Vol.22 「障子の張替え1000円~」が儲かるワケ

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
突然ですが、あな たの会社では売る順番というのはできていますか?うちは、単品商売だからなぁとか、うちは結局○○屋だからなぁ、あるいは、売る順番?そんなの考えたこと もないぞ、そんなふうに思われるかもしれません。私の経験上、独立開業するほとんどの社長が売る順番など考えたこともないといいます。しかし、実はビジネ スの仕組みというのは、売る順番でもあるのです。広告でどんな刺激的な表現を使おうかということよりも、順番を変えたら売れたということもあります。

いきなり3メートルの壁は上れない 

 「障子の張替え 1000円~」こんなチラシをたまに新聞の折り込み広告で見かけませんか?

 こんな値段で儲かるのかなぁ?そう思って見ていた方もいるかも しれません。ほとんどが工賃とはいえ、実際は儲けと言えるほどのものはないはずです。趣味程度にやるならともかく、事業として考えたらこれだけで利益が出 せるものではない、まして広告を出す必要なんてないわけです。 

 では、なぜわざわざ広告まで出して障子の張替えの仕事を取ろうとするの か?

 それは、障子の張替え以外の仕事もとれるからです。障子があるということは、和室があるということです。そして、和室というのは障子 の他に襖や畳など張替えや取替えの必要が出てくるものが多いものです。障子が綺麗になれば、襖の汚れが気になってきたり、畳替えもしないとなぁと気になり だすのは、自然な心理です。

 いずれ年数が経てば、古くなっていくのは当たり前なのですから、こうした定期的な交換需要の他にも壁紙を張り 替えたり、ちょっとした修繕工事があったり、もう少し大掛かりなリフォームがあったりしても不思議ではありません。

 つまり、障子 の張替えというのは、あくまで顧客が頼みやすい入り口です。

 いきなり3メートルの壁にジャンプさせるよりも、順番に階段をつけて上っても らう方がより確実に多くの顧客に上ってもらうことができるというわけです。

 

フロントエンドはつくるもの

 こうした、入り口となる商品やサービスはフロントエンドと 呼ばれます。それに対して、本当に売りたい商品はバックエンドと呼ばれています。バックエンド商品の方が、売り上げや利益が大きいのですが、それゆえにい きなり売るのが難しい、そこでわざわざ入り口となるフロントエンドを用意するのです。こうしたバックエンドを売るためにフロントエンドを宣伝するというこ とは、実はよく探せば障子張替え以外にも多く存在します。というか、むしろいきなり最初から売れて利益が出る商品の方が、少ないかもしれません。

  考え方によっては、例えばパソコンのプリンターなども買った後のインクや消耗品がバックエンドといえるかもしれません。プリンター本体は大幅に値引きなど されることがありますが、インクや消耗品はほとんど割り引きがありません。プリンター以外の家電品でも、消耗品はメーカー取り寄せで定価販売のみというの がほとんどです。

 損して得取れと言いますが、なぜこの商売が生き残っているのか?という理由には、こんな構造があったりもします。

あ なたのビジネスは売る順番が決まっていますか?

フロントエンドとなる商品、サービスはありますか?

  もし、いきなり最初からは売りにくい商品を売っているのなら、フロントエンドとなる商品を探すか、なければ自分で作り出すことです。

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