客数を増やしたかったら顧客を絞れ!「ペルソナ設定」で売れるビジネスづくり

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 西尾 英樹

「知り合いはよくお店に来てくれるんだけど、新規の顧客が増えない」

コロナが蔓延して以降、こんな相談をもらうことが多くなりました。

どうしたら新規顧客が増えるのか?これは事業主にとって永遠の課題とも言えます。しかし、新規顧客を増やそうと、ターゲットを広げるというのは、実は逆効果になってしまいます。それはなぜでしょうか?

ターゲットを広げすぎたある店主の悩み

私は、商品価格を3倍上げても成約率を上げる、商品を変えずに「魅せ方」を変えるだけでヒット商品を送り出すビジネスデザインの専門家として、商品価値の言語化・単価アップ・WEBサイト制作等のマーケティング支援を行っています。

5日ほど前、半年前に飲食店を開業したというオーナー様(Aさん)から相談をもらいました。それは先ほど書いた

「知り合いはよくお店に来てくれるんだけど、新規の顧客が増えない」

というものでした。

そこで私は、「Aさんはどんな人にお店に来てほしいですか?」と質問してみました。それに対してAさんは、「30代以上の男女です」とお答えされました。これを聞いたとき、あ、だからいま集客できてないのだな、とピンと来ました。

よく、マーケティングの世界では「ターゲットを絞り込みなさい」「理想のお客様(ペルソナ)を設定しなさい」と言われます。しかし、実業を行っているあなたはどう感じるでしょうか?

多くの方は

  • 「そんな絞り込んでしまったら今よりもお客様が減ってしまう」
  • 「もっと客数を増やしたいから、ターゲットは広くとらなくては」

と考えるのではないでしょうか。この思考に陥ると集客できなくなる理由をご説明します。

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「何でもできるは何もできない」

例えばあなたがいま、「美味しい豚骨ラーメンが食べたい!」と思っているとします。その場合、次のうち、どっちのお店を選びますか?

  1. 豚骨ラーメン一筋30年のお店
  2. 豚骨ラーメンが食べられるファミリーレストラン

あなたはどちらを選びましたか?実は、この質問をセミナーですると、9割以上の方が①を選ばれます。なぜでしょうか?

多くの場合、「①の方がおいしそうだから」「どうせ食べるならいいもの食べたいから」などの答えが返ってきます。つまり、ターゲットを広げることによって(メニューを増やすことによって)専門性が薄れ、「こだわりがあまりなさそう」「質が悪そう」に見えてしまうのです。

美味しい豚骨ラーメンを食べたいなら①の見せ方でなければ集客できないということです。一方で「子どもを連れて豚骨ラーメンを食べに行きたい」だったらどうでしょうか?その場合、多くの方は②を選ぶのではないかと思います。

理由は、①のお店だと周りに迷惑がかかりそう、ゆっくりできなさそう等が考えられます。このように、同じ豚骨ラーメンを提供するお店を営業するにしても、

  1. 味にこだわりたい人
  2. 家族でいける、ゆっくりできるなどの環境にこだわりたい人

のように、狙うべきターゲットが変わってきます。

あなたがもし、①のようなお店をつくっていきたいのであれば、むしろ②のようなお客様を集めようとしてはいけません。なんでも出てくるお店には、こだわりたい人は集まらないからです。

私はよく、「何でもできるは、何にもできない、ですよ」とお伝えしています。なんでも屋さんは結局なんの専門家にも見えないので、安くなければ選ばれなくなってしまいます。

絞ることで目立ち、絞ることで選ばれるようになる

これは居酒屋さんなども同じことが言えます。

  • 一人で静かに呑めるお店
  • 大事なデートで使いたいお店
  • 大学のサークル仲間で楽しめるお店
  • 新しい出会いを得られるお店
  • 会社の送別会や歓迎会で使いやすいお店
  • 大切なお客様を接待するお店

これらを全て満たせる1つのお店は存在するでしょうか?僕はそのようなお店に出会ったことはありません。一人で呑みたい人はガヤガヤしたお店は行きたくないし、大切なお客様を接待したいときに歓送迎会で使いやすいお店は選びたくないと私は考えます。

つまり、「居酒屋」という中にも、どんな人向けの居酒屋なのか?というものを具体的に決めなければ、新規の顧客獲得は難しくなってしまいます。

  • 日本酒と魚を楽しみたい人のお店
  • 国産ワインと地元の食材を楽しみたい人のお店

など、コンセプトが明確なお店の方が、口コミも広がりやすいですし、SNSなどでも拡散されやすくなります。

「絞ることで目立ち、絞ることで選ばれるようになる」これは、飲食店に限らず、全ての業界において共通の視点だと考えています。

勇気のいることかもしれませんが、そうしなければ、理想の集客は行えないのだということを念頭に置いて、もう一度あなたのビジネスを見直してみてください。

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「ペルソナを設定する」ことからマーケティングは始まる

あなたや、あなたのお店(会社)は、どんな人に向けた商品サービスを提供しているのでしょうか?これを決めなければ、ホームページもチラシも、Web広告も効果が出ません。

理想のお客様を具体的に一人の人物像として設定していくこと、これをマーケティングの世界では「ペルソナを設定する」と言います。

  • そのペルソナは何歳ですか?
  • そのペルソナはどこに住んでいますか?家族構成は?
  • どんな仕事をして、月の収入はいくらですか?
  • 休みの日は何をしていますか?
  • どんなことで具体的に悩んでいますか?
  • 悩みを解決するとき、誰に相談していますか?

等など、全てを具体化させていく作業がペルソナ設定です。

<ペルソナの例>

つまり、ペルソナで「30代男性」という設定はありません。それでは具体的な一人の人物として描けていませんから、結果的に、刺さるキャッチコピーや効果的な集客は行えなくなってしまいます。

大切なのは、売り手であるあなたにとって都合のいいお客様ではなく、実在しそうな、リアルな人物像として具体化することです。そのペルソナがすぐ買いたくなるには、どんな言葉を伝えたらいいか?どんなお店作りをしたらいいか?ここから、全てのマーケティング企画が始まってきます。

「あなたの商品サービスのターゲット(ペルソナ)は誰ですか?」

ペルソナ設定は、飲食店に限らず、整体院や、不動産屋さんなどでも必須です。またネット通販で商品を販売する場合も、BtoBの企業向けのビジネスを行う場合でも、ペルソナ設定をしていないと、費用と時間をかけた割に集客できないで終わってしまうということになりますので、ご注意ください。

ぜひ、今一度、あなたのターゲット(ペルソナ)を設定してみて下さい。それを作ることが起業成功の近道になると信じています。もし、ペルソナを検討する中で不明な点がありましたら遠慮なくこちらからご相談ください。

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 西尾 英樹(にしお ひでき) /価格を上げても売れる!単価UP・Webマーケティング・提案営業の専門家【株式会社プレジャーデサイン】

商品価格を3倍上げても成約率を上げる!商品を変えずに「魅せ方」を変えるだけでヒット商品を送り出す“ビジネスデザイン”の専門家。著書『マンガ 見せるだけで売れる!最強営業術』はAmazon1位を獲得。

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ドリームゲートアドバイザー 西尾 英樹(にしお ひでき)

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