Vol.3 使える補助制度 その3

資金調達

執筆者: ドリームゲート事務局

 二回にわたって補助金にはどんなものがあるか、そして具体的に自分のビジネスにマッチした補助金と政策動向など情報収集のノウハウについてお伝えしてきました。
最終回の今回はさらに一歩進めて、ワンランク上の情報収集術について書いていきたいと思います。

公開情報を日々頭に入れて、キーパーソンと話をする

田舎イメージ1 ワンランク上の情報収集はどのようにやるか。結論から申し上げますと、

公開情報を日々頭に入れて、キーパーソンと話をする。

 ということです。
 
「公開情報」とは何かといえば、一つには前回指摘した、監督官庁のホームページにある資料です。最近は審議会の議事録までPDFで公開されていますので、この情報をチェックしておくと、補助制度や今後の動向を知ることができるというのは、前回指摘したとおりです。
 また公開情報として重要なものとして、「新聞」をあげることができます。最近は新聞を読まないという人が増えてきているようですが、日本経済新聞などのちょっとした10行程度の記事が、自分のビジネスに役立つ国の制度を教えてくれたりするものです。実際に私のもとによく来たのは、「今日の○○新聞に載っていた記事の詳細を詳しく調べてくれないか」というものが意外と多くありました。読んでいる方はよく読んでいらっしゃいます。

 さらにワンランク上の公開情報としては、「業界新聞」「業界誌」があります。あまり知られていませんが、世の中にはある業界のことだけを報道している「専門紙」が非常に多くあります。面白いところでは「冷凍食品新聞」とか、「ゴムタイムス」、「自動車タイヤ新聞」、「半導体産業新聞」など種々あります。月刊誌や季刊誌となればまたさらにいろいろな業界のニュース、政策動向がわかることでしょう。専門紙は、日本専門新聞協会のサイトから探してみるという手もあります。趣味として読んでも面白く、本当にいろんな業界の専門紙があるものだと驚きます。

 こうした専門紙や専門雑誌ですが、「業界団体の会報」なども同じような役割を果たしてくれます。つまり、自分のビジネスにとって重要な公開情報は、業界団体を通じて収集することもできるわけです。最近は業界団体と距離を置く経営者が多いと聞きますが、やはり情報は人の集まるところに集まるものなので、業界団体が持つ情報は重要です。
 これと同様の意味で「商工会(商工会議所)」も、政府や当該地域の自治体の補助制度、さらには商工会自身が補助制度や仕事を作ったりすることがありますので、業界団体同様に入っておいて損はないと思います。

 自らのビジネスに重要な「公開情報」を入手しつつ、業界団体や商工会、そして政府機関などのキーパーソンとやり取りをしていくと、政策動向を知ることができ、場合によっては補助制度についての情報も得られるかもしれません。当たり前といえば当たり前ですが、経営者にとっては日々様々な勉強が必要だということが言えると思います。

政府予算資料を使おう

田舎イメージ2 さらに、もうひとつ重要な公開情報として、政府予算資料というものがあります。これは財務省のホームページにおいて概要が公表されていますので、簡単に入手できます。たとえば、平成23年7月5日に財務省で記者発表された「平成23年度補正予算(第2号)の概要」という資料も、財務省のホームページで公表されています。
 これを読むと、おおよそではありますが、どんな分野に重点的に政府の予算が使われるかが分かります。
 まずは、原発関連に2,754憶円です。補償金の支払いに多くの予算が使われるのは当然としても、放射能モニタリングの強化に235億円とされています。また福島県外も含めた校庭等の放射線低減事業に50億円。つまり、放射能の測定機器関連、校庭の土壌入れ替えをする建設関連などのビジネスをされる方は、大きなチャンスになるでしょう。

 また、「日本ブランド」復活のための対外発信力強化に53億円の予算がついています。在外公館を活用した地方の魅力発信プロジェクト、対日理解促進のための招聘事業などを外務省が中心となって進める予算とのことで、こういった事業が具体化していくと、地方の名産品などを使ったビジネスチャンスが生まれるかもしれません。

 さらに被災者支援関係経費で3,774憶円の予算となっています。被災地域産業地区再整備事業で215億円、また水産業共同利用施設の機器等(製氷機等)の整備の拡充で193億円など。建設関係だけではなく、魚を冷凍保存するための施設、製氷機械などが政府の支援を受けることになるでしょう。

 今回の政府予算は、二次補正ということで原発・震災に特化したものでしたが、毎年の政府予算、補正予算についても、予算資料の読み方は同様です。政府がどの分野に力を入れているか、キーワードは何か、これから数年の経済の流れはどうなるか、自分のビジネスの位置づけはどこかということをこうした公表資料から見ることができるでしょう。

 ワンランク上の情報収集術ということで、ここまでやる必要はないと思われる方もいるかもしれません。しかし、ある地域のある業界で一目置かれるような経営者の方は、こうしたことを驚くほど積極的に勉強されています。その情報が顧客との雑談のネタになっていたりすることもありますね。そしてそのような勉強している経営者は、やはり数字でも結果を出しています。

 最後になりますが、補助制度はどんな形であれ国民の税金からできあがっているものです。もちろん、もらえるものはもらっておいて損はないのですが、ぜひお願いしたいのは、経営者のみなさんには、このような補助制度を大いに活用していただき、そして同時に政策動向も勉強しながら、ビジネスで大きな利益をあげて、最後は法人税を納めていただきたいということです。
大小多くの企業がそんな好循環を創り出せれば、景気も回復し、日本が今以上にさらに元気になっていくのではないか、と私はいつも思っています。

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