起業の心得:ゲンイチ第35回 開拓父ちゃんのその後…『実は専業父ちゃん』

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

このメルマガでも紹介したことがあると思うのですが、広島の開拓農民大室一宏さん。DREAM GATEのメーリングリストがきっかけで、広島のDGイベントではじめてお会いし、お付き合いが始まりました。たまたま大学の後輩で、在学中は考古学専攻だったとか。ま、百姓も「土」の仕事だから同じ分野と言えば同じか…(笑)。29歳の時に長男の誕生をきっかけにIターンで百姓になる。でも、子供が出来て百姓になるのも珍しい(笑)。「なんで」って聞いたら、こんな答えが帰ってきました。「妻と生まれてくる子に、父親として何が出来るか考えたんです。出てきた答えは『専業父ちゃん』でした」もう一つ、こんな会話が。「素材なんかも吟味して、育て方にも秘伝があって、めちゃくちゃうまい特別な食材なんですよね?」それに対する父ちゃんの答えは。「いいえ、特別やないよ。当たり前に作られた当たり前の食材がおいしくて、安全で、身体だけでなく心まで健康にするんよ。ここにあるものだけで作てるから、吟味なんてしてないし、当り前の方法で作ってるんよ」

専業父ちゃんの話。お腹の大きな妻とその子に「オレは何ができるんか」と考えた答えが「住まいと食べるものは父ちゃんが作る」だったらしいです。今から考えるとこれって父ちゃんを専業にすること。父ちゃんには、こんな思いがありました。大きさは別として都会のマンションで壁に落書きをしたわが子を怒りたくない。家中を走り回る子供達を「ご近所に迷惑でしょ、静かにしなさい」と怒りたくない。そして、当り前のもんでいいんで、安全でおいしいものを食わせたい。答えは「自分で作る」です。

父ちゃんは、専業父ちゃんになりたくて、専業農家というスタイルを選んだ。でも、農地がない。だから、開拓農民となり、山に入ったのでありました(笑)。

あるご縁で手に入れた世羅西町の土地を開拓して、自分で家を建てます。今では母屋に味噌の作業場、納屋、鳥小屋と立派な農園になっています。名付けて「大室自然農園」広い家で子供達は走り回っています。あの時の長男耕作は今、年中学一年生。そして、その下にさくら、小6。拓也、小3。ひな、小2。2男2女の4人兄弟です。奥様の美佐子さんも、いつもニコニコ、僕達を迎えてくださいます。(次回に続く)

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