新型コロナ 東京都・都内市区町村の金融支援策まとめ

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 中野 裕哲

世界的に猛威を振るう新型コロナウイルス。日本の首都東京でも日に日に感染者数は増え、「感染爆発の重大局面」を迎えています。移動や外出の自粛の影響も加わるため、今後、中小企業や小規模企業の経営にも大きな影響を与えることは必至です。

そんな中、東京都ではこの危機に対応するため、国が行うコロナ対策の支援策の他に、都独自の支援メニューを矢継ぎ早に打ち出しています。市区町村でも同様に、様々な支援策を独自に始めています。

そこで、緊急記事として、これからの経営を考えるにあたり役立てることができるよう、東京都や各市区町村が打ち出している新型コロナウイルス対策の各種施策をまとめました。

【東京都】の新型コロナウイルス対策

(1)事業継続緊急対策(テレワーク)助成金

新型コロナ感染症等の拡大防止対策として、都内企業のテレワーク環境整備を支援する助成金の募集を開始しています。都内中堅・中小企業に対し、テレワークの導入に必要な機器やソフトウエア等の経費を助成するものです。

助成の内容
助成対象 機器等の購入費
機器の設置・設定費
保守委託等の業務委託料
導入機器等の導入時運用サポート費
機器のリース料
クラウドサービス等ツール利用料
助成対象となる費用の例 パソコン・タブレット・VPNルーター
VPNルーター等、機器の設置・設定作業費
機器の保守費用
導入機器等の操作説明マニュアル作成費
パソコン等リース料
コミュニケーションツール使用料
助成金上限・助成率 限度額:250万円
助成率:10/10
申請資格

常時雇用する労働者が2名以上999名以下で、都内に本社または事業所を置く中堅・中小企業等
※東京都が実施する「2020TDM推進プロジェクト」への参加が要件です。(その他要件あり)

申請受付期間

令和2年3月6日(金曜日)~5月12日(火曜日)※締切日必着
予算の範囲を超える申請があった場合等、申請受付期間内でも受付を終了することがあります

助成事業の実施期間

支給決定通知日以降、令和2年6月30日までに完了する取組が対象です。

(2) 危機対応融資

新型コロナ感染症の影響により売上が急減している事業者にご利用いただけます。

融資対象

次の要件を満たし、国の危機関連保証に係る区市町村の認定を受けた中小企業者又は組合

  • 新型コロナウイルス感染症の影響により、経営に支障をきたしていること。
  • 最近1か月間の売上が前年同月比で15%以上減少、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上が前年同期比で15%以上減少が見込まれること。
主な融資条件
資金使途 運転資金・設備資金
融資限度額 2億8千万円(無担保8千万円)
※一般の保証枠とは別枠
融資期間 10年以内(据置期間2年以内)
融資利率 融資期間に応じて、1.5%~2.0%以内
信用保証料 都が全額を補助

 


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(3)新型コロナウイルス感染症対応緊急借換(略称:「緊急借換」)

既存債務のある事業者の当面の返済負担の軽減や返済スケジュールの見直しにご利用いただけます。

融資対象

次の要件を満たす中小企業者又は組合

  • 新型コロナウイルス感染症により事業活動に影響を受けていること。
  • 最近3か月の売上又は今後3か月の売上見込みが令和元年12月以前の直近同期比で5%以上減少していること。
  • 東京信用保証協会の保証付融資を利用していること。
  • 事業計画を策定し、資金繰りの安定化や経営改善に取り組むこと。
主な融資条件
資金使途 運転資金
借換対象 現在借り入れている東京信用保証協会の保証付融資
融資限度額 2億8千万円(無担保8千万円)
融資期間  運転資金10年以内(据置期間2年以内)
融資利率 融資期間に応じて、1.7%~2.2%以内
(責任共有制度対象外の場合は1.5%~2.0%以内)
信用保証料 都が全額を補助(借換対象融資の元金返済が1年以上継続して行われていない場合は3分の2を補助)

(4)新型コロナウイルス感染症緊急対策融資

新型コロナの影響による休業での収入減等に備えた、中小企業の従業員向けの実質無利子の融資です。

融資の対象(お申込みいただける方の条件)

次の条件をすべて満たす中小企業(※)で働いている従業員

  • 現在の勤務先に6か月以上勤務している方
  • 現住所に3か月以上居住し、勤務先か住所のいずれかが都内の方
  • 年間収入(税込)が800万円以下の方
  • 住民税を滞納していない方
  • 資金使途が生活の安定のためであって、返済の見込みのある方

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※中小企業とは以下に該当する場合をいう

小売業:資本金が5千万円以下又は従業員数が50人以下
サービス業:資本金が5千万円以下又は従業員数が100人以下
卸売業:資本金が1億円以下又は従業員数が100人以下
上記以外の業種:資本金が3億円以下又は従業員数が500人以下

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主な融資条件
資金使途 新型コロナウイルス感染症の影響による生活資金
融資限度額 100万円
融資期間 5年以内
返済方法 元利均等月賦返済
融資利率 1.8% ※利子については全額都が負担
保証料 全額都が負担
申込先 中央労働金庫

(5)新型コロナウイルスの感染拡大に伴う水道料金・下水道料金の支払い猶予

新型コロナの感染拡大に伴い、一時的に水道料金等のお支払いが困難な事情がある場合、支払いの猶予がなされます。

対象となる方

今回の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、新型コロナウイルスの影響により収入が減少している場合など、一時的に水道料金・下水道料金のお支払いが困難になった方。
※個人、法人の全てが対象

支払いの猶予の内容

お客さまから、以下のお客さまセンターへ電話で申し出をいただき、その日から最長で4か月、お支払いを猶予します。※この猶予期間後も、支払いについての相談に応じます。

受付開始日時 令和2年3月24日(火曜日)9時から
お支払い猶予のご連絡先 23区内:水道局お客さまセンター      03-5326-1101
多摩地区:水道局多摩お客さまセンター 0570-091-101
(ナビダイヤルをご利用できない場合) 042-548-5110

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【各市区町村】の新型コロナウイルス対策

国や都の他に、各市区町村でも新型コロナウイルス対策の各種の独自支援が行われています。詳細は各市区町村の制度によって異なりますが、どんな支援策があるのか、類型化してみました。例を参考にしながら、ご自身が事業を行っている市区町村のホームページなどで情報を確認してください。

(1)特別融資・杉並区の例(経営安定運転特例資金)

融資対象

「ご利用できる方」(注1)に該当し、以下の条件を満たしている方

  1. 最近1カ月の売上高が前年の同期と比較して減少している方
  2. 経済状況の急変による売上低下に対応し、経営の安定化を行う資金が必要な方
資金使途 運転資金
融資限度額 700万円
利率 1.90%

貸付日から3年間
本人負担率:0%
利子補給率:1.90%

貸付日から3年経過後
本人負担率:0.48%
利子補給率:1.42%

貸付期間(うち据置期間) 7年以内(6カ月以内)

(注1)

  • 杉並区内に主たる事業所(法人の場合は本店登記)を1年以上有する方
  • 杉並区内において同一の事業を引き続き1年以上営んでいる方
  • 申し込みをする日までに納付すべき住民税(区市町村民税と都道府県民税)及び事業税(法人の場合は法人事業税と法人都民税)を滞納していない方
  • 信用保証協会の保証対象業種を営んでいる方
  • 許認可を必要とする業種においては、その許認可を受けている方
  • 個人の場合には、主たる収入を事業から得ている方
  • 従業員が20人(卸売業・小売業またはサービス業は5人)以下であること
  • 信用保証協会の保証付融資残高と融資申し込み予定額の合計額が2,000万円以下であること

(2)信用保証料の補助・豊島区の例

支払った信用保証料に対する補助制度です。

対象の資金 「小企業資金」「小企業借換資金」
補助の要件 新型コロナウイルス感染症の影響により、直近1か月の売上高等が前年同期と比較して10%以上減少している、もしくは減少する見込みである事業者
受付期間 令和2年3月12日(木)~令和2年4月30日(木)
補助の割合 支払った信用保証料

【各市区町村 社会福祉協議会】

新型コロナウイルスの影響による休業などで本当に困った場合は、各市区町村の社会福祉協議会の緊急貸付の利用を考えましょう。

(1)全国生活福祉協議会 緊急小口資金(特例貸付)

貸付額 10万円以内(学校等の休業等の特例20万円以内)
貸付金交付 申請から交付まで 1 週間程度
据置期間 1年以内
返済期間 2年以内(24 回以内)
連帯保証人 不要
利 子 無利子
※ただし、返済期限までに返済が完了しない場合、残元金に対して延滞利子が発生します。
申込先 市区町村社会福祉協議会

 

まとめ

新型コロナウイルスの影響が日に日に大きくなってきた今、経営者としては、いまできる対策をできるだけ早く打ち出しておくことが生き残るための最善策だといえるでしょう。

ぜひ、これを機に利用できる制度を見極め、迅速に自社の業績や事業継続、社員の健康などをどのような適正配分で守るかを考えてみてください。

特に体力のない中小、小規模事業者はそうした対策のスピードが事業を守るカギになります。詳細については、各種融資制度、補助金制度、助成金制度に詳しいアドバイザーにご相談ください。融資、補助金、助成金を最適な組み合わせで活用することで活路が見いだせるはずです。

 

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 中野 裕哲(なかの ひろあき) /税理士/行政書士/社会保険労務士

起業コンサルV-Spiritsグループ代表。ドリームゲート起業面談相談9年連続日本一。多数の起業本、起業のWeb記事も執筆・監修する人気アドバイザー。「まるごと起業支援(R)」で、あちこち相談せずとも、起業の疑問も不安も一度で解消。
著書「失敗しない起業 55の法則」「マンガでやさしくわかる起業」「図解 知識ゼロからはじめる起業の本」など。

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ドリームゲートアドバイザー 中野 裕哲氏

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