起業の心得:ゲンイチ第19回 まーくんシリーズその1

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

今回はおふくろの話をします。おやじやおふくろの話をする時、僕は「まーくん」になります。(笑)子供の時は家族にも友達にもそう呼ばれていました。

おふくろは大正9年の生まれで生きていれば84歳ですが、僕が25歳の時に亡くなっています。お茶とお花の先生をしていましたから、家はいつもきれいでした。僕は毎日、ドロドロになって帰ってくるので、裏口にある水道のところで裸にされて、水道でドロを落としてからでないと家に入れてもらいませんでした。(冬は寒かった)

賭け事が大嫌いで「まーくん、努力しないでお金を儲けるのはよくないことですよ」っていつも言ってました。だから、駄菓子屋で飴は買ってもらえますが、「当てもの」とか「くじ」はさせてもらえませんでした。彼女にとってはそれも「賭け事」です。

小学2年生の参観日の出来事です。後ろには大勢のお母さんが来ていました。音楽の時間で先生のオルガンに合わせての合唱でした。曲は忘れましたが、終わったとたんに後ろから拍手が聞こえます。「パチ…パチ…」誰かが拍手をしています。僕たちは一斉に振り返り拍手の主を探しました。「ゲェ!」うちのお母さんです。ニコニコして、まだ拍手しています。僕は真っ赤になってしまいました。「ちょっとお母さん、やめてよ」(泣)

僕はめっちゃ怒ってました。家に帰るなり母親に抗議しました。「お母さん、恥ずかしいやん、誰も拍手なんてしてはらへんのに…かっこ悪いからやめてよ。あんなこと!」そうすると母親は事もなげに「だって、みんなの歌が上手やったから拍手したんです。お母さん、何か悪いことした?」それを聞いて僕は、「そんなこと言うてないやん。誰も拍手してはらへんのに、お母さん一人拍手したらおかしいやん、かっこ悪いやん」僕は泣きそうでした。母親は僕を見て「まーくん、人様は人様です。お母さんはいいと思ったことをしただけです」子供心に「あかんはうちのお母さんは、言うてもわからはらへん」と思いました。

そして、この年になって「わかってなかったのは自分や」とやっとわかるのです。(笑)

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