Amazon Flex起業の実態ーいくら稼げる?稼働時間は?専門家が解説

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 近藤 正幸(株式会社ロジコンシェル)

こんにちは、ドリームゲートのラストワンマイル・シェアリングデリバリー部会で部会長をしております、近藤正幸です。

コロナ禍の影響で、インターネットやアプリを介して単発の仕事を請け負うギグワーカーの存在も、さらに広く認知されるようになってきました。そこで今回は、Amazon Flexなどの配送業務で起業する際のポイントをご紹介していきます。

Amazon Flexはスマホと軽自動車があれば始められる

Amazonについては、Amazon Flexという個人事業主の方を対象としたプログラムが用意されており、スマートフォンと軽自動車があれば、仕事を募集しているエリアで誰でもいつでも(所定の条件など詳しくはAmazon Flexのホームページをご確認ください)はじめることができます。スマートフォンはすでに所有している方が多いと思いますので、軽自動車の取得方法や実際に貨物軽自動車運送事業者として(いわゆる黒ナンバーの取得)届出する際の手順を説明します。

貨物用の軽自動車を取得する方法

軽自動車の取得方法については、購入かリースか?新車か中古か?など、選択肢があります。車検証に「乗用ではなく貨物」と記載されている必要がありますので、車両の準備は貨物軽自動車運送事業の届け出をすることを伝えて、購入またはリースの準備をしてください。

現在主流となっている配送業務で使用する軽自動車はワンボックスタイプのため、ワンボックスタイプの軽自動車(商用車)の場合、新車購入で100万円前後、中古車購入で数十万円という相場になっています。インターネットで<軽自動車ワンボックスタイプ>と検索すると、画像や金額なども出てきますので参考にしてください。

また、リースの場合、新車か中古車かだけではなく、ファイナンスリース(車両費用のみ)かメンテナンスリース(メンテナンス費用込み)という選択肢があり、さらにリース期間によって月額リース料が決まります。WEB上で簡単なシミュレーションができるサイトもありますので、一度、シミュレーションをしてみると参考になるでしょう。一般的には月額1万円台~2万円台で契約している方がほとんどです。

以前に比べ個人事業主の方でもリース契約がしやすくなっていますので、初期費用を抑えてすぐにスタートしたい場合も、リース契約ができればすぐにスタートできることになります。(Amazon Flexのホームページでは車両のレンタルやリースなど各種サービスを提供しているパートナー企業の紹介ページもあります)。

また、車両をリース契約することで月々の収支管理がしやすくなることと、自賠責保険・任意保険もあわせて同時に契約することで車両にかかわる管理が一元化できるメリットもあります。

軽自動車を仕事で使う上で必要になるもの

Amazon Flexに限らず、軽自動車を使用して仕事をする場合、以下のものは必要になりますので、有効期限などの期日管理も含めて常にしっかりと管理しておくことが重要です。

  1. 運転免許証
  2. 車検証
  3. 自賠責保険証
  4. 任意保険証
  5. 貨物軽自動車運送事業経営届出書

(6.Amazon Flexの場合は就労資格確認・本人確認書類)

ここで注意が必要なものは任意保険の契約内容です。実際に仕事をする契約先や登録する企業によって基準が異なることがありますので、補償内容が基準を満たしていない場合、任意保険の契約内容を変更しなければ仕事をはじめることができないケースもありますので、事前に確認しましょう。

また、すでに自家用でワンボックスタイプの軽自動車を所有している方も(車検証も乗用から貨物に変更する必要があります)、事業用として使用する場合には保険料も変わりますので事前に保険会社に確認が必要です。

貨物軽自動車運送事業の届け出について

次に貨物軽自動車運送事業の届け出について説明します。

事業をはじめようとする地域を管轄している運輸支局へ下記1~4の書類を作成して持参します。

  1. 貨物軽自動車運送事業経営届出書
  2. 貨物軽自動車運送事業運賃設定届出書
  3. 運賃料金表(2.の添付書類)
  4. 事業用自動車等連絡書

(記載方法や書類の雛形など詳細は国土交通省のホームページでご確認ください)

国土交通省<軽トラック、黒ナンバーの運送事業を始めるには>と、インターネットで検索していくと、記載方法のサンプルも掲載されていますので参考にしてください。ここで注意しなければならない点は、自動車車庫(駐車場)の場所が営業所(自宅を営業所とする場合は自宅)から2km以内でなければなりません。その点に注意し書類をしっかりと準備すれば、あとは管轄の運輸支局へ届け出をして事業が開始できます。(届出書類を持参してその場で受理されます)

Amazon Flex起業の収入、稼働時間

ここからは実際に仕事がどのような形で行われているかをお伝えします。

Amazon Flexの場合、好きな時間に働けるといってもフードデリバリーのように30分だけ働くといった形ではなく、2~3時間や4~8時間を一つの単位として業務を委託しているケースが多いようです。そのため、営業所(自宅)から荷物が置いてある場所(拠点)まで行く時間や配達業務が終わった後にその拠点まで戻る時間などを考慮すると、時間単位ではなく、半日あるいは1日単位といったイメージの方が近いかも知れません。

どのぐらいの収入になるか・・単価はエリアによって違う

次に、実際にどのくらいの収入になるのか?といった料金体系です。一般的に宅配業務の委託料金は、1個あたりの配達料金(個建てといわれる形態)がほとんどで、1個あたり配達が完了したものに対して100円~300円程度の料金体系といわれています。以下のような考え方になります。

<例>

  1. 1個100円×1日200個配達=1日20,000円 20日仕事をした場合 → 40万円
  2. 1個125円×1日160個配達=1日20,000円 20日仕事をした場合 → 40万円
  3. 1個200円×1日100個配達=1日20,000円 20日仕事をした場合 → 40万円
  4. 1個250円×1日80個配達=1日20,000円  20日仕事をした場合 → 40万円

それでは、1.の事例の場合、1個あたりの料金が100円となっていますが(実際の金額ではありません、あくまでも考え方の参考例です)、なぜ、1は2.3.4に比べ、1個あたりの料金が安くなっているのでしょうか?

それは、もちろん1個あたり100円でも担い手がいるエリアだからです。では、なぜ担い手がいるのでしょうか?

仕事をする際に、どのくらい稼ぎたいか?を考えるとわかりやすいでしょう。月に40万円稼ぎたいとします。20日間仕事をする場合1日2万円となります。つまり、1日で2万円稼げるかどうか?ということになりますが、1個あたりの金額が100円というエリアは、1日200個配達できるくらい狭いエリアに荷物が大量にあり、密度が濃く配達効率がいいため、1日200個配達できるエリアということになります。

逆に4.の事例の場合、1個あたりの料金が250円となっていますが、月に40万円の報酬で担い手がいるエリアでは、1日に80個しか配達ができないエリアだからそのような金額になっているということになります。

1~4ずれのケースでも、仕事をする日数を増やしたり、1日に配達する個数を増やしたりすることでさらに報酬を得ることが可能になりますが、現在、軽貨物配送の業界では月額30万円~50万円くらいの報酬となっている仕事が多いため、このような料金体系になっているケースが多くなっています。(10年前の軽貨物配送業界では、1日あたりの単価が15,000円前後といわれておりましたので、一時期に比べると相場は上がっているといえます)

新たにはじまったエリアや配達するドライバーさんがなかなか集まらないエリアでは、1個あたりの委託料金増額の他、配達個数に応じた料金ではなく、荷物の量に関係なく1日15,000円や半日10,000円といった報酬が保証される料金体系を作り、配達するドライバーさんを一気に集めることもあります。(一時期は1日25,000円~30,000円を保証するエリアもありました)

また、個人事業主の宅配ドライバーさんが月間100万円以上稼いで一時期SNS上でも話題になりましたが、上記の事例にあてはめてみると、4のように1個250円で通常の人が1日80個程度しか配達できないエリアで、1日150個配達して、月に28日仕事をすると105万円稼げるといったシミュレーションになります。

現在は業務委託の個人事業主の方であっても、最低でも週に1度は必ず休みをとらなければならない、といった規定を設ける企業が増えてきました。今後もさらにその傾向は強くなり、月間の日数だけでなく、1日の労働時間についても制限されることになるでしょう。

Amazon Flex起業の注意点

好きな時間に働けて、やればやっただけ稼げるといった自由度が高い分、従業員として会社から給与が支払われていた時に比べ注意しなければならない点も多く、ポイントを押さえておく必要があります。

報酬は保証されない

まずは、仕事や報酬が保証されていないことです。保証されていないというのはこの仕事に限ったことではありませんが、業界の慣習として契約期間であっても依頼主から1ヶ月前の通知で解約できるとなっているケースが多く、仕事を始める前に確認が必要です。また解約の条項だけでなく、料金の変更にかかわる条項(条件)にも注意が必要です。実際に契約・登録した料金が変更になる際に、どのくらい前に通知してもらえるのか?もとても重要です。

報酬イコール収入ではない

次に実際に得る報酬の中から、車両やスマートフォンにかかる費用だけでなく、ガソリンなどの燃料費や配達業務中に使用するコインパーキング代の他、業務で使用したものも全て自ら負担しなければなりません。そのため、従業員として得ていた給与額の感覚と個人事業主として得る報酬金額では、大きく異なるということを理解しておく必要があります。

事業主としての責任を負う

また、万が一、配達業務中に車との接触事故を起こしてしまった場合や車両が故障してしまった場合もすべて自分で対応しなければなりません。個人事業主といっても相手からすると会社の代表者になりますので、従業員として働いていた時よりも、さらに常に自覚と責任を持った行動・対応が求められます。

ここでは注意点とリスクについてお伝えしてきましたが、現在は、副業として配送業務に携わっている方も増えてきましたので、副業が認められている企業にお勤めの方であれば、退職をしてからではなく(所属している企業に確認の上)、今の仕事を続けたまま副業として配送の仕事をはじめていくという選択肢も考えられるでしょう。

Amazon Flex起業についてお気軽にご相談を

最後になりますが、物販系のBtoC(個人向け配送)のEC市場規模はまだまだ右肩上がりで成長を続けており、EC化率(ネットを通じて商品を購入した割合)もさらに伸びていくことが予想されています。市場全体の規模が拡大を続け、EC化率もさらに伸びていくということは、個人の方へ届ける荷物の量がさらに増え続けていくことを意味しています。注意点やリスクを踏まえた上で、しっかりと準備をして進めて行けば成長市場で新たなチャンスを掴むことができます。

ドリームゲート内のラストワンマイル・シェアリングデリバリー部会では、各専門家による相談を承っています。

会社設立時には欠かせない届け出や人事労務の課題に行政書士・社会保険労務士、創業融資をはじめとした資金調達から会社運営に必ず必要なお金に関わる税務・会計の課題に税理士・会計士、会社の顔として必要なホームページの制作やSNS・WEBの様々な課題にIT専門家、事業運営をしていく上で発生する様々な課題や相談に中小企業診断士・弁護士、そして一人で起業した方が陥りやすい休みが取れないといった時間の使い方の課題解決を専門とする専門家、事業を発展させ次のステップへ進む為のマーケティング専門家など、起業から事業運営、発展に必要な様々な課題の相談に対応できる専門家が揃っています。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

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執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 近藤 正幸(こんどう まさゆき)/株式会社ロジコンシェル/株式会社ラストワンマイルソリューション

佐川急便15年のノウハウを活かし、通信販売を行う方向けに、物流に必要な機能や手続きを分かりやすく指南。物腰が柔らかく、初心者にもわかりやすい説明には定評がある。

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ドリームゲートアドバイザー 近藤 正幸

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