出資規模

資金調達

執筆者: ドリームゲート事務局



次に求められる規模について考えてみます。その参考になるのが、まずは証券市場における上場基準(形式基準)になりますので、ベンチャー企業を対象とする東証マザーズ市場と大証ジャスダック市場について規模等に関する部分の要件をみたいと思います。

  東証マザーズ 大証 ジャスダック
スタンダード グロース
純資産の額
直前期2億円以上 プラスであればOK
利益の額
直前期の経常利益および税引前利益1億円以上。但し、上場日における時価総額が50億円以上の場合は、利益の額は問わない。
時価総額
上場時10億円以上
上場時において浮動株の時価総額が5億円以上

この中で大証ジャスダック市場の時価総額に規定されている浮動株ですが、これは上場株式のうち役員やその特別利害関係者が保有する株式、自己株式、上場株式数の10%以上を所有する株主の株式を除いた株式のことを指します。過半数の安定株主を確保するという前提に立って考えると、こちらも東証マザーズとほぼ同じ10億円超の時価総額が必要だと考えられます。

こうしてそれぞれの市場の形式基準を並べてみてみますと、東証マザーズや大証ジャスダックのグロース市場は、研究開発・技術系や革新型のベンチャー企業を対象としていることもあり、形式基準は緩くなっていることが分かります。しかしその分実質的な上場審査は厳しくなります。
みなさんは、まだその前の前段階でベンチャーキャピタル等の投資家に事業計画を説明して投資を要請する段階ですから、最低限、大証ジャスダックのスタンダード市場の上場基準を大きくクリアできる計画にしていただきたいと思います。

では、具体的に上場時にどの程度の規模(時価総額)が投資家から求められるかですが、少なくとも50億円以上、できれば100億円以上となることが求められます。
(参考までに2011年のIPO企業の上場時の時価総額は約60億円とのことです。)

よってそのようなスケールとなるような事業を構想してもらいたいと思います。

一つ注意しておきたいのは、マザーズ市場などの登場で上場基準は緩和されてきましたが、投資家側の基準は充分には緩和されていません。機関投資家の投資基準は市場縛り(東証1部銘柄のみ等)や時価総額縛り(時価総額300億以上等)があって、上場後早期にこの規模に達することが見える成長戦略が不可欠です。このためには、上場2年前くらいからの種植えが必要となります。

上場時の時価総額としては50億でも100億でも良いのですが、上場後2~3年で300億円規模の時価総額に成長する絵が投資家側に見せられないと売買出来高は細り、結果として公募増資による次の資金調達もできません。

つまり、上場時の時価総額を想定するのではなく、上場後すみやかに300億円の時価総額にできるような成長戦略を、上場準備段階に入ったら描いておくべきと思います。

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