コロナ融資をリスケする3つのリスク

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 村野 智範(株式会社SoLabo)

コロナ融資を受けたものの事業計画通りに経営状況が改善せず、返済が難しくリスケ(=返済計画の見直し)を検討している事業者もいるでしょう。

しかし、リスケを行う場合にはいくつかリスクがあります。

今回はコロナ融資をリスケするリスクを解説します。また、公的リスケ制度である新型コロナ特例リスケジュール支援についても解説しますので、参考にしてみてください。

コロナ融資をリスケする場合リスクがある

リスケはリスケジュールの略称で、融資の場合のリスケは返済計画の見直しを指します。

リスケは、資金繰りが悪化してしまった事業者が、半年から1年程度の期間を区切って、月々の返済額を減額したり、返済期限を延長したりするなどの返済条件を変更し、経営の立て直しを図ることを目的としています。

しかし、リスケを行う場合には主に3つのリスクが挙げられます。

  • リスケ期間中に経営を立て直さなければならない
  • リスケ中は新規の融資を受けにくい
  • 保証協会付き融資の場合は追加の信用保証料がかかる

リスクを把握したうえで、リスケを検討するようにしましょう。

リスケ期間中に経営を立て直さなければならない

リスケ中に経営を立て直せないと、倒産の可能性があります。リスケ期間が過ぎると、リスケ前の返済条件に戻るからです。

リスケによって時間的猶予が設けられますが、借入金額が減るわけではなく、リスケ期間内に経営を立て直さなければなりません。新型コロナウイルスがいつ終息するか分からない状況で、経営を立て直すのは厳しい可能性があります。

リスケ期間終了後に延長できる場合もありますが、原則として期間の延長は難しいと覚えておきましょう。

リスケ中は新規の融資を受けにくい

リスケを行っている期間中は、金融機関から新規の融資を受けにくい傾向があります。リスケを行わなければならないほど経営状況が厳しく、金融機関に対して返済の可能性を示すことが難しいからです。

そのため、手元資金で事業を継続し、資金繰りを改善しなければなりません。

しかし、リスケを行った後に融資を受けられないというわけではありません。リスケ期間中に経営の立て直しが進み、元の返済条件で返済が可能な状態になれば、新規の融資を受けられる可能性があります。

保証協会付き融資の場合は追加の信用保証料がかかる

保証協会付き融資をリスケする場合、追加で信用保証料を支払わなければならない場合があります。信用保証を行う期間を延長することになるからです。

信用保証協会の保証協会付き融資を受ける場合、信用保証の対価として信用保証料を支払います。信用保証料は代位弁済の損失補填の他、経費など信用保証制度を運用するために利用される資金です。

リスケする期間に応じて、新たに信用保証料が必要になる場合があることを覚えておきましょう。

新型コロナ特例リスケジュール支援の利用を検討する

コロナ融資を受けた事業者や新型コロナウイルスの影響を受けている事業者は、新型コロナ特例リスケジュール支援の利用を検討しましょう。

新型コロナ特例リスケジュール支援とは、新型コロナウイルス感染症の影響で資金繰りが悪化している事業者に対して、最長1年間のリスケをはじめとする支援を行う制度です。

金融機関が行うリスケとは違い、中小企業再生支援協議会が間に入って支援を行います。中小企業再生支援協議会とは、中小企業の事業再生に向けた取組を支援するための公的機関です。

中小企業再生支援協議会に連絡をすると、税理士や中小企業診断士などの専門家が金融機関と事業者にヒアリングを行って、支援姿勢や経営状況を確認します。そのうえで、金融機関に対して返済猶予を要請し、元金払いを一定期間ストップするように調整します。

すでにリスケ中の事業者も対象となるため、倒産を防ぐ手段として利用を検討しましょう。

新型コロナ特例リスケジュール支援は専門家が間に入ってリスケを調整する

通常のリスケは金融機関と事業者が直接やり取りを行ってリスケの調整を行いますが、特例リスケジュール支援は専門家が金融機関との調整を行います。

信用保証協会の融資も含めて複数の金融機関から融資を受けている場合であっても、一括して調整を行ってもらうことができます。

そのため、金融機関との調整に不安がある事業者や複数の金融機関と取引がある事業者は利用を検討してみるのが良いでしょう。

新型コロナ特例リスケジュール支援の利用方法

新型コロナ特例リスケジュール支援を利用するための流れとしては、次の通りです。

【新型コロナ特例リスケジュール支援利用の流れ】

  1. 中小企業再生支援協議会に電話相談をする
  2. 中小企業再生支援協議会に必要書類を提出する
  3. 専門家から現状の売上高減少と向こう6か月の資金繰りについてヒアリングされる
  4. 専門家が金融機関に支援姿勢の確認を取る
  5. 専門家が金融機関に元金返済猶予の要請をする
  6. 専門家と資金繰り計画を策定する

新型コロナ特例リスケジュール支援を利用する際の必要書類としては「相談申込書」「売上高が減少していることを証明する書類」「現在行っている借入の契約内容が分かる書類」の3つです。

利用したいと考えている場合は、まず各都道府県に設置されている中小企業再生支援協議会に電話連絡をしましょう。

中小企業再生支援協議会一覧
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/saisei/download/kyogikai_ichiran.pdf

希望すればコロナ終息後の事業再生までサポートしてもらえる

事業者が希望すれば、コロナ終息後の事業再生までサポートしてもらうこともできます。

特例リスケ計画を策定した後には、毎月1回、計画遂行状況をモニタリングのうえ、事業者に寄り添ったサポートを受けられます。

リスケだけでなく、事業改善までサポートして欲しいと考えている場合は、利用を検討するのが良いでしょう。

まとめ

リスケをすると、新規の融資を受けにくくなったり、追加の信用保証料が必要になったりするなどのリスクが伴います。しかし、資金繰りの悪化に対して、リスケは検討すべき手段の一つですので、リスクを理解したうえで利用を検討しましょう。

現状も新型コロナウイルスの影響を受けている事業者は、専門家の助言を受けられる新型コロナ特例リスケジュール支援を利用することも検討しましょう。

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 村野 智範
(むらの とものり) /株式会社SoLabo

資金調達支援を専門に取り扱う株式会社SoLabo(ソラボ)にて2,400件以上の融資実績を基に経営者の資金調達をサポート。
トップコンサルタントとして毎月30件以上の資金調達支援を実施。これまでに400件以上の経営者をサポートして参りました。創業者からベテラン経営者まで、事業をどう続けていくのか、中長期を視野に入れたアドバイスをいたします。

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ドリームゲートアドバイザー 村野 智範 

 

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