Vol.05 クライアントの期待値を高めるプレゼンの締め方

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
素晴らしいプレゼンができたとしても、当然ですが“GO”の答えを聞けなければ意味はありません。そこで今回は、プレゼンを終えた後、クライアントの背中を一押しするためのテクニックをいくつか紹介していきます。

悔いを残さないよう、すべてのセールスポイントを出し切る

 伝えるべきセールスポイントはひとつ残らず出し切りましょう。「あ~、あれも伝えておくべきだった」など、絶対に悔いを残さないことです。会社の経営者として、私も社内外からさまざまなプレゼンを受ける機会が多いです。しかし説明の途中で、「時間もないので、細かい部分は割愛させていただきます」とか、「価格に関しては別途ご相談させていただきます」とか、そんなコメントを聞くとがっかりしてしまいます。せっかくお互い大切な時間をやりくりしてプレゼンのテーブルについたのだから、今、この場ですべて説明しなければ意味がないじゃないですか。本企画の第1回目「プレゼンに勝つための心構え」でも述べていますが、プレゼンは一期一会の機会です。「事後の交渉事などあり得ない!」そんな気構えで、必ずその場で結論を導き出すことを心がけてください。

 

クライアントの理解度を 100%に近づける方法

 

 「ほかのことを考えていて聞き逃した」「あの単語の意味がわからなかった」などなど……。数人に対してプレゼンを行う場合、さまざまな理由からプレゼンを受ける人によって理解の濃淡が必ず発生します。もちろん一所懸命プレゼン企画書を作成したあなたはその内容を熟知していますが、クライアントはプレゼンのテーブルについて初めて企画書を目にするわけですから当然ですよね。ですから、一とおりの説明を終え、自分ではセールスポイントをすべて出し切ったつもりでも、まだ安心してはいけません。必ずプレゼン終了後に、理解の濃淡を埋めるためのコミュニケーションを行うことを忘れないでください。私の場合は、「駆け足でここまでご説明してきましたが、わかりづらい箇所はなかったでしょうか?」と、クライアントに必ず問いかけるようにしています。また、プレゼン中、「あ~、この人は多分この項目を理解していないな」と思える参加者を見つけたら、「この項目はわかりづらかったと思いますので、最後にもう少し説明しておきます」など、こちらで理解不足が生じているポイントを想定して、再度説明することもあります。その場で結論を導き出すためには、プレゼンに参加されたクライアント全員の理解度を、できる限り100%に近づけることが大切なのです。

 

最後の最後にプレゼンの期待値を高める一手を用意

 

 そもそもプレゼンとは、クライアントにとってのメリットを提案する機会です。そのための手法や企画書づくりのノウハウは、これまでお伝えしてきたとおり。さて、良いプレゼンができて、理解度の濃淡も埋められて、導入へのメリットは感じてもらえたようです。そして、いよいよ結論をお聞きするタイミングがやってきました。でも、ちょっと待った! あなたの提案に対して、クライアントの期待値は十分高まっているでしょうか? そこで、クライアントの期待値をさらに高めるための方法がありますので、お話しておきましょう。これは、私が会社員時代によく使っていたテクニックです。どうしても逃したくないプレゼンを行う際、私は直属の上司や経営陣にそのプレゼンの重要性を訴えて回り、上司や経営陣の名前を提案の際に使わせてもらうための許可を得ていました。そして、プレゼンの締めにこのようなお話をするのです。「今回のご提案は、私ども○○社が一丸となってお手伝いさせていただくものです。社長の○○も、必ずご期待にそえるよう最大限の努力を惜しまないと申しております。メリットを感じていただけたのであれば、ぜひとも私どもにお手伝いさせてください」……。会社としての本気度を見せるということです。これはひとつの例ですが、“GO”の返事をどうしても聞きたいのなら、クライアントの期待値を高める一手を考えておくことをお勧めします。  

 

周到にプレゼン資料を整えておくことの意義

 今回は、クライアントの期待値を高めるプレゼンの締め方を解説してきましたが、やはりプレゼンに際しては、クライアントに対してだけではなく、自分が不安に感じるポイントもすべてつぶしておくことが重要ですね。そういった意味で、完璧なプレゼン企画書を用意しようと思えば思うほど、たくさんの資料が必要となります。そんなとき、スキャナなどさまざまな機能が付いたカラー複合機があると安心ですね。選ぶ際のポイントですが、まず大容量給紙や高速プリントなど、時間と手間をかけずに印刷ができること。さらに、ビジュアルに訴える効果的なプレゼン資料を作成するという観点からは、普通紙にきれいにカラー/モノクロ印刷ができることも必須でしょう。用意する部数が増えれば、当然ランニングコストが気になるので、初めから考慮しておいたほうがいいですね。最近では、価格もサイズも手頃なものがあるので、ぜひ探してみてください。さて、私はこれまでたくさんのプレゼンをしてきましたが、あることを心がけるようになってから、プレゼンに成功する確率が高まるようになりました。心がけたこと、当たり前と思われるかもしれませんが、それは、資料をしっかり整えておくということです。正直それまでは、準備し忘れたことは口で補えばいいと思っていました。でも結局、つっこまれることを恐れてしまい、堂々としたプレゼンができていない自分に気づいたのです。どんな質問がきても答えられるように資料を整えるようになってから、自分でもわかるくらい堂々とした態度でプレゼンができるようになりました。きっとクライアントにも安心感を与えられるようになったのでしょうね。周到に資料を用意すること。それはクライアントの不安を解消するためであると同時に、自分の不安を解消するためでもあるのです。

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