第2回 ここを押さえれば大丈夫!
越境ビジネス2019ポイント3選

海外ビジネス

執筆者: 山田 貴弘

2019年入り約一か月が経ちどのようにお過ごしでしょうか?

今年から起業の情報収集を始めよう、起業の準備はほぼできた、今年から起業したなどなど、1年を効率よく過ごされるスタートダッシュをされている事と思います。

前回のコラム(第1回 誰でも海外ビジネスができる時代に)で可能性と勘所をご説明したので、今回は、以下の内容でコラムを書いてみます。

越境EC過去10年をざっくり振り返る

個人的な見解ですが、スタートダッシュには土台作り×ルーティーン化が非常に重要と思っております。ルーティーン化は土台を作り飛躍するために非常に大切なことで、個人的に非常に重要にしているコンテンツです。

私も前職のコネ、知識0から海外100%事業体で起業し今年で7年目ですが、土台作りとルーティーン化を大切にし、毎年150%以上の成長を継続し事業を行えております。

土台作りにおいてはルーティーン化が非常に大切です。特に黎明期の市場において土台作りのルーティーン化は最も大切なアップデートと考えております。

越境ECはこの10年で出来上がった市場ですが、半年単位での大幅な戦略変更を余儀なくされることが多く、目まぐるしく変化する市場についていくのが大変でした。新しい情報をいち早く入手し、次の動きに合わせてオペレーション構築をする事が重要となります。

ざっくりですが10年間の越境ECの出来事を図にしましたので確認してみましょう。

海外物販ビジネス(輸出)の中で交渉、問題になりやすいのが「決済」「システム」「輸送」「言語」「法規制」「各種レギュレーション」になります。その中で、越境EC市場の情勢と共に10年かけて順繰りにソリューションがなされてきたことがわかります。

  • 2009年~2012年 「決済」「システム」
  • 2013年~2016年 「輸送」「言語」
  • 2017年~2020年 「法規制」「各種レギュレーション」

と解決がされてきました。

現在は2019年なので、目下「法規制」「各種レギュレーション」の追加、改正が行われてきております。もっとも、基本的に経済先進国が対象になるので、発展途上国では今後遅れて改正の流れになり、対象国が発展途上国の場合は今後随時修正が必要になってきます。

ここで疑問に思う方もいるかと思いますが、「輸送」「言語」「法規制」「各種レギュレーション」が成立していない状況でビジネスができるのか?という点です。いわゆるグレーです。やってみないとわからないという市場です。そのためこの時点ではライバルが少なく、非常に大きく利益が取れる市場です。

いわゆる先行者利益です。
越境ECでは2009年~2013年あたりが先行者利益の大きかった1stステージの時期と言えます。余談ですが、最近はライブ配信市場が先行者利益としては良さそうな市場と考え、日々マーケティングしております。

もちろん先行者利益のリスクとしては、税金の追徴課税、商標権の侵害、貨物リターン没収など大きなリスクもはらんでいます。とはいいつつも、やっと情報が出そろってきた越境ECは情報が整った始まったばかりの市場です。

越境ビジネス2019ポイント3選

越境EC市場にとって、2018年は大きな変化があった年でした。変化はチャンス到来のサインです。市場全体として大きく3つの変化が見え、その変化により今後の戦略策定に大きく影響が出る1年でした。

主な変化は「販売チャネル、広告プロモーション戦略、レギュレーション」になります。ここが2019年の注目ポイントです。

販売チャネル

例えば越境EC販売チャネルの選択肢増加は著しく、特に日本にいながら非常に多くのモールに出店が可能となりました。

2018年前期までは欧米系だとeBay、Amazon、中国系だとAlibaba、Tmall、Taobao、京東、あたりが有名所でしたね。引き続き大手所は変わらず堅調ですが、市場の伸びに従って市場が広がり、日本にいながら海外進出の選択肢が増えてきました。

東南アジアであれば伸長が著しいShopeeが台頭し、alibaba傘下のLAZADAが押されている印象です。ヨーロッパでは、フランスのAmazonと言われるCdiscountがフルフィルメント機能を拡充してきておりますね。アマゾン自体も現地住所がなければ出品できなかったインドの出品が可能になったりと、縦横に広がってきています。

特筆すべきは東南アジアECの課題にソリューションを与えているShopeeではないでしょうか。

東南アジアECの課題とは、クレジットカード普及率の低さ。これは先日現地タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピンをマーケティング訪問した際に切実に感じたことでもあります。

東南アジアではPAYPAL決済が多く、特にインフルエンサー販売ではPAYPAL決済が多いですね。また越境ECモール取引においても、代引きやコンビニ受け取りが多いことが特徴です。

Shopeeは越境ECモールで代引きを叶えております。LAZADAでも対応してはおりますが別事情で拡大には至っておらず、Shopeeが覇権を握る可能性を示している所が特に推しポイントです。

東南アジアにおける銀行口座・カード 保有率と携帯電話加入率

東南アジアにおける銀行口座・カード 保有率と携帯電話加入率

広告プロモーション戦略

プロモーションに関しても大きな変化がありました。

まず始めに越境ECで必要な考え方は、どこで販売するかよりもプロモーション効果の効率性が高い販売先を中心に選択決定をする必要があるという事です。

2016年以前は、アマゾン広告 or PPC広告、インフルエンサーなどが主流でしたが、昨今明確に属性別人種別でマーケティングがより重要性を増してきた事で、各社本格的な対策はこれからといったところです。そのため、越境はこれからという方もスグ取り組み始めれば、頭一つ抜け出せるチャンスがあります。

変化が多い市場だからこそ、どのタイミングで参入してもチャンスが多い市場です。

レギュレーション

越境ECでは正解が見えにくかったレギュレーション問題。

2018年は「法律」「商標」「税金」の動きが見えてきた年でした。特にレギュレーションは戦略策定に大きく影響するため、注視すべきポイントとなります。

もちろん全ての国が完全な状態ではないですが、方向性が見えてきたことは大きな進歩です。そのためこれから販売を始める方は、販売国事情を必ず事前確認しましょう。

例えば、国内ECとの税務対応は「還付」「関税」「納税(VAT等)」が必要なケースがあります。ご存知の方もいるかと思いますが、越境ビジネスでは消費税の還付が受けられ、仕入れ、経費にかかる8%は還付されます。これは通常の国内ビジネスにはない非常に大きなポイントです。単純に利益が残りやすい

また欧州でのVAT問題が2018年初頭までグレーゾーンの課題でしたが、法律の変化と共に明確になってきたので、今後はルールに従い安心して販売が行える状態になってきました。

消費税の還付、関税、VAT納税に関しては下記にまとめ記事がありますのでお時間ある方は目を通していただけたらと思います。

【各種税務のまとめ記事】
https://www.globalbrand.co.jp/category/amazon-export/tax/

このような情報戦を制すれば、これからの新市場で利益の先取りが可能です。

まとめ

2009年頃から始まった越境ECは年々様々な変化がありますが、変化に対応できる柔軟性、俊敏性がある方が大きく積み上げられてきている市場です。どれだけの大きな資本を持った会社でも情報取得と変化に対応できなければ、撤退を余儀なくされるケースも多く発生しております。そのため常に状況分析を行っていける方は非常に面白い市場です。

明確な情報が出てきた2018年は大きなターニングポイントになった年と感じており、ビジネスインフラが見えてきた事は大きな発展です。俯瞰した目線で戦略策定し、市場変化に伴い戦術を対応させた販売者が現在の成功を掴んでおります。

見えないことが多い市場なので不安も多くありますが、変化を恐れず、常に進化し挑戦を継続することで、華麗なる一発逆転が発生する可能性も秘めている魅力的な市場が越境ECです。

ビジネスは情報戦。これがぴったりの市場で個人的には毎日刺激をもらい楽しませてもらっております。

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 山田 貴弘氏
(株式会社グローバルブランド 代表取締役)

大手商社勤務時にアメリカでの新規事業立上げに従事。その経験を活かし、現在はアメリカ進出支援コンサルティング会社を立上げ、起業家・企業のアメリカ進出支援に数多く携わる。
コネや知識がない中で起業した自身の経験を活かし、海外ビジネスを考える相談者に対しての親身な対応から多くの起業家を成功に導いた経験が豊富。

プロフィール | 無料オンライン相談受付中

ドリームゲートアドバイザー 李 顕史氏

この著者の他の記事を見る

起業、経営ノウハウが詰まったツールのすべてが、
ここにあります。

無料で始める