これ一冊で月30万円にステップアップ「会社員のまま起業して結果を出す」ためのポイントを思考編&実務編で伝授

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

自身の起業経験をもとに、会社員のまま始める起業準備サロン「起業18フォーラム」を主宰して、延べ6万人の会社員に起業支援を行ってきた新井一さん。2025年2月に出版した『会社員が働きながら月30万円を稼ぐ起業法』(東洋経済新報社刊)では、売上規模のステップごとに、起業に必要な「準備」「アイデア探し」「集客」「売上アップ」「メンタル管理法」を解説しています。本書に込めた思いや、どのように役立ててもらいたいのかを新井さんに伺いました。

売上ゼロから月30万円へ。ステップアップに導く実用マニュアル

―新井さんはこれまでも起業に関する書籍を多数出版されてきましたが、今回はどのようなコンセプトですか?

国内では約10冊、韓国や台湾などアジアで翻訳出版されたものを含めると、今回で13冊目になります。私は25年以上にわたり、起業で人生を変えたいという会社員などを支援してきましたが、年々相談者が増えています。深刻度も増していて、このままの収入だと老後が不安だとか、若年層でも収入が少ない、会社を辞めたいので他の収入源が必要といった声が多いのです。

そうした切実な声を受け、今回はこれ一冊で売上ゼロから月30万円とステップアップしていける、実用的なマニュアル本を作ろうと決めました。一般的に起業に関する書籍は、著者自身の経験をふまえた内容でしかないものも多く、必ずしも再現性あるものではなかったりします。そうではなく、いろいろな状況に適用できるよう、私が長年支援してきたことの集大成としてまとめたのが本書です。

読者のイメージも幅広く、若手の会社員で今の給料だけではやっていけない人、会社が嫌だけれど収入がないと困るから辞められない人、定年後に向けてポケットを作っておかないと将来が不安な人などを考えています。毎月安定的に入ってくる収入があれば、余裕を持って生活できますよね。

―2月に出版されて、すでにAmazonでレビューが47件で4.9(2025年4月19日時点)というかなりインパクトのある内容になっています。このような読者からの反響はどのように感じておられますか?

レビューはありがたく、1つ1つ読ませてもらっています。以前からの読者の期待にも応えるべく、毎回出版する度にアップデートさせるのは意識しています。今回でいえば、最初のアイデアのブレストにAIを使うことも提案しました。AIのおかげで昨今は、起業の0→1部分がとても簡単になっているので、そのやり方も本書には具体的に書いてあります。

また、読者による本書の意外な使い方では、各章の末にまとめてある「実務のチェックリスト」のページだけを切り取って手元に置いている人がいました。本書の要となるチェックリストなので、そういう使い方もいいと思いましたね。

私自身、書籍は紙で読む派で大事な箇所に付箋を付けていきますが、付箋だらけになって、どこに何が書いてあったのか分からなくなりやすい。そこで本書では大事なチェックリストを、各章の末にまとめれば使いやすいと思ってこのようにしました。

―まさに、使ってもらうための本ですね。次に、少し内容に踏み込んで伺いますが、第0章の冒頭に「やる気満々は失敗パターン」というショッキングな言葉があります。よく読んでいけば「起業は長距離障害物競争」とあるように、スタートダッシュをかけすぎると息切れや暴走・迷走につながると読み取れます。起業というと勢いや熱意といった加速的なマインドがイメージされますが、このような失敗パターンは多いのでしょうか?

やる気の有無で結果は変わらず、むしろやる気によって周りに迷惑をかけるケースが少なくありません。自分のアイデアを検証もせずに大発見だと思い込んだり、都合の良いストーリーを人に語ったり、ニーズがあるかに無頓着だったり、といったことはありがちです。

大事なのは勢いや熱意ではなく、すべきことを粛々とやること。昔なら経験者に聞いたり本を読んだり、今であればAIやSNSを見て情報を得るのです。そして、どんなことを人が欲しがっていて、それに対してどんなことをやればよいのかをAIに聞けばよいでしょう。以前なら2~3週間かかったような分析が、30分で出てきます。その次には、自分の環境をふまえて、どうやればできるかと聞けば、案が複数出てくるので、そのなかのできることから行動すればよい。そんな風に、難しいことを考えなくてもよい時代なのです。

―なるほど。第2章には「驚くほどあっさりと挫折する人の共通点が、この『突発的なやる気×自分の願望の宣言→基本をすっ飛ばした行動×余計なアドバイスによる混乱』であり、成功する人の共通点は『静かなる本気×自然体→着実なステップ×信頼できる人からの支援』」とありました。これは起業に限らず、仕事全般に言えるでしょうか?

大体は同じだと思いますが、会社員であれば上司や先輩の指示に対して一生懸命に取り組めば、評価につながることもあるでしょう。しかし、起業して個人でやっていくときにははつらつさは特に必要ありません。エンジェル投資家がいる場合には、パフォーマンスとしてやる気を見せたりもしますが、それ以外は基本的に、やる気は直接事業に影響するわけではありません。

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起業に向き・不向きはない。「自然体でできること」に集中しよう

―とはいえ、「ミニマムスタート=ミニマム努力・ミニマム行動と捉えるのは間違い」とも書いてあります。この違いは何でしょうか?

私は起業について講演するときに毎回、「いま聞かれている聴衆の皆さんの、99%は何もしないでしょう」と言っています。起業したくても実際に行動に移すのは難しいので、その1%になるのが最初のステップになりますが、その場合でも皆ミニマム努力・行動しかやらないもの。このミニマムとは違い、自然体というのは「その人なりに動けることをやればいい」という意味です。その1%になるにはそれが大事で、無理にやっていてはすぐに続かなくなります。

―会社員だと上司に言われたことをやっていればよかったり、社内のルールやツールに乗っているだけで、自分から考えて独自に動く機会が持ちにくいものです。だから、起業してもミニマム行動になりやすいのでしょうか?

そもそも会社員が起業する場合に、営業は未経験の人が大半です。営業経験があるとしても商品は会社が用意しています。でき上がっているものをどう扱うか、効率的に仕事をするかが勝負なので、ミニマム行動になりやすいのでしょう。なので、ミニマム行動=悪、というわけではないのです。起業で立ち上がりをクリアして売上が月10万円を超えるくらいになれば、実はその会社員経験が活きるようになってきます。商品を持ち、販売や管理の仕組みやルーティーンができれば、それに沿って、効率を高めながらきちんと仕事をすることには慣れているからです。ステージによって、使う強みが違うのです。

本書の帯に「起業に向き・不向き、とかないから」と入れていますが、誰でも得手・不得手はあるので、できない部分は人に託す、組む、買う、時間をかけてやるなど、いろいろ方法はあります。全部を完璧にする必要はないのです。

―そうして最後まで読み進めると、一貫して「静かな情熱」「自然体」「静かな本気」といった、共通したマインドが各所に書かれています。向き・不向きがないのと同じで、誰でも足りない部分に気づいて補えればうまくやっていけるでしょうか?

そのとおりです。皆、足りないところばかりに意識が向くので、心が折れていくんですね。実際、起業すると最初は知らないことが毎日のように出てくるので、誰もが心折れます。しかし、情報をきちんと取ってやっていけばよいだけなので心折れる必要はなく、知らないだけで、その人が起業に向いていないわけではないんです。

その取りに行く情報は、ネット上にあるものでよいのですが、ネットの情報はどうしても短くて、断片的なものが散在しています。ですから本書では、必要な情報を必要な順番に並べてあり、部分的にネットの情報と組み合わせて使ってもらうよう示してあります。そうしてネットにある断片的な情報をうまく拾いながら、このタイミングでこの情報を検索するなど、俯瞰して進められると腹落ちしやすいと思います。迷走する人というのは、ネットでいろいろな情報を順番関係なく拾ってしまって混乱しているケースが多いので、これから起業する人も、自分の今の立ち位置を確認したい人にも、本書をうまく活用してほしいですね。

―新井さんご自身、脱サラして起業し、最初は失敗が続いたそうですが、成功できた秘訣は何ですか?

最初は本当に失敗ばかりで、うまく行かなかった事業はいくらでもあります。商談がいわれていたようには進まなかったり、人が離れていったりと、起業のいわゆるハードシングスに数々見舞われるもの。うまく行っても、今度はアンチコメントみたいなものに心を痛めたりもしました。でも、だんだんと打たれ強くなっていきます。いちいち慌てないのが大事ですね。

とはいえ、メンタルをずっと安定的に保てるわけでもないので、ビジネスに関する発信をストック型で行っておきました。SNSだとすぐ流れて消えていきますが、ブログやYouTubeなど、検索するといつでも引き出してこられるようなメディアを中心に発信するのです。すると、自分が疲れていたり、メンタルが弱ったりしているときにもそれらが勝手に動いているので、ビジネスにあまり影響せずに済みます。そういう仕組みを意識することで、事業自体は安定的に成長させられました。

―なるほど。会社員ではなく、自分でやっているビジネスだからこそ、そうした仕掛けを作っておくのが大事なのですね。では最後に、この記事をご覧のドリームゲート会員にメッセージをお願いします。

ドリームゲートでは専門家にアドバイスを求められますが、その際には「自分が今どういう状況で、何ができてないか」などを整理しておくと、専門家からより役立つ答えが引き出せます。本書を見てもらえると、そうした整理ができますので、うまく活用してみてください。

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執筆者プロフィール:ドリームゲート事務局

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