Vol.7 「おやっ」といわせるポスターの極意

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
ポスターは貼る場 所によってつくりを変えることが大切です。それぞれの場合の作成ポイントを解説しましょう

 

貼る場所によって異なるポスターをつくる

  ポスターの効果的なつくり方を勉強するにあたり、貼る場所によって作成上の注意点が異なることを覚えておいてください。たとえば、自分の店から少し離れた 場所や、人とおりの多い通路などに貼るポスターの場合は、ほとんどの人に見てもらえないということを覚悟しておいてください。そういう人たちに対して情報を 発信するのですから、やはり「おやっ」と思わせる、見てもらうための工夫をしなければならないのです。

 大胆にわかりやすく、というのが私 の基本モットーです。たとえ大きなポスターをつくったとしても、もともと見る気がない人たちが相手ですから、自分が思っているほどには通行人の目に留まり ません。もちろん、屋外にある巨大広告なら別ですが、それには大変な費用がかかりますので、なかなかできるものではありません。ですから、通常のペーパー ポスターで考えれば、大きさよりデザイン、見せ方の工夫が勝負となるのです。そこには、具体的なお店の紹介にこだわるより、「新規オープン」、「開業イベ ント」などのメッセージを伝えるに留めるようにしましょう。

 一方、店から近い、いわば自分のテリトリー内ともいえる場所に貼るポスターに ついては、見てもらえるチャンスが大きいですから、具体的な店舗紹介をしているものをつくるのがいいでしょう。ただし忘れてならないのは、先ほどの少し離 れた場所に貼るポスターとデザインのトーンを合わせておくということです。遠くでポスターを見た人が、店の近くのポスターを見て、「あれ、この店のポス ターどっかで見たことあるぞ」。そう思ってもらえたらしめたもの。このデザインコンセプトの継承でポスター作戦は成功したことになるのです。

 

言葉で人をひきつける方法とは?

 

 

 では、効 果のあるポスターづくりとは具体的にどのようなものでしょうか?まず、キャッチコピーから考えたいと思います。キャッチコピーの場合、ひと目で読みやすい 文字数は12文字が限度といわれています。しかし、たとえ12文字内で抑えたとしても、難しい漢字や熟語、漢字ばかり並んだキャッチコピーでは、決して見 やすいといえません。わかりやすい言葉、漢字を使って言葉を組み立てることが肝心です。難しい漢字1文字で表わすより、たとえ多少文字数が多くなったとし ても、わかりやすいひらがなにして表現した方が、ダイレクトに見る人にインパクトを与えられるものです。ですから、必ずしも文字数にこだわるのではなく、 内容にこだわったほうがいいでしょう。見る人の心をキャッチすることを考えるのです。たとえば、言葉で“惹き”をつくるなら、こんな方法もあります。人通 りが多い場所や離れた場所に貼るポスターなどは、キャッチコピーに

「えっ!」

 など、見る人の予想もつかない言葉を使うので す。このポスターを見る人は、一瞬にして言葉が目に入るので、その内容を確かめるためにもっとよく見ようとするものです。そこでその下に、「まったく新し いタイプのインド雑貨ショップが●月●日オープン」「●▲地域で初のインド雑貨ショップが●月●日オープン」など、より具体的な情報を入れておきます。こ れも、遠くにいる人を呼び寄せ、ポスターの情報をインプットする方法のひとつですね。もちろんキャッチコピーだけでなく、ほかの説明文もできるだけシンプ ルにすることを忘れないでください。皆さんが思っている以上に、ポスターで多くのことを伝えるのは無理なのです。ポイントだけを絞り込んで盛り込みましょ う。

 

見る人に気持ちいい色づかいとは?

 

 

 ポスター デザインで一番工夫するポイントは、色合いのキレイなものをつくるということです。目立たせたいという一心で奇をてらった色使いをしても、気持ち悪さばか りが印象付けられてしまいます。ここでは具体的にひとつずつの説明はしませんが、洋服の色使いの組み合わせに気を使うように 気持ちいい色使いというもの を大切にしてください。

 デザインする際に、その目的をまず考えてもらいたいと思います。そもそもデザインとは人間による作為です。必ず目 的があります。偶然も受け入れるアートとは立場が違います。アートさえも手段のひとつとして入れ込むというスタンスです。それをコトバに置き換えれば、コ ピーと文芸という感じでしょうか。ちょっと話が大げさになりましたが、こんな話をする理由は、「目的が大切」と言いたいからです。また、書く内容も「均等 にあれもこれも」が良いはずがありません。優先順位に応じたメリハリが必要です。だからといって最優先の情報を大書するのが良いとは限りません。たっぷり と余白をもうけ文章を小さくポツンと配置したほうが目立つ場合もあるでしょう。大事な内容だからたくさん盛り込みたい場合も、美しく整頓すればいいとは限 りません。ゴチャゴチャさせたほうが賑わいを感じる場合もあるでしょう。このように、デザインに関しては基礎的な手法だけでも色々ありますが、たくさん試 作していくうちに独学でもある程度は身につきます。見たり聞いたりするだけではなく、少々下手でもまず作ることが肝心です。近頃はプリンタも身近になり精 度も良く操作も簡単ですから、どんどんトライしてみると良いでしょう。

 

 ポスター づくりは、色使いや文字の大きさ、配置などを含めたデザインと、簡潔でわかりやすいキャッチコピー、すべてがうまく調和して見やすいものでなければなりま せん。基礎を学ぶために本を買うのもいいと思いますが、実際に多くのポスターを見て、「自分ならこんなデザインにしたい」、「こうしたらもっとわかりやす いキャッチコピーにできる」など、自分なりに考えてみることも大切だと思います。慣れないうちは、パソコンを使って自分で制作をしたものを、その都度プリ ンタで出力してみてください。画面上で見た印象と実際に出力してみた後とでは、ずいぶん感じが違うものです。それらを比較しながら修正を加えていくと、納 得できるポスターが完成するでしょう。ポスターを自分で制作することを考えると、カラープリンタを準備しておくのが便利ですね。

 次回 は、ポスティング用チラシ、手渡し用チラシ、DMの制作ポイントと、販促物作成についてのポイントをまとめてお話しましょう。

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