Vol.11 地域資源を全国展開するための広告手法

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
中小企業庁が発表 した「中小企業地域資源活用プログラム」という施策が2007年の7月から実施されています。地域間の経済的格差を解消するために、地域に眠る産地技術や 農林水産品、観光資源の3つのカテゴリーを地域資源と認定し、その地域資源を活用した商品やサービスを展開する事業者に補助金や税制優遇、専門家による相 談サービスなど幅広いメニューで対応しています。今回は、地域資源と広告の関係や地方での広告宣伝のあれこれについてお話したいと思います。

地域資源を世に出す広告

 地域資源を使っての創業は身近なもの です。たとえば、自分が住んでいる町の観光資源(文化財やお祭り)を活用して、新しい観光プログラムをつくったり、地域で取れる農産物を使って新しいケー キやジュースをつくったりすることなどって、なんかできそうじゃありませんか?

 しかし、商品やサービスができたとしても、それをどう 売っていくのか?そのためにどう宣伝広告活動をやっていくのかという段階にくると、壁にぶつかってしまうのではないでしょうか。

 ある一 定の地域の人たちに知ってもらうためだけだったら、それこそ新聞チラシやエリアのフリーペーパーなどに定期的に掲載していけばOKですよね。でも、ビジネ スとしては、地域外の人に、さらには日本全国に事業を告知していくことも考えなければなりません。そうした時にこそ、宣伝・広告が必要になってくるので す。

 

ホームページをまず立ち上げましょう

 まず第一にホームページです ね。自分で手軽に始められ、費用的にも多額なものを必要としません。地域資源でヒットしている商品やサービスを提供している事業者さんのホームページは必 ずと言っていいほど充実しています。

 たとえば、三重県にある「伊賀の里モクモク手づくりファーム」。 伊賀豚を使ったテーマパーク的な農園の運営や食材をつかって名古屋のデパートへのレストラン出店など地域に根ざした活動をしています。今では、地域資源を 使った先人として、各地の地域資源の発掘コンサルなどにも引っ張りだこです。

 

ホーム ページを立ち上げるときのポイント

    ホームページを立ち上げる時に注意してもらいたいのは、ターゲットに合致したコンテンツにすることです。例えば、町の観光資源を使った事業企画の場合を考 えてみましょう。その観光資源が名所旧跡でウォーキングに最適なものだとしたら、観光資源の紹介だけに止まるのではなく、どこからどこまで歩くと○○キロ カロリーを消費しますとか、記念写真に適した撮影方向などの細かい、地元に人しか分からないようなトリビア的話題など、具体的で得になる情報を入れ込むこ とが必要です。ターゲットの年代層を問わずウォーキング志向の人に限定して内容を絞り込むということです。特に今回のプログラムは域内の人よりも域外の人 にどれだけアピールできるか、地域で消費が行われるかが重要なのです。

 逆に、年齢に注目してターゲティングすることも可能です。観光資源 がお祭りのようなものだったら、体験型のプログラムにして、ホームページからの申込者限定の“家族みんなでお祭りに参加できる”というような特典をつけて 募集をします。そうしてアクセスを増やし、募集から漏れた家族にも当日楽しんでもらえるようなチケットをweb上で発行したりすることもいいかもしれませ ん。

 ホームページのコンテンツというのは、まさしく地域資源の事業プログラムと密接な内容でないと見向きもされないことを覚えておきま しょう。

 

地方TVCMも面白い

 次の宣伝広告のステップを考えると、雑 誌でしょうか。地域資源はどうしてもマス的な商品というよりも、ニッチ的な商品が多いといえます。そこで、セグメン トされた層に的確に届くのは雑誌媒体です。雑誌と言うのは調べてみると、趣味系の雑誌も多いのです。食、観光などは特にお勧めです。

 商 品はできた。ホームページも立ち上げた。雑誌にも出稿した。でも、全国展開はまだ早いと言う事業者さんには、ご自分の住んでいらっしゃる県域や地域などで テレビCMを展開していくというのも手ですね。最近では地方の面白CMというところから全国発信された例もありますので、ちょっと面白い表現で地方のテレ ビ界で話題になれば、全国への拡がりも早くなるかもしれません。

 地域資源を使った事業での創業も面白いし、商品ができあがったら面白CM と作って、全国制覇と言うのも夢じゃありません。

 

こんな所を注意したい

    地域資源だからといって、広告やプロモーションを怠ると本当に地域だけしか知らない名産になってしまいます。そこで注意したいのは、「そともの」の目を入 れることです。どうしても、生産者や地域内の人の目で商品やサービスを見ると固定観念にとらわれてしまいがちです。でも、地域外の人はこんなサービスがこ んな地域内あったのかと、驚くこともあるのです。つまり、外の人の意見や感想を聞くことも大事な要素なのです。身近な人でいいですから、広告のイメージの 感想を聞いてみましょう。逆にアイデアをもらっちゃうくらいがいいかもしれません。

 ぜひ、この機会に創業、経営のステップアップをした いけど、何していいか分からないと言う人は、自分の身近にあるものからビジネスのヒントを見つけてください。そして、うまく宣伝広告を使って、全国規模の 事業にしましょう。

中小企業地域資源プログラム  http://j-net21.smrj.go.jp/expand/shigen/index.html

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