元銀行マンが教える、創業融資で避けられない7つの質問

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 川居 宗則

元・金融機関支店長として、「融資を受ける秘訣」を わかりやすく丁寧にお伝えしています。
今回はこれまでの経験をもとに、創業融資で必ず聞かれる7つの質問についてご説明します。

創業時には金融機関から融資で資金調達をお考えの方も多いと思います。しかし、これまで金融機関で融資を受けていない方にとっては、どのようなことを聞かれるかという心理的なハードルが生じやすいでしょう。事前にどのような質問が来るか、ある程度予想して準備することで、有利に創業融資の面談が進みます。

皆さまの夢の実現へ、心の準備のためにご活用いただければ幸いです。

1.今回始めるビジネスの経験はどれくらいですか?

創業しようとするビジネスは、まず経験のある業種や知識のあるところというのが大事です。顧客からみると安心感につながります。

流行りの事業で一時的に事業が盛んになることもあるでしょう。しかし、金融機関が融資を実行するという視点は、3年から5年程度の中期的スパンで検討します。ビジネスの経験が豊富であれば、これからの期間にわたって事業を成功させる確率は高まります。

ご自身の経験が足りないと感じる場合などは、フランチャイズ制度を活用することも一策です。

2.どのくらいの資金が必要で自己資金はどのくらいありますか?

創業にあたっては、資金がどのくらい必要で、それをどのように調達するか検討しなくてはいけません。とはいえ、初めてのことなのでなかなか計画を立てるのは難しいでしょう。同業の先輩がいれば、経験を聞くことも一つの方法だと思います。ただし、事業の規模などにより必要な資金計画は変わります。

ここでよく活用されるのが、「J-Net21 業種別開業ガイド」というサイト(https://j-net21.smrj.go.jp/startup/guide/index.html)です。独立行政法人の中小企業基盤整備機構が運営する、中小企業とその支援者、創業予定者とその支援者のためのポータルサイトであり、300件以上の業種ごとの開業準備手引書が掲載されています。
金融機関でも参考としているところがあります。創業の資金計画のモデルケースが記載されているので、ご自身のケースに当てはめて参考にしてください。業種がピタリと合うこともあれば、近い業種を参考にすることもあるでしょう。

また、創業するには「どのくらい自己資金があれよいか」というところも重要です。日本政策金融公庫の「新創業融資制度」では、“創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金を確認できる方”という要件があります。また、日本政策金融公庫総合研究所の「2018年度新規開業実態調査」によると、創業資金における自己資金の割合は23%というデータがあります。

創業で予想外の出費がでることもあり得るので、自己資金をある程度持つことで事業のリスクを吸収しましょう。

3.借りたお金は何に使われますか?

金融機関は借りた資金が何に使われるのかという「資金使途」について重視します。例えば美容エステサロン業で総事業費700万円において500万円借りる場合、美容設備300万円、賃貸保証料100万円、材料費100万円、3か月の人件費90万円、広告宣伝費110万円というような使い道を聞かれます。そして、広告宣伝費についてもホームページで50万円、チラシで20万円、SNS広告で40万円など具体化していることが望ましいです。

何に使われるかを把握しているということは、その資金でどのくらいの売上が立ち、経費がどのくらいかかり、利益がどうなるかという「損益計画」がしっかりと立てられる裏付けになります。資金を貸す金融機関としても、利益による返済は大丈夫だという印象を持つことができます。

4.今回始めるビジネスに必要な許認可は取得していますか?

一定の衛生や技術水準を確保する考えから、法令により許可、認可、登録、免許、指定、届出および認証を必要とする事業が多くあります。融資の要件になりますので、必ずご自身の事業の業種において、許認可が必要かどうか調べておいてください。

5.商品・サービスの特徴を教えてください

創業で取り扱う商品やサービスの内容、セールスポイントを伝えることは、融資面談を進めるうえで大事なポイントです。情報化社会の中、同じような商品やサービスを提供する競合が数多くなっています。セールスポイントを特徴あるものとして磨き上げることは、創業後の競争に勝ち残っていくための大きな要素になります。

そこで、特徴を説明する際に、次の4点で考えてください。

第一に品質(Quality)、これは商品の質やサービスの質がどうかという観点です。第二に価格(Cost)、同業他社に比べた価格帯です。第三に納期(Delivery)、商品では納める時間であり、サービスでは提供する時間・スピードというところです。予約が取りやすいということであれば利便性に通じます。ここまでの第一から第三までは、機能的な価値ですが、第四としては、自社の強みを活かした顧客満足という観点です。創業者が持つこだわりの商材ルートや、丁寧な接客、落ち着いた空間の提供など、どのような満足を提供できるかということをアピールすることは重要です。

基本的には価格において大企業と競争することは避け、他社と差別化できる強みを考えながら創業プランを練っていきましょう。

6.どのような顧客をターゲットにしていますか?

事業を展開するうえで、どのような顧客層をターゲットにするか明確にしましょう。良い商品をつくれば、消費者が購入してくれるという時代ではなく、顧客に選ばれることが重要です。

顧客を絞り込むことにより、品揃えやサービス内容、販売促進などの戦略が明確になり、特徴を訴求することでアピールすべき魅力も高まります。創業時には限られた経営資源を集中させることで、競争力を高め、収益性を上げることにつながります。

7.顧客はどうやって集めますか?

ターゲットとする顧客層を明確にしたうえで、どのように集めるかいうことです。創業において、店舗と顧客をそのまま引き継ぐ場合もありますが、やはり、新規に顧客を開拓する方法を考え、そのことを資金計画に織り込んで実行していくことが中長期的な事業の発展につながります。

良い立地を選ぶことも一つの手段だと思います。広告宣伝という観点では、インターネット関連の方法とアナログ関連の方法があります。

インターネット関連では、ホームページの開設や、SNSの情報発信などです。また、今までにないようなサービスや商品、店舗の場合には、プレスリリースの配信を検討してください。新聞や雑誌、ポータルサイトなどのメディアに記事として無料で掲載されるかもしれませんので、その場合の費用対効果が大きいです。

アナログ関連の方法では、ポスティングや新聞折込みが挙げられます。店舗で近所の方たちを顧客ターゲットにしている場合には、非常に効果的です。ここでは配布するエリアの選定とチラシの内容が重要になります。また、ポイントカードを作成して、ポイント還元、プレゼント提供などを行うとともに、顧客属性を把握して、ターゲットとしている顧客層となっているか確認するツールとしても活用できます。

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まとめ

金融機関から聞かれることをまとめていくと、創業における事業計画を作成することにもつながります。最初は箇条書きでもいいので、ここに記載したことをまとめたうえで、融資の面談に臨むとスムーズに会話のキャッチボールができます。頭に中にあることを、文字や数字に落とすことで、ご自身が描く事業のイメージがより具体化してきます。そのことを通じてそれが実現可能なのかということの整理にも役立ちます。

そして、実際に融資申し込みへの創業計画に仕上げていくうえで、少しでも不安や疑問がある場合などは、資金調達の専門家に相談して進めていくことをおすすめします。
私は電話またはZOOM等での無料面談も全国から可能ですので、ご相談ください。

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 川居 宗則
(かわい むねのり) /経営デザインコンサルティングオフィス

長年金融機関に勤務し、融資課長、支店長を経験し、融資実行は5,000社以上という実績を持つ川居アドバイザー。融資以外にも、補助金・助成金なども相談できます。資金調達の力強いパートナーになる方です。

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ドリームゲートアドバイザー 川居 宗則

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