Vol.2 緊張、苦手意識の克服に効果的なプレゼンテーションの練習方法

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

起業家にとって、しっかりとしたプレゼンテーション力を身につけることは、非常に重要になります。資金調達や営業活動等、あらゆる場面でビジネスの自己発信をしなければなりません。前回のVol.1では、プレゼンテーションのストーリー作り、結論と目的、論点の重要性について考えました。さて今回は、発表に向けての効果的な練習方法についてご説明したいと思います。

人前で話をするのは緊張して頭が真っ白になる?言葉が出てこない?

プレゼンテーション 私はこれまで、研修やセミナーを通じて多くのビジネスパーソンのプレゼンテーションを見てきました。そこで全体的に言えることは、練習量が圧倒的に不足しているということです。「人前では緊張して頭が真っ白になる、言葉が上手く出てこない」そんな声をよく耳にします。もちろん良い発表をしたいと思うならば、緊張するのは当然のことです。しかし、頭が真っ白になって言葉が出てこないというのは、単なる練習不足の言い訳でしかありません。そこで、バスガイドさんの例を考えてみましょう。もし、あなたが旅行に出かけた時、担当のバスガイドさんの説明が頼りなかったり、言い間違えが多くつっかえつっかえ案内をしていたらどう思うでしょうか。

おそらく「おいおい、ちゃんと練習ぐらいして来いよ」と言いたくなるでしょう。

もちろん、そんなバスガイドさんは、まずいません。何か所も巡るそれぞれの観光スポット、バス移動の道中、すべてにおいて完璧なガイドをしてくれます。それは場数、経験もあるでしょうが、やはり一番は彼女達が猛烈に練習しているからなのです。これは、プレゼンターにも同じことが言えます。もし、あなたがプレゼンテーションの聴き手をしっかりとガイドしたいと思うならば、充分な練習を積んで万全な準備しておくことが必須になります。
 

話す言葉の揺れを防止するプレゼンテーション台本作り

では、プレゼンテーションの練習とは、どのようにすれば効果的なのかを具体的にご説明します。それは、話すべき言葉をしっかりと決めるということです。そのためには、まず話す言葉を書き出した台本を作成することが必要です。頼りないプレゼンテーションの多くは、説明順序や文章のつなぎ方、言い回しがあいまいである点に原因があります。これを私は「言葉の揺れ」と呼んでいます。それを防ぐためには、話す言葉を書き出してはっきり決めてしまうことが重要になります。
例えば、次の二つの文章を読んでみてください。

・なぜなら、このサービスは、顧客への情報精度の向上に効果を発揮するからです。
・その理由としては、このサービスの導入により、お客様に対する情報提供がより正確になることが挙げられます。

両方とも短い文章ですし、同じことを言っているのでどちらでも構わないと思うかもしれません。しかし、これがプレゼンテーション全般について「どちらでも構わないあいまいな状態」ですと、発表の時にたちまち頭が混乱し、言葉が上手く出てこなくなってしまいます。ですから、どういう順序で、どういう表現で説明するのかを細部までしっかりと決める為に、まずは話すべき言葉を書き出した台本を作ることをお勧めします。

自分の体に言葉を入れる反復練習の方法

プレゼンテーション

台本が完成して言葉が決まったら、あとはそれを自分の体の中に入れていくのみです。まずは、台本を読み上げてみてプレゼンテーションの持ち時間と話すスピードを考えながら、全体のボリュームが適当かチェックをします。持ち時間に対して過不足が有れば、微調整を施します。それが出来たら、あとは何度も反復練習を行って自分の中に言葉を入れていきます。その際、最初から最後まで通しで練習を繰り返すのは、少々気が遠くなってしまいますので、プレゼンテーション全体を前半、中盤、後半と3分割にしてそれぞれのブロックごとに練習をするのが効率的です。例えば、論点が3つのプレゼンテーションでしたら

前半:オープニング~論点①  ⇒  中盤:論点②  ⇒  後半:論点③~エンディング といった具合です。

そして、それぞれのブロックにおいて言葉が自分の中に入ってきた段階で、最後に全体を通して仕上げの作業に入ります。ただし、ここで一つ注意事項があります。それは、「いかにも暗記しました」というような一本調子の棒読み口調は、絶対に避けなければなりません。大切なのは、自然と言葉が口をついて出てくるようになることです。稀に「そこまで入念に練習する必要があるんですか」という声も耳にします。しかし、ビジネスにおけるプレゼンテーションは、今後の展開を左右する数少ない貴重な機会であることが多いはずですから、後で後悔しないためにも万全の準備を行っていくことが必要だと私は考えています。ぜひ、みなさんもバスガイドさんの完璧な案内をイメージしながら、プレゼンテーション成功のために台本作りと反復練習に取り組んでいただければと思います。

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