誰に、何を、どう売るのか

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
「誰に、何を、ど う売るのか」を決めることを見定めることは、とても大切です。「何を」からスタートしても、絶対に「誰に」を考えねばなりません。

“何を売るか”だけではビジネスは成り立たない

何事も基本が大事だと言います。ビジネスプランの立案は、まさにその典型だと言ってもいいでしょう。ビジネスプランは、大きく“基本プラン”と“実施プラン”に分かれます。

基本プランとは、「誰に」、「何を」、「どう」売るのかを考案することです。それができていなければ、本来、ビジネスを開始する ことはできません。しかし、起業希望者の中には、”何を売るか”だけを決めて“準備は万端”と勘違いし、急ぎすぎるケースも少なくありません。

 

「誰に」売るかの選択肢は山ほどある

例えば、「ミネラル分が豊富な水を売る。売りたい!」と考えて、起業を図る人がいるかもしれません。が、それを誰に売るのかを決めなければ、どう売るのか を決めることもできません。要するに、このままではビジネスとして成り立たないのです。

その水を個人に売るのか、お店などに売るのか、あるいは企業に売るのか。個人と一口に言っても、性別、年齢、地域、経済状況、健康意識など、想定される属性は多岐にわたります。 選択肢はまだまだいくらでもあります。

ちなみに、大手の飲料メーカーなどが、こうした水を扱うのであれば、大量のボトリングや物流・販売 拠点の確保などはさほど困難ではありません。が、これから起業する人が、大量生産・大量販売を計画することは現実的ではないでしょう。そう考えれば、小量 生産・限定的販売・高単価という戦略が浮上します。その戦略に合致する相手は誰か(あるいは誰と誰か)。それを探ることが先決です。つまり、通常の市販品より高価でも“買いたい”と思う相手は誰か、という視点です。

 

相手が真に望んでいる「こと」や「もの」を提供する

その相手によって、どう売るかは変わってき ます。ところが、選んだ相手によって、何を売るのかさえも実は変わってくるのです。「えっ? 売るものはミネラルウォーターじゃないの?」と思われますよ ね。でも、それだけでは正解とは言えません。

例えばですが、高い料金を払ってでもその水を買いたいという個人の場合、健康や食事、食の安 全、食育などに関心の高い人物が想定できます。こういう人に対しては、「その水の優位性や、飲むことで得られる健康効果、摂取量、飲み方、相性の良い食品など、価値を伝える情報が不可欠です。」などの情報を提供することが不可欠になります。つまり、水を売るというより は、「水を通じて、相手が望む健康的で安全な生活に役立つこと」を売る必要があります。

一方、高い料金を払ってでもその水を買いたいとい う飲食店の場合なら、素材や料理にかなりのこだわりを持っていると予想できます。であれば、水だけが素晴らしくてもしょうがありません。「最高の水で炊く 最高の米」を欲しているオーナーがいるかもしれません。「最高の水を入れる最高の器」を探しているオーナーもいるかもしれません。“水のみ”を売るよりも、“関連商品を一体で提案する”ことで、競争力と販売効率が飛躍的に高まります。

 

相手を研究して、たえず「何を」を改良する

「誰に/何を/どう売るか」の三位一体構造が中心テーマなので、その繰り返し表現も適切に抑制し、バリエーションを持たせると尚良しです。「何を」からスタートしても、絶対に「誰に」を考えねばなりません。まずは、その製品や サービスを受け入れてくれくる可能性のある相手はどういう層かを、徹底的に洗い出すことです。そして、洗い出した層ごとに、それぞれの特性やニーズを研究 しまくることです。その中から有力な層を絞り、その層に合わせて、再度「何を」を見直したり、改良したり、足したり、引いたりをしていきます。そういう作 業を繰り返すことで、やがて相性抜群の「誰」と「何」ができあがっていくのです。

今回はここでいったん終わりにします。「何を売る」か は、「誰に売る」かを決めた時点で、当初の設定とは変化するものだ、という理屈をまずは覚えることが重要です。

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