Vol.2 ビジネスを効率よく安全に進めるには、サーバーの活用がオススメ!

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
前回は「なぜITを使うのか」ということをお話しました。今回は、ITを活用する方法について、もう少し具体的な話をしていきます。

 

身近なIT活用

  前回、ITを活用することで、業務の効率を上げたり、社員の負荷を下げることができる、ということをお伝えしました。そうはいっても、「もうウチではIT を使っているよ」という方もたくさんいらっしゃると思います。たとえば表計算ソフトを使ってお客様のアンケートを集計したり、お客様からの問い合わせを メールで受けたりということも、立派なIT活用です。

 また、最近はフリーランスとして活動されている方で、ノートパソコンを一台持って独 立、という場合も多いようです。包丁一本さらしに巻いて・・・ではありませんが、なかなかカッコイイですよね。ノートパソコンが一台あれば、請求書の作成 や印刷、あるいはメールによるお客様とのやり取りなど、さまざまな業務がこなせます。さらにもう少し工夫すれば、最近注文をいただいていないお客様の連絡 先を一覧にして確認できるようにしたり、Excelに保存した名簿から宛名シールを一括で印刷したり、といったこともできます。パソコンがなければ独立し て仕事をしていくのは大変なのではないか、とさえ思います。
 

「サーバー」を使ってみよう

 しかし、デスクトップパソコンにせよ、ノートパソコンにせよ、それぞれのパソコンを独立させて使うのは、実はとてももったいないことなのです。というのは、パソコン同士をつなげることで、より効果的なIT活用が可能になるからです。

  パソコンをつなげる、といってもそれほど難しいことではありません。基本的 には「サーバー」を介して、それぞれのパソコンをつなげる、という形になります。サーバーとは、一言でいえば「他のパソコンに対し、データや機能を提供す るパソコン」のことです。パソコンを持っている方のほとんどは、電子メールを利用していると思いますが、メールの送受信を行なう際に、「郵便箱」や「郵便 配達員」として機能を果たしているのがサーバーです。たとえば、Yahoo! BBやOCNといったプロバイダは、サーバーを使ってユーザーのメールの配信などを行なっている、というわけです。下図のようなイメージですね。

 このように、サーバーを介してパソコン同士がつながっているからこそ、簡単に情報(メール)のやり取りができる、というわけです。

  また、サーバーには他にもいろいろな種類があり、たとえばファイルを共有するための「ファイルサーバー」などもあります。(これに対しメールの場合は 「メールサーバー」と呼ばれます)さまざまなサーバーを利用することで、サーバー以外のパソコン同士が、より密接に連携していけるようになります。つま り、会社全体でITをより上手に活用するためには、さまざまなサーバーを使っていくことが重要になるのです。

 ただ、「さまざまなサーバー を活用する」というと、背丈ほどもあるような大きな機械が何台も並んでいる様子をイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、「さまざまな サーバー」といっても、一台のパソコンにさまざまなソフトを入れておくだけで済みます。これは一台のデスクトップパソコンが、使うソフトによって、ワープ ロや電卓、あるいは音楽プレーヤーになったりするのとまったく同じことです。
 また、最近ではパソコン全体の値段は下がる一方なので、サーバー用途のパソコンであっても、普通のパソコンとそれほど変わらない価格で購入できます。サーバーの導入方法については次回お話ししますので、今回はサーバーを使用するメリットについてお話していきましょう。
 

サーバーを使うメリット

 上司「そういえばあの商品の資料ってどこにあるか知らない?」
 部下「あ、それなら私のパソコンに入ってますよ」
 上司「じゃあこれにコピーしてくれない?(と言いながら、フロッピーディスクやCD-ROMなどを手渡す)」

 このようなやり取りは、どこの会社でも結構頻繁に行われているのではないでしょうか?たまたま欲しいデータを持っている人がその場にいればいいのですが、そうでない場合は、欲しいデータがすぐに手に入らず、仕事がストップしてしまうかもしれません。
 また、一人ひとりのパソコンにデータを保存するようにしていると、他の人がどのようなデータを持っているかが分かりません。そのため、気づかない間にみんなが似たような資料を作成してしまう、というような無駄が発生する可能性も高くなります。

 そこで、サーバーにデータを保存しておくことで、社員同士の情報共有もスムーズにできるようになるのです。一度作成したお客様向けの提案資料や、製品の説明書などをサーバーに保存しておけば、社員同士の成果を簡単に再利用することができます。

 また、次回以降でお話しますが、もう少し高機能なソフトをサーバーに入れることで、営業担当者の予定表を共有したり、出張先からパソコンで在庫確認したり、といったこともできるようになります。
 

何より怖い「情報漏えい」

 もちろん、サーバーにデータを保存しておくメリットは「情報共有」だけではありません。

  私は仕事でノートパソコンを主に使用していますが、お客さんからExcelなどのファイルを、メールに添付して送っていただくことが頻繁にあります。その 中には、外部に漏らしてはいけない情報もたくさんあります。おそらくノートパソコンで仕事をされている方は、だいたい同じような状況でしょう。

  しかし、ノートパソコンに重要なデータを保存している場合は、ノートパソコンの管理に気をつけなくてはなりません。万が一、ノートパソコンが盗まれてし まったりした場合はどうなるでしょうか?ノートパソコン本体の金額は大したことがなかったとしても、その中に保存されている顧客情報が流出したりすれば、 大変なことになります。新聞やテレビで、企業によって引き起こされた顧客情報の流出が報道されているのをご覧になったことがある方も多いでしょう。場合に よっては、会社のビジネスに致命的なダメージを与えるようなことにもなりかねません。ノートパソコンは、どこにでも持ち歩くことができて便利なのですが、 その反面、紛失や盗難のリスクもあるわけです。
 しかし、だからといってノートパソコンの使用を全面的に禁止してしまうことは難しいでしょう。そのため、ノートパソコンの利便性と、セキュリティをいかに両立させるか、ということが大切になってくるのです。

 そして、その解決策の一つとして、「サーバー」の活用が挙げられるわけです。たとえば、業務で利用するデータをサーバーに保存しておき、必要に応じて取り出すような形にしておけば、ノートパソコンを紛失してしまったとしても、被害を最小限に抑えられるわけですね。

  私自身もノートパソコンを使用して仕事をするときには、会社のサーバーにインターネット経由で接続し、データを読み書きするようにしています。また、イン ターネット経由でサーバーにデータを送るときや、ノートパソコンにデータを保存するときは、暗号化の技術を使用しています。このような工夫をすることで、 ノートパソコンを盗まれるようなことがあっても、情報漏えいの被害は最小限に抑えられるようにしています。
 

今回のまとめ

 今回はサーバーを活用するメリットについてお話ししました。パソコンを一台一台バラバラに使うのではなく、つなげて連携させることで、ビジネスを効率よく、安全に進められるようになるのです。そのためには、サーバーを含めたIT活用が鍵となってくるわけですね。

 次回は、サーバーをどのように導入すればよいのかについてお伝えしたいと思います。

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