで発 注するくらいの気持ちが肝心です。

 はじめての出店の場合には、そんなに多くの枚数の印刷物が作れない場合がほとんどですので、軽オフセッ トと呼ばれる簡易印刷や、CTP(ダイレクト刷版ともよばれる方式で格安ネット印刷の多くがコの方式)という製版フィルムを作らない印刷が一般的になって きていますが、大量に刷る場合や、片面を差し換えて刷ったり、一定期間に増刷が見込まれる場合は、従来のオフセット印刷の方が安いこともありますので、あ なたの作ろうとしているものに最適な方式はどれかということをよく検討し、リスクの少ない方法で発注していきましょう。

 いかがでしたでしょうか。今回は少しマイナスのお話になってしまいましたが、極力失敗しないように情報を知ってもらうということも、私の役割だと考えています。

 なにをかくそう、自分自身も起業したてのころ、未熟であった故にお客様にご迷惑をかけたこともあります。やはりお金をいただいてする仕事ですから、プロ意識をしっかり持って取り組みたいです。

 さて、次回からは本編とも言える、流行るお店のデザインについてお話ししていきます。まずは、全般的お話で、「個性あるデザインは流行るお店の武器になる」をお届けします。どうぞお楽しみに。

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