経営戦略 Vol.25 24時間営業にして売り上げ4倍になった畳店

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
兵庫県のTTNコーポレーションという老舗の畳店が、24時間の畳張り替えサービスを始めたところ、飲食店などからの張替えの注文が殺到し、売り上げが4 倍になったそうです。事業内容は何一つ変えていないというのに、ただ「営業時間」を変えただけで、ウソのように需要が高まったわけです。これをヒントにしない手はありません。

深夜の畳張替えサービスで売り上げが4倍に!? 

 

 すでにテレビ番組などでも取り上げられているので、ご存じの方も多いかもしれません。兵庫県伊丹市にある、TTNコーポレーションという老舗の畳店が、3年前から24時間の畳張り替えサービスを始めたところ、飲食店などからの張替えの注文が殺到し、売り上げが4倍になったというのです。同社は70年以上の歴史を持つ畳屋さんですが、事業内容は何一つ変えていないというのに、ただ「営業時間」を変えただけで、ウソのように需要が高まったわけです。これをヒントにしない手はありません(*^^)v

 

 24時間の畳張替えサービスって、具体的にはどういうことかというと……。張替えをオーダーしたお店が閉店すると、すぐさま店内の畳を剥がし、車で同社の工場まで運び込みます。そこでは「職人」が待機していて、なんと夜中の間に畳を縫うのです。縫い上がった畳はすぐに車でお店に運び、もとの位置に敷かれ、朝の営業時間にはまるで何事もなかったかのように、お店に真新しい畳が入っている、というサービスです。

 

サービスの行き過ぎが生んだ新たな需要

 今や、正月も休まず営業している飲食店は結構あります。このサービスがお店にとってありがたいのは、これまでは畳を張り替えるために、わざわざ休業するか、座敷の使用を制限しなくてもすむという点です。お店にとっては、かなり大きなメリットですよね。

 これは言わば、日本のサービスが行き過ぎてしまったことによって生まれた“新しいニーズ”です。休まないのが当たり前になってしまったお店は、そのせいでメンテナンスをする時間がないわけです(――;)。

 

 おそらくどこの畳屋さんも、お客さんから一度や二度は、「夜中にやっといてくれれば助かるなぁ」なんて言われたことがあったのではないでしょうか。そんな時ふつうは、「冗談じゃないよ、夜中は寝るものだろう!」とか「畳職人を夜中に働かせられるかい!」なんて、あっさり却下してしまいがちです。

 しかし、この会社では、「それだけ需要があるってことは、うちがそれをやったら一人勝ちできちゃうってことじゃん!」と考えたわけです。ここには明らかに発想の違いがあります。

 

一風変わった要望や問い合わせにチャンスが潜む

 私の顧問先では、よく「変わったお客はいなかったか」「普通ではない問い合わせはなかったか」という会議をしたりします。現場サイドで「ヘンな客」で終わらせられがちなこうした情報は、意識的に掘り起こさない限り、なかなか経営者の耳に入りづらいものなのです。ビジネスは、ちょっとの発想力で差がつくもの。変わった問い合わせを切ってしまうか、そこに目を向けて新たな商品やサービスを生み出すヒントにするかは、後々大きな結果の差となって現れてくるのです。

 

 私はかつて、「1週間に3人見たら大ヒット」という標語を作ったことがあります。ふつうヒット商品を作ろうとすると、「万人が使う」ようなイメージに向かって進んでいってしまいがちです。ところが、1週間に3人もの人が使っているのを見かける商品などはそうあるものではなく、これはもう「大ヒット」と呼べる部類の話です。たいした知名度はなくとも、「しっかり売れている」商品は多くあるものなのです。

 たとえ300人にひとりが使っても、全国では相当なマーケットになります。「畳を深夜に張り替えてくれ」と頼む客は、全体で見れば“少数派”でしょうが、その少数派マーケットを意識的に拾っていくことで、経営は確実に変化します。ぜひ経営者は、こうした小さな変化を“感じる力”を大切にしてください。成功したビジネスは、みんなこうした気づきから生まれているものです。

 

 最近では、朝食サービスを始めた居酒屋もあると聞きます。朝5時近くまで営業している居酒屋であれば、そのまま営業時間を延長しても体制に影響はないと思いますし、今までは売り上げゼロだった時間帯がプラスに変化する上に、出張中の会社員の集客にもつながるでしょう。

 いずれにしても「時間」を見直すことは、想像以上の経営効果を生みそうです。この事例を参考に、ぜひ自社の営業時間についても見直してみてはいかがでしょうか (@^^)/~~~。

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