経営戦略 Vol.62 ギャルママが食品業界を救う!? ターゲットの既成概念を外せ!

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

その昔から「人は見かけによらない」と言われますが、一見、料理とは無縁に見える「ギャルママ」には、料理上手が多いということをご存じでしょうか? しかも、彼女たちは「情報発信力」をも持ち合わせているので、食品業界の大手企業からも注目され始めているようです。消費不況を救う救世主は、意外なところから現れるかもしれません。ターゲットも含め、既成概念にとらわれないマーケティグが重要な時代です。

 

ギャルママは料理上手!? 夕食には4品以上並ぶ家庭も!

夕食イメージ子どもを連れていなければとてもママとは思えないギャルファッションに身を包み、若くして母親になった女性たちを「ギャルママ」と呼びます。彼女たちは、失礼ながら、およそ「家事」を一生懸命するようには見えませんが、意外にも料理上手が多いらしいのです。 
ファッション同様、料理にもオリジナリティを求める傾向にあり、100円以内でできる格安料理を開発したり、ちくわをウナギの蒲焼のようにアレンジする「なんちゃって料理」、めんつゆや焼肉のたれなど、市販の調味料を上手に使ったアレンジ料理、はたまた、アニメキャラを弁当箱の中に巧みに再現した「キャラ弁」など、自慢料理に事欠かないといいます。
 そこに目をつけたのが、食品大手の味の素です。雑誌『I Love mama(アイ ラブ ママ)』と連携して、ギャルママ料理を紹介する携帯サイト「mamaごはん」をスタートさせました。同社が独自に行った調査によると、17歳から31歳までの117人のギャルママのうち、約7割がほぼ毎日夕食をつくり、約6割が毎日の夕食の食卓に4品以上を並べているそうです。一般の家庭では、丼ものが増えるなど、おかずの品数が減る傾向にある中、これは特筆すべき特徴であり、同社も新たな顧客開拓のキーになると、ギャルママたちを頼りにし始めたというわけです。

 

情報発信型の視点はマーケティングのキーになる

からふるな串焼きイメージ ギャルママたちの特徴は、料理上手に加え、独自の「情報発信力」をも兼ね備えている点です。彼女たちは日常的に料理の「成果」をブログで発信したり、写メに撮ってママ友同士で見せ合ったりするため、料理の“見た目”にも、相当気を使っているようです。  たとえば、長引く不況の中で「もやし料理」が人気ですが、ギャルママの手にかかると、もやしをひき肉に混ぜてハート型にかたどった「超ど・キュンなラブリーもやしつくね」ができ上がったりします。ちなみに、このネーミングも独自のもので、キャッチーなタイトルのついた写真とともに節約レシピが紹介されていくのです。
 また、100円以内でどんなものがつくれるかを競い合ったりもしています。これまで「節約」という言葉には、どこか暗い響きがありましたが、ギャルママたちは「節約料理」をまるでゲームのように楽しんでいる向きがあります。さらに、めんつゆでご飯に色をつけるとか、マヨネーズとケチャップをミックスして使うとか、調味料の使い方にも独自性があるのです。食品会社が、ギャルママたちの斬新な発想を取り入れれば、使い勝手のいい、新しい調味料が誕生するかもしれませんよね(*^^)v

 

ターゲットを狙い打ち! 主婦もひとくくりにできない時代

考えてみれば、同社の調味料や加工食品を購入する顧客層としては、主婦歴の長い中年主婦層より、断然ギャルママたちの方が有望です。つまり、「ギャルママ=料理はしなさそう」という思い込みにとらわれつづけていたら、大事な宝の山を見逃してしまったわけですね。
今や「主婦」もひとくくりにできない時代です。いや、主婦だけでなく、女子高生もOLも、サラリーマンも高齢者も、すべての顧客層はひとくくりにできなくなっています。ということは、既成概念や思い込みにとらわれることなく、フランクな視点で自社のターゲティングを見直すことで、新たなマーケットが拓ける可能性が十二分にあるということです。
 このギャルママたちのように、これまで思ってもみなかったターゲットたちが、自社の救世主になるかもしれません。ぜひ、楽しみながら発想を拡げてみてください(@^^)/~~~

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