Vol.3 事務所開設時は格好のアピールチャンス

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
事務所の開設時は 大きなチャンス。積極的に利用して、自社の商材や業務内容をさりげなく周囲にアピールしておくことが販促に繋がります。また、経営者自身が、社内体制の強 化のために、ひと手間かけて経営方針などを掲げた制作物を自作してみるのはいかがでしょう?今回は、事務所開設前と開設後の前後編に分けて説明していきま しょう。

 

事務所の開設:近隣への挨拶が新たな出会いを生む

  開業前に準備が必要な販促物についてお話しましょう。会社を設立する場合、申請や資金繰りの目処がつけば、ある程度事業のスタート日を決めることができま す。開業時に必要となる販促関連の制作物は、事前に制作を済ませておくことがポイントというお話は前回でもしましたね。何でもかんでも事業がスタートした 日から始めようと思っても、開業時は、予期せぬ出来事や対応に追われて、段取りどおりにはうまく回らないものなのです。

 開業前に販促物を準備するためには、まずは制作に必要なソフトやプリンタなどを早めに購入しておく ことが必要です。プリンタは仕事で使用するなら、印刷速度が速く、小型でも高画質印刷ができる業務用タイプがおすすめです。

 第1回目の記 事中で、名刺やご挨拶状、会社概要などの制作スケジュールについて話しましたので、くわしくはこちらをご覧ください。今回は、近隣への挨拶時に必要な販促物の制作についての話です。これは、起業時だけではな く、引っ越して事務所を開設する場合にもあてはまります。事務所の新規開設時の近隣への挨拶はとても大切です。事務所をビルやマンション内に開設する場 合、周囲への挨拶がきっかけとなって新規のクライアントとなったり、一緒に仕事をするようになったという例は少なくありません。相手としても、新顔には興 味をもっているでしょうから、初対面でも案外受け入れ態勢ができています。この機会を逃すと接点をもつことは、なかなか難しくなります。この挨拶のチャン スには、名刺のほかに会社案内や業務案内をさりげなく渡して、アピールするのがいいでしょう。ここでひとつ小技があります。この挨拶の際に、自社商材があ る方なら、モニターキャンペーンや体験会の案内などを渡すのもそのひとつ。開業記念セミナーやフェアなどの開催も開業時期に合わせて行い、その案内状を渡 すのです。これらの販促物は、配布予定数が読めない上、ロットがあまり多くないので、自分で制作することをおすすめします。相手の反応を見ながら修正した り、配布数を増やしたりと柔軟な対応を心がけましょう。

 

社内体制 の強化にも一役買う販促物

 さて、外部への販促について話してきましたが、経営者としては、社内体制を固めることにも注 力しなければなりません。社内で使用する印刷物も、広い意味では販促物と捉えられるのです。起業時に経営方針や社訓を決め、それを会社内に掲出すること で、スタッフの連帯感や新たな業務への意欲をかき立てることにも役立つはずです。経営者の意気込みを表わそうと手書きで書くのもいいですが、お客さまが見 たときに好感のもてる見栄えであることがポイント。ある程度体裁を整えて拡大プリントし、パネルに入れたらそれだけでもずいぶんと立派に見えるものなので す。ぜひ、試してみてください。また、これらの内容をハガキ大に縮小印刷し、スタッフの携帯用として用意しましょう。裏面に営業目標や達成度チェック表、 または営業マニュアルなどを印刷しておけば、スタッフを鼓舞するためのツールとしてさらに役立つものに仕上がります。ちょっとしたツールを自分の手でつく るだけで、スタッフのモチベーションアップにつなげられる。できる経営者として、ぜひとも積極的にプリンタを活用してみてください。

 

新規営業はカタログのダイジェスト版をフックに

 いよいよ新しい地での営業活動もスタートです。新規営業先も増えてくることでしょう。そこで、営業 活動をする前に入念な準備が必要です。早期に営業を開始するためにも、開業時には準備万端としたいものですね。特殊な商材や、用途別に多くの種類がある商 材を扱う場合、販促物にはこんな工夫をしてはいかがでしょうか。オフィス向けの家具やインテリア商品を扱っている会社を例にとってみましょう。家具は、そ れが使われるオフィスの広さや社員数、また予算などにより、同じ項目でも高さや長さ、容量などが異なる数十種類の商品があります。そのカタログといえば、 書棚、ロッカー、机、イスなど項目によって分かれているので、全部持参となると相当な厚さと重さになってしまいます。電車で新規営業挨拶に回る時に、そん な大荷物を持っては動けませんよね。といって、商品カタログを持って行かないことには仕事になりません。そのような時は、各商品のダイジェスト版を自分で 作成してみてはいかがでしょうか。人気のある商品写真をカタログからスキャンして、「○月月間人気商品TOP3」などのページを作って印刷し、常にカバン に入れておけば、顧客に挨拶に行った際、「そういえば新しいイスがほしいんだがね」などという気まぐれな注文にも、即座に応えられます。それらダイジェス ト版を新規営業の際のフックにして、興味を示した顧客には後日カタログを持って再訪することができます。顧客との接点を2度持てることになり、新規営業の 際に関係を深めるのに非常に役立ちます。ただしダイジェスト版とはいえ、決してチープではいけません。かえって商品価値を下げることになってしまいます。 見栄え良く作った上でファイルカバーに入れるとさらに印象がよくなります。

 また、ダイレクトメールなどを送付する際に、受け取り手に身近に感じてもらうコツもお教えしましょ う。それは、手書き風にすることです。もちろん1枚ずつ手書きできれば一番いいのですが、それは大変ですから、手書き原稿をスキャンしたものをプリントす るのがいいでしょう。また、この手書きのアイデアは商品を購入いただいた方への「サンキューメール」にも応用できます。印刷活字ばかりの書面に慣れてし まっているお客様にとって、手書きは新鮮に映るものなのです。

 中小企業の強みは、顧客に応じてきめ細やかな対応ができること。その相手な らではの会話をメールに盛り込むなど、細やかな対応が顧客を引きつける秘訣なのです。
 

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