新規事業で「説得力のある事業計画書を作りたいけれど、どうしたらいいかわからない」そんな悩みを持っている人は多いでしょう。
新規事業の事業計画書には書き方のコツがあるので、最初にポイントを知っておけば効率よく完成度の高い事業計画書を作ることができます。
この記事では、これまで6万件の起業や新規事業をサポートしてきたドリームゲートが、効果的に協力者を集められる事業計画書の書き方をお伝えします。ぜひ参考にして、スムーズな新規事業立ち上げに役立ててください。
- 目次 -
新規事業の計画書がうまく書けないときの克服方法5つ
事業計画書を書くのがむずかしいと感じるのにはさまざまな理由がありますが、はじめて新規事業の事業計画書作成でつまずくパターンは大きく5つに分類されます。それぞれのパターン別に対処方法をご紹介します。
①経験がないならテンプレート・フォーマットを活用
まずは、作成経験がなく何から始めたらよいかわからない場合です。こうしたときには既存のテンプレートやツールを活用しましょう。事業計画立案の専門家もなんらかのテンプレートやフォーマットを使っています。
事業計画書には専門的な内容が多分に含まれているので、ふだん事業計画書に触れる機会のない人が本やネットを見るだけで完成させるのはかなりハードルが高いです。事業計画作成サポートツールを使いながら見よう見まねで取り組んでみると、正しい事業計画書の作り方が理解できるでしょう。
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融資による資金調達を考えているなら、数値の部分も完璧なものに仕上げなくてはなりません。ミスの見落としがないように、できる限り専門家にチェックしてもらうことをおすすめします。ドリームゲートに在籍する専門家はこちらをご覧ください。
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②分かりやすく整理できないときはフレームワークを使う
頭の中が整理できずにモヤモヤしてしまうことがあると思います。そういうときは、まず頭の中にある構想を紙に書き出してみましょう。だれかに見せるものではないのできれいに仕上がっている必要はありません。書き出したメモを、下の図に示したフレームワーク「6W2H」を用いて論理的な形に組み立てていきます。
6W2Hのフレームワークができれば事業計画書の項目を埋めることが簡単になります。こちらの記事(https://www.dreamgate.gr.jp/contents/manual/m-businessplan/51727)では6W2Hの考え方をくわしく解説しています。ぜひ参考にしてください。
③数字の根拠を示せないときは競合や国の調査を調べる
自分の事業に近い競合を見つけて調査します。出店するエリアの同じ規模・同じ業態のお店を探し、データを収集しましょう。ここで集めたデータは差別化・優位性のアピールに活用できます。
民間調査会社がデータを公表している場合がありますので、こうしたデータはどんどん事業計画書に活用しましょう。
民間調査会社提供の調査一例:株式会社矢野経済研究所https://www.yano.co.jp/press/index.php
地図で見る統計(J-stat)
統計データをGoogleマップ上に表示でき、統計が視覚的に理解できます。
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競合調査の方法をもっと知りたい人はドリームゲートのこちらの記事をご参照ください。https://www.dreamgate.gr.jp/contents/manual/m-businessplan/37907
④事業計画書の必要性が感じられないときはメリットを再確認
事業計画書はあってもなくても一緒と思っている人も一部にいますが、これは大きな間違いです。事業計画書を作るメリットはいくつもあります。もっとも大きなメリットを3つあげると、以下のとおりです。
- 客観的に経営・資金繰りを分析できる
- ビジョンや戦略を他の人と共有できる
- 事業計画書をもとに意見を出しあえる
事業計画書の有無が業績にも影響をあたえることもあり、作るのと作らないのとでは大違いなのです。場当たり的な事業運営にならないために、事業計画書は必須。業績アップのためにも計画書づくりにチャレンジしてみましょう。
⑤イメージがわかないときは成功した事業計画書を参考にする
マニュアルや教本を見ながら事業計画書を作って問題ないはずでも、なんとなく自信が持てないということはないでしょうか。そういうときは新規事業の立ち上げや資金調達に成功した事業計画書の実例をチェックしてみましょう。成功する計画書のイメージが明確になり、より説得力のある計画書づくりができるようになります。
事業計画書作成マニュアル(事業計画書フォーマット&参考資料付き)https://www.dreamgate.gr.jp/dl_contents/businessplan_create/
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事業計画書の作成で絶対にはずせないポイント6つ
新規事業の事業計画書づくりで必ずおさえたいポイントは全部で6つあります。すべて基本的な内容となっており、完成度の高い計画書を完成させるためには必須です。
①だれに向けたプレゼンか考える
ターゲットがだれかによって情報の見せかたや表現のしかたが変わってくるので、執筆を開始する前にターゲットを明確にしておくことが大切です。たとえば社内の上司、金融機関の融資担当者、VC(ベンチャーキャピタル)や投資家などで、事業計画書の内容は若干の変化があります。それぞれに対応した書き方はのちほどご紹介しますので、参考にしてください。
また、プレゼンをする相手のポジションや性格や目的などが分かっている場合は、その人に合わせてカスタマイズした資料を使うとプレゼンの成功率がぐっと上がります。
②熱意を伝える
事業計画書の目的は、相手を動かし納得させることです。熱意を伝えるためには、計画書にストーリー性を持たせるのがポイント。起業の動機→ビジョン→融資や協力を得た後の展望を、一貫した目的意識のもとに展開させます。
ストーリー性を意識した事業計画書にしておくとプレゼンの際に気持ちが入りやすく、より説得力が高まります。
③見やすさ・分かりやすさを重視する
基本的に事業計画書の読み手は、資料をじっくり読みこむ時間がありません。また直接プレゼンできるとは限らないので、資料だけできっちり内容を伝える必要があります。
見やすく分かりやすい計画書にするポイントは、誤解がないようはっきりした言葉を使うことです。また、専門的用語やむずかしい言葉はなるべく避けましょう。図やグラフを活用し、視覚的に理解できる工夫も大切です。
枚数は全部で10枚程度が目安となります。情報量が多すぎると、多忙な中で判断しなければならない担当者にとっては逆効果なので気をつけましょう。
④実現できる明確な根拠を示す
「この計画ならビジネスが成功する」と思わせるには、明確な根拠を示す必要があります。数値や目標はできる限り具体的に示しましょう。下記の4つのポイントが明確になっているかチェックしてみてください。
- 顧客層の所在や市場規模に関する数値
- 予測できる売上・利益の具体的な数値
- 製品・サービスが実現し普及するまでの過程
- 顧客満足度を獲得できる根拠
⑤サマリー(要約)を作成する
事業計画書の要点を1枚にまとめたサマリーを冒頭に添付します。たった1枚ですが、サマリーは非常に重要です。
エレベーターピッチという言葉がありますが、これはエレベーターに乗るくらいの短い時間で投資家に事業の魅力を伝えることをいいます。サマリーはいわばエレベーターピッチの役割を果たしてくれる資料です。ていねいに作りこんでください。
⑥質問とそれに対する返答を考えておく
事業計画書の本編に盛りこむ必要はありませんが、想定される質問とその答えをあらかじめ準備しておくことをおすすめします。想定質問があることで、落ち着いて本番のプレゼンに臨むことができます。
新規事業計画書の目次例8つ
はじめて事業計画書をつくる人向けに、最低限必要な目次を紹介します。まずはこの目次にそって事業計画書を書き進めてみましょう。
①事業プラン名・ビジネステーマ
事業の概要を簡潔に説明します。具体的な内容というよりは、全体のコンセプトが一目で伝わるようなシンプルさを意識しましょう。
②事業名・会社(代表者)のプロフィール
新規事業やプロジェクトの概要、責任者のプロフィールを簡単に説明します。ただ会社概要を書いても冗長なだけですので、新規事業につながる部分を抜き出し、読者の興味をひけるようにまとめましょう。
③市場環境・市場規模
新規事業を開始する市場が成長中で魅力的であることをアピールします。事業の成功は市場環境に大きく左右されるため、しっかり市場調査を行い、説得力のあるデータを示す必要があります。
④競合優位性
新規事業と同じ規模の業種、業態、顧客の3セグメントで競合との比較を行います。自社の強みをしっかりアピールするとともに、弱みをどうカバーするのかについても考えておきます。
⑤市場アクセス・マーケティング戦略
せっかくいいものを作っても、知ってもらわなければ買ってもらえません。市場アクセス・マーケティング戦略ではその方法を具体的に提案します。商品が認知された後の販売ルートも重要ですので、よく検討しておきましょう。
⑥経営プラン・財務計画
中長期的な事業運営方針や投資計画を立てます。開発・生産計画、人員・組織計画などソフト面での投資計画もこの項目に含みます。実際は計画通りにいかないとしても、あらかじめ長期的イメージを共有しておくことが大切です。
⑦資金計画
月次の収支予測と資金繰り表を作成します。業績とお金の残高を月単位で確認することで、より成功確率の高い事業運営が可能になります。融資を検討している場合はここがもっとも細かく見られる部分になりますので、専門家の監修を受けることをおすすめします。
ドリームゲートには事業資金の専門家が多数在籍しておりますので、相談をご検討ください。
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⑧リスクと解決策
起こりうるリスクを洗い出し、そのすべてに対応策を考えておきましょう。リスクはゼロにはできないので、起きないようにするよりも、起きたときにどう対応するかのほうが重要です。
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事業計画書は「社内用」と「創業用」があることに注意
事業計画書は2種類あることをご存知でしょうか?それぞれポイントが異なりますので、ここで改めて確認していきましょう。
社内用の新規事業計画書
社内の人は業界についての基礎知識があって前提条件を把握しているため、事業内容の説明は比較的簡単です。聞き手が実現したいこと・望んでいることを予測し、それに寄りそった表現にすると協力が得やすくなります。
事業計画書を見た社員が一丸となってプロジェクトに取り組めるような、やる気をわき立たせる計画書が理想です。
創業用の新規事業計画書
基本的には銀行の融資担当者や、出資を検討するVC(ベンチャーキャピタル)、投資家に向けたものになります。専門用語はなるべく使わずに、事業内容やプランを簡潔・明快にまとめましょう。
融資担当者はお金を期限内に返済できるか、投資家は出資することで企業がどれくらい成長できるかを見ています。収支計画と資金繰り業が非常に重要になりますので、入念にミスがないように作りこんでください。
見せる相手別にアレンジを加えよう
事業計画書は1冊を使いまわすものではありません。相手別にアレンジを加えてこまやかな心配りをしてこそ協力者が得られるものです。ここでは社内・金融機関・ベンチャーキャピタル・投資家別のアレンジを紹介していきます。
社内
社内の人には、新規事業は自社の強みをいかせるもので、存在価値や社会的意義を高められるということをアピールします。そのことが業績アップにもつながり、投資する価値があるということを伝えられたら成功です。
金融機関(公庫・銀行)
金融機関は確実に返済されることをなによりも重視するため、堅実な資金繰りをアピールします。事業開始時は赤字でも、創業後数年で累計損失を解消できるよう計画を立てましょう。金融機関は計画を確実に実行できるかも見ているので、実行力があると思われるようなプレゼンを意識してください。
ベンチャーキャピタル(VC)
VCは高い利益率(リターンが大きい)ビジネスモデルを好むので、将来的な成長可能性の高さをアピールします。VCによっては特定分野のみに出資していたり、出資の条件をあらかじめ明示しているところもあります。新規事業と相性がよさそうなVCを見つけるのも重要なポイントです。
投資家
エンジェルとも呼ばれる個人投資家は、完全に個人的な判断基準で投資を行います。正攻法はありませんので、その人がどんな傾向で出資しているかなどを個別でリサーチすることになります。イグジットでの収益を重視する投資家もいれば、収益度外視でビジョンに投資するような投資家もいます。過去にその人から投資を受けた起業家に話を聞ければ有効な情報が得られるかもしれません。
各補助金の審査先
各補助金の要領のなかには、「(補助金の)事業目的」「審査項目」が記載されています。新規事業が補助金の目的にそったものであり、審査項目もすべて満たすものであるとアピールするのが基本です。
まとめ:ポイントをおさえた事業計画書で新規事業を成功へ
事業計画書というと起業のイメージがあるかもしれませんが、あらゆる新規事業で事業計画書は必須です。起業の事業計画書と基本は同じですが、新規事業用に調整した事業計画書を活用することでビジネスの成功率はぐっと上がります。まずは事業計画書作成サポートツールを使って、事業計画書の概要をつかむところから始めましょう。
事業計画書作成サポートツール
https://kaigyou.dreamgate.gr.jp/
また、途中で行きづまってしまったときは専門家に相談することをおすすめします。ひとりで悩んでまちがった方向に行ってしまうと取り返しがつきません。早めにアドバイスを受けましょう。ドリームゲートには事業計画書づくりの専門家が多数在籍しておりますので、お気軽にご相談ください。
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