物価高騰による値上げが怖くて迷っていませんか?-値上げをしてもお客が離れないひと工夫とは?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 西尾 英樹

ロシア情勢の長期化や円安、物価高騰などで様々な業種で値上げが行われています。これは大手企業だけの話ではなく、中小企業も同じく値上げをせざるを得ない状況だと思います。

しかし、経営者の中には「どんな基準で値上げをしたらいいんだろう?」「値上げはしたいけど怖い」と考えて値上げができないという方も多くいらっしゃいます。

私は、商品価格を3倍上げても成約率を上げる、商品を変えずに「魅せ方」を変えるだけでヒット商品を送り出す専門家として、商品価値の言語化・単価アップ・WEBサイト制作等のマーケティング支援を行っています。

支援先のクライアント様でも同様に、いかにして値上げをしていくか、という議論を行い、対策を実行していますが、単に価格を変えるだけよりも一工夫するだけで結果が変わることも分かってきました。

そこで今回は、値上げの重要性と、値上げをした際のお客様への伝え方についてお話しします。

値上げをする目的とは?

様々な経営者の方のお話を聞いていると、

「値上げをするとお客様がいなくなってしまうのではないか

「ライバル店が値上げをしていないから自分のところだけ値上げをするのは怖い

「お客様に、あそこは便乗値上げをしていると思われるのではないか

など色々な声を耳にします。あなたも同じような悩みはありませんか?

日本では、値上げすると社長が会見を開いて消費者にお詫びをするなど値上げをすることが悪いことだという風潮が一部では存在します。アイス製造を行う会社が値上げすることを詫びるテレビCMを流したことも記憶にある方も多くいるのではないでしょうか。

このように、値上げ=悪と考えてしまうと、なかなか値上げに踏み切れないのも致し方ないのかもしれません。しかし、アメリカに目を向けてみると、このような社会情勢の中で値上げをしないとむしろ「あの経営者は経営センスがない」とまで言われてしまいます。

なぜ、経営センスがないと言われるのか?それは企業が持つ本質的な目的を達成するために必要なものだからです。

経営学や会計学では企業活動の前提として「ゴーイングコンサーン(継続企業の前提)」という言葉が使われます。これは、企業が将来にわたり存続して事業活動を継続していくことを前提としているということです。つまり、企業は存続することが大前提であるということです。

私たち中小企業が行う値上げも、企業が存続するために必要なものはしなければならない、ということだと私は考えます。

社長が私腹を肥やすための値上げではなく、企業が存続するための値上げをすることは、あなたが提供する商品やサービスを、その商品サービスを求める(必要としている)お客様に提供し続けるためにも必要なのであれば、値上げは検討していきましょう。

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価格の「値上げ幅」の考え方

正しい値付けとは、その金額の根拠が明確になっていることです。

「なんとなく〇円」「他店が〇円だから、うちは〇円」などの値付けもありますが、消費者に納得してもらい、ライバル店よりも高く売るのであればなおさら、この金額の根拠を持っておくことは重要です。

これは値上げをするときの値上げ幅を考える時も同じです。

「いままでと同じ品質で提供する場合、現在は提供コストがどのくらい上がっているか」を把握できているでしょうか?

顧問税理士さんがいるのであれば、ぜひ税理士さんと打ち合わせながらいくらが適切なのかを相談して欲しいと思います。

ご自身で確定申告などを行っている場合は、原価(変動費)と販管費(固定費)のそれぞれが、どの程度上がっているかを考えてみてください。

特に、商品仕入れとなる原価が上がっているのであれば、その上昇分は販売価格に転嫁する必要があります。

もう一つの販管費(固定費)については、例えば契約している会計ソフトの月額利用料の上昇や、人件費の上昇等がどの程度あるかを算出してみることをお勧めします。その上で、1年前や3年前の粗利率や営業利益率がどの程度変化しているかを比べてみてください。

この粗利率や営業利益率を元に戻していくために必要な販売価格がいくらか、ぜひ計算をしてみて欲しいです。そこで出た販売価格が実際に売るべき価格です。

ポイントは、この計算をした後です。

いま計算した金額は、

  1. ライバル店と比べていくら高いでしょうか?
  2. いままでの自社の価格よりもいくら高いでしょうか?

上記①②の価格差が大きい場合、つまり、今の自社の方が高い場合は、その価格でもどうやって売れるかを考えていく必要があります。

高いから売れない、安くしないと売れない、と嘆いているだけでは、現在の社会情勢の中で企業を継続させることが難しくなってしまいます。高くても売れるかを考え、知恵をしぼっていけるかが、いまの経営者に求められているものだと考えています。

では、具体的にどのような手法を取っていけば良いかについて解説します。

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値上げをして売れなくなるのを防ぐ視点

例えば、ライバル店よりも1000円高くなる場合、お客様に価格だけ見せてしまうと「ここは高いな」と思われてしまいます。ここで大切なのは、この1000円の差を以下に安く、お得に見せるかという点です。

価値の差をつけて伝えているか?

価格が高いなら、それ以上の価値の差を見せるというのは、商品価格を上げても売るために重要な発想です。仮に1000円高くても、3000円以上の価値の差が見えたら、その商品はお買い得な商品に見えます。

では、どんな視点でその価値を見せればよいか、代表的なパターンをご紹介します。

① ライバル商品と比べて、どんなこだわりや工夫があるのか?

⇒原材料のこだわり、製造工程でのこだわり、サービス品質のこだわりなど

② ライバル商品と比べて、どんなメリットや結果の違いがあるのか?

⇒〇〇の成分が〇mg多く含まれている、〇〇といった結果が出ているなど

③ あなたが商品に込めている想いは?

⇒単に安く早くではなく、丁寧に一人ひとりにあった提案をするなど

この3つの視点は、消費者の購買心理を意識した訴求ポイントです。消費者が購入を決める際に重要な価値観として以下の3つのタイプがあります。

  1. プロセス重視・・・その商品がどうやってつくられたかを大切にするタイプ
  2. 結果重視・・・商品がもたらす結果を大切にするタイプ
  3. あり方重視・・・商品に込めた想いや作り手の人柄を大切にするタイプ

それらの感情に訴求して「じゃあここで買うか」を作るためにも、この3つの価値観に合わせた商品の訴え方をするということが大切です。

最後にもう一つ、押さえておいて欲しいのが、「なぜ、値上げをするのか」という理由の提示です。
消費者は経営者の私腹を肥やすためにお金を払いたいとは思いません。一方で切実な思いで値上げをするのであれば協力しようと思ってくれます。「共感していただく」とキーワードに、経営者から消費者の方に対してのメッセージも言語化しておくとよいでしょう。

  1. どんな事情があったのか(原材料の値上げなどの原因)
  2. どんな想いで値上げに踏み切ったのか(心苦しい想いがあった等)
  3. 値上げをすることに対するお客様への想い(お客様への配慮)
  4. 今後への決意(今後どんな想いでサービス提供をしていきたいか、今後状況が変わったら値下げも検討しているのか等)

この4つのポイントを押さえて文章などにしてお客様に通知することで、お客様の理解が得られていくのではないでしょうか。

 

値上げをするというのは経営者として不安もありますし、勇気がいるものです。しかし、お客様も高いのがいけないと思っているのではなく、不当な利益を生み出すのを嫌がっているだけだと考えれば、正しく伝えることで、経営が変わるというのはご理解いただけるかと思います。

あなたがお客様に価値を提供し続けるためにも、ぜひ一歩踏み出してほしいと願っています。もしも、行動する中で不明な点がありましたら遠慮なくメール相談よりご相談ください。

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 西尾 英樹(にしお ひでき) /価格を上げても売れる!単価UP・Webマーケティング・提案営業の専門家【株式会社プレジャーデサイン】

商品価格を3倍上げても成約率を上げる!商品を変えずに「魅せ方」を変えるだけでヒット商品を送り出す“ビジネスデザイン”の専門家。著書『マンガ 見せるだけで売れる!最強営業術』はAmazon1位を獲得。

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ドリームゲートアドバイザー 西尾 英樹(にしお ひでき)

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