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融資の審査担当者はここを見ている!「創業計画書」のポイント

資金調達

執筆者: 多胡 藤夫

金融機関への融資申込みで必要なものとして、『創業計画書』、『面接調査』『信用調査(資料・外部・取引先等)』の3点があります。その中で『創業計画書』について今回は取り上げて解説してみます。

審査担当者は、申込者に合う前に『創業計画書』をまず見て、申込企業のイメージづくりをします。簡単に言えば、「この事業計画は分かりづらいのか、妥当なのか」の大まかな判断をします。

そのうえで、『創業計画書』から、面接のポイントを絞り込んで、面接に向います。

『創業計画書』は、事業を始めるのに、自分の考えをまとめるのに非常に役立ちます。

具体的には、『創業計画書』の項目に従って記入していくことで、起業の動機を再確認し、事業展開をどの様に繰り広げるのか、さらに、資金の調達やキャシュフローについて考えることができます。

提出のためだけでなく、事業を成功へ導くためにも『創業計画書』は重要です。

融資イメージ

創業の意気込み、熱意をしっかりと伝えよう!

『創業計画書』は、企業の自己申告書であり、申込企業のイメージを最大現にアピールできる重要な書類です。

記入上のポイントは4つです。

  1. なぜ創業するのか。経歴と関連するのか(開業動機)
  2. 何をどの様にして収益を上げるのか(業種・業態・取扱品)
  3. 営業計画はどうなっているか(事業見通し)
  4. 資金調達はどうするのか

になります。

創業の動機には「自分でお店を持ちたかった」「取引先の信用もでき、自分で会社をやりたい」あるいは「退職して、何か特技を生かしたい」等々あります。ポイントは、なぜ今創業をするのかを明確にしてください。

自分がしようとしていることが、同一業種、同一業態とどの様に差があるのか(特色・個性等)、どの様な顧客に何を提供し、何を喜んでもらうのか、企業として利益がどうして出るのかを伝わるように書いてください。

審査員は、これらから、経営者の経歴と創業の関連性、企業の定性面として経営の基盤を考えていきます。経歴や創業者の取り巻き関係から資産の形成(自己資金)と企業の維持力も理解ができます。


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大風呂敷はダメ!堅実な計画を!

融資

創業計画書の「必要な資金と調達方法」について、設備資金は事業規模や見積書の内容と合致しているか確認してください。さらに、設備資金については、機械・備品のランクを下げるとか、リースに変更する等代替案も考えておくのがベターです。

最終の融資判断で、申込金額の全額を融資決定できないときに、対案として担当者が対応しやすくするために減額の検討もしておくべきです。

運転資金については、商品の保有する量(必要在庫量)や回収期間の根拠をしっかり説明できるよう計算を示してください。過大も過小もダメです。経営センスが問われます。

業種・業態で標準的な費用は審査担当者が予想(経営指標)していますので、なぜ普通と違うのかを特色をハッキリできるようにしてください。

「資金調達」については、コツコツと積み立てた資金を担当者は歓迎します。毎月の積立や生命保険(貯蓄性のあるもの)等も大事な資金です。具体的に少額であっても記入してください。「親、兄弟、知人、友人からの借入」については、面談時に必ずその実現性を確認しますので、面談時に曖昧な回答になりそうなものは、計上しない方がいいです。信用を無くします。借りるのか、出資なのかで大きな違いがあります。

「他機関からの借入」は、借入を予定している場合は、公庫では、その具体性を確認します。しっかり方針を立てておいてください。

収益と返済財源、生活費を忘れずに!

審査担当者

重要なものが事業の見通しです。創業者はどうしても、商品の自信や取引先の評価を過大にします。創業者は、売上予想を過大にして収支を高収益にするケースがほとんどです。

公庫では、本人申し出のおよそ売上予想の8割から7割で収支を見ていくことが多いでしょう。各業界(業種・業態)の一般的な指標が公庫には蓄積してあります。

例えば、売上予想では、業種別の店舗面積当たり、従業員1人当たり、椅子1客当たり等々の経営指標があります。さらに、原価率、人件費、経費率も指標(基準)を中心に比較・検討をします。

誇大計上は、経営センスを問われています。自分が出した根拠をしっかりと説明できることが重要です。開業当初から、毎月、利益計上の計画でなくていいのです。赤字補てんの根拠が必要なだけです。何か月後に、継続的に利益計上できることが肝心です。

自分が良い(本当に社会良品)と思うものと実施に売れるものとは違います。売り方(場所、販売方法、価格設定、販促)によって、売上に大きな差異が出てきます。審査員は、安全性の面から、客観的に売上予想をします。

収支・利益計上について、借入返済の支払利息と設備の減価償却費も大切です。さらに、毎月の現金収支から、返済元金、個人の生活費を忘れがちです。家計費、住宅ローンを十分に消化出来る収支でなければ、審査のベースには乗りません。

まとめ

『創業計画書』の1枚に、書ききらない場合は別添資料としてください。大切なのは、誠意をもって、過大にならないよう、謙虚に計画を作っていくことです。

事業は実際にやってみないと売上が計画とおり行くかどうか分かりません。だからこそ、担当者が分かりやすく、納得しやすい堅実な『創業計画書』が必要なのです。担当者が、稟議書を書く際に、理解できないことや、不安を持つことを少しでもなくしましょう。

審査担当者は、創業者の分野の専門家であることはほとんどありません。作成するにあったって、普通の人に、できる限り分かりやすく、シンプルに記入することです。

商工会議所・商工会や税理士・アドバイザーなどと相談して作成していくとかなり精緻の高いものになるでしょう。さらに、金融機関からも分かりやすいと言ってもらえると思います。


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執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 多胡 藤夫(日本生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R))
V-Spirits経営戦略研究所株式会社 取締役

日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)において約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職し日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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ドリームゲートアドバイザー 多胡 藤夫氏

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