Vol.1 アメリカで起業するのに必要な英語力はどれくらい必要? 後編

海外ビジネス

執筆者: ドリームゲート事務局

前回はTOIEC900点を目指すために必要な勉強法を列挙させていただきました。

今回は具体的に“なぜ必要なのか”について解説するとともに、正しいビジネス英語を身につけるためのコツについて解説をいたします。

●英語学習に時間をかける覚悟をする
●高校レベルの文法力を徹底的に磨く(時制、冠詞、仮定法)
●ネイティブ講師信仰を捨てよ。日本人でハイレベルな英語を身につけている人にきっちり基本を教わり、ネイティブ講師との会話はあくまで”実力の確認"と心得よ。
●NHKのラジオ英語講座を活用する。その際にネイティブ音源の真似をして英語を大きな声で話す。(この時間違えを恐れず、声に出して話すことがキモ)
●相手の文化背景を知る

英語学習に時間をかける覚悟をする

結論からいうと、日本人は英語学習に費やす時間が短すぎるのです。

中学、高校とあれだけ英語を勉強したのに足りないの?と思われた方もいると思います。しかし、考えてみてください。中学高校の英語について、みなさんは本当に時間をかけてしっかり英語を勉強したでしょうか?

あれだけ中高で英語やったのに英語ができるようにならないのは日本の英語教育が間違っているからだと人のせいにしているだけで、実は自分がぜんぜん英語の勉強に時間なんか費やしていなかっただけではないでしょうか?

韓国人や中国人は、日本人よりずっと英語ができると言われています。全員がそうだとは思いませんが、日本人より英語ができる韓国人や中国人に限って言えば、彼らは間違いなく皆さんより英語の勉強に時間を費やしているのです。逆に言えば、たったそれだけの違いなのです。

高校レベルの文法力を徹底的に磨く(とくに、冠詞、時制、仮定法)

英語の習得に文法は不要、英語を話すのに文法を気にしてはダメ、われわれが日本語を話すときに文法を気にしないのと同様、英語ネイティブも文法など気にして話をしない、などよく聞きますよね?

結論から申しますと、これらは全部”嘘”です。

英語というのは文法ありき、文法にガッチリ支配されている、言ってみれば数学の公式を言語にしたような構造の言語なのです。文法を重視し、曖昧さを極力排除し、数式的ロジックを基盤として成り立っている言語なのです。そのため、文法という点に関しては日本語に比べると遥かに“重要度が高い”のです。きちんと伝わる英語を使えるようになりたいのであれば文法を基盤とすべきであるに決まっているのです。

ところで、『中学までの基礎英語が身についていれば大丈夫』という学習本をたびたび目にします。これもまた立派な"嘘”です。中学で習う範囲の英文法では、ビジネス英語はもちろんのこと、日常会話ですらできるようになりません。ビジネス英語は勿論のこと、日常会話ができるようになるには、高校三年までの英文法を習得しなければならないというのが正解です。実際に中学までの文法はネイティブの小学生のレベルにすら達していないのです。

ちなみにもっと突っ込んだ話をしますと、高校英語では『冠詞、時制、仮定法』という英文法が登場します。これら3つのキモとなる英文法は、厳密にいうと日本語には存在しません。そのため苦手と感じる方は多いと思います。

例えば仮定法に関して一つ例をあげます。

Could you come with me?/わたしと一緒に来ていただけませんか?

という会話文があります。

現在のことなのに過去表現が用いられる。つまり「Could you」が仮定法です。

日本ではこの様な表現は存在しないため、ただ単に“丁寧な言い方”とだけ学校で教わったと思います。そのため、いくつも例文を暗記さえすれば使いこなせてしまうのですが、例文とは違った文章が登場しただけで、全く訳せなくなってしまうという方が本当に多いのです。

これだけでも、英文法を正しく覚えることが重要だとお分かりいただけたと思います。

ネイティブ講師信仰を捨てよ

・英語はネイティブに教わらないとダメ
・ネイティブ並になりたい
などなど、“ネイティブ信仰”が日本には非常に根強いですね。
現に私も昔はそう思っていました。しかし実際は違います。
日本語ネイティブであるみなさんが非日本人のかたに日本語を教えるとします。さて、みなさん、うまく教えられますか?ネイティブなだけに、われわれにとって日本語は“当たり前”の言葉であり、それを非ネイティブにわかりやすく、ポイントを抑えて、その相手の人の言葉との対比を交えて体感できるように教えられますか?教えられませんよね??

そうです。英語も全く同じなのです。
まず、ネイティブ並に話せるようにならなければダメ、という間違った信仰を捨ててください。そもそもネイティブって誰のことですか?英語をネイティブ言語としている国は(第二公用語、最優先外国語になっているところも含め)、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、南アメリカ、シンガポール、フィリピン、インドなど、たくさんあります。でも、不思議なことにわれわれ日本人はインド人の英語はネイティブとは捉えませんよね?なんだか知りませんが、多くの日本人にとって、ネイティブとはアメリカ人(しかも南部訛りなどの極端なアクセントが無い人)ということになってしまっています。実際、ネイティブをアメリカ人に限定することは大きな間違いであることを知る必要があります。

教わる場合についても日本語と英語を逆の立場にして考えてみてください。日本語ネイティブが非日本人に日本語を教えることは非常に難しい。しかし、苦労してきちんとした上級英語を身につけた日本人なら、日本人が間違いやすいところ、日本語と英語の対比、日本人に適した勉強方法などに基づいて、すくなくともネイティブよりは数段わかりやすく英語について日本人に説明することができるのです。

NHKのラジオ英語講座を活用せよ

NHKのラジオ英語講座は基礎英語Iから実践ビジネス英語まで、どのレベルであっても実によく出来ています。(現状、ちょっとイマイチかなと思うのが入門ビジネス英語ですが、それでもまずまずのクオリティーは実現しています)

ラジオ講座についてはかなりのハイレベルを実現しており、英語学習者ならこれを活用しない手はあるまいということで強くお勧めします。テキストを使わないなら常に無料ですが、わたしとしては毎月テキストをご購入なさることをお勧めします。テキストに書き込みなどしながら講座を聴くことで効果がアップするからです。

NHKラジオ講座の良いところは、時代に則した内容で常にアップデートされているので内容が古くならないという点です。常にネイティブ講師と日本人講師の両方が出演しているので、発音はネイティブ、解説は日本人が日本語で、という理想的なチーム編成のプログラムです。

一講座につき一日たった15分であり、モチベーションさえあれば継続はそれほど困難ではありません。

ちなみに、テレビのほうの英語講座(ニュースで英会話という番組以外)はほとんどお遊びで、ラジオ講座のように視聴者(聴取者)を突き放すようなプログラム構築になっておらず、視聴者に媚を売るタレント番組にすぎないので見るだけ時間の無駄かと思います。

相手の文化背景を知る

ここまでずっと長い間読んで戴いたのにこう申し上げるのも何ですが、実際は“相手の文化背景を知る”ということこそが、英語に限らず外国語学習の究極かつ基本中の基本かつ最高に効果的な勉強法だと申し上げたいと思います。

アメリカ人と英語で意志を疎通させるのに英語は不可欠です。しかし、言語としての英語だけでは通じなかったとしても、相手と文化的背景を共有することで、言葉だけでなく、意識をも共有ができ、それが言葉のコミュニケーションの精度と密度を高めるのです。アメリカ人との英語コミュニケーションがしたいのであれば、英語そのものの学習をすることは大前提で、アメリカの文化、歴史背景、そしてアメリカ人の日常生活習慣、思考の傾向がどんなものかを知ることで、言葉そのものだけでなく、アメリカ人と意識を共有する、それでこそ英語によるアメリカ人との真のコミュニケーションができるようになるのです。

わたしがアメリカで建設会社に勤務していた時、日本人のお客様(施主)と一緒に建設現場に住み込みで働き、アメリカ人の現場人員と日本人のお客さんたちとのコミュニケーションのコーディネート(ようするに通訳を兼ねた現場でのビジネス折衝です)をしていました。

お客さんたちはアメリカの現場は初めてで、英語もカタコトのみ。わたしとしては1から10まで、現場に限らず日常生活までお客さんたちの英語の面倒を見る必要がありました。ところが、実際現場で仕事を進めるうちに、お客さんたちはわたしが居なくてもちゃんと英語で現場のアメリカ人と意思疎通をして、指示をしたり、質問をしたり、変更を依頼したり、細かい説明をしたりすることがあっという間にできるようになってしまったのです。

それは、建設工事のエンジニアリングについて、お客さんと現場のアメリカ人の間には、技術的背景において“共通認識”が存在していたからなのです。つまり、お互い何をどうすればどうなるかは技術的に理解しているので、知らない単語があっても、適切な単語がすぐに思い浮かばないままカタコトで説明するだけでお互いの言っていることが“予測”できるようになったため、通訳など介さずともちゃんと仕事の細かいところまで会話で完璧に通じるようになってしまったのです。むしろ、エンジニアリングの背景が分からない私のほうが、英語として把握できても、彼らが一体何を言っているのかさっぱりわからないことが多かったのです。

最後に

以上を読んでどうお感じになったでしょうか?敷居が高い?結構大変?そこまでやらなくちゃダメなのか?と思ったかもしれません。もしそう思ったのであれば悪いことは言いません。アメリカでの起業はやめておいたほうが無難です。このくらいをこなせずに、異国で起業し、かつ事業を推進していくことなど不可能です。

実際にやってみてください。意外とたいしたことはありません。多くの人がやっていないだけなのです。日本人は勉強時間が圧倒的に少なすぎるだけであって、英語力が低いのは単にそれが原因なのです。時間をかけずに英語を身に付けようと安易な方法にばかり手をだして実際は時間を無駄にして遠回りばかりをしているのが今の日本人英語学習者です。そういう手っ取り早さとはすぐに縁を切ってください。かけるべき時間をかけることが実は一番時間がかからない方法なのです。

起業、経営ノウハウが詰まったツールのすべてが、
ここにあります。

無料で始める