やさしい企業会計 Vol.02 会計?税金?どこまで知っていればいい?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
「お金のことは税理士さんに任せるから、経営者はとにかく営業を頑張ればいい」そんなふうに考えてはいませんか?

 確かに、経営者がいつまでも、日常の1円単位のお金にまでこだわっていては、より重要な意思決定をすることは難しいでしょう。しかし一方で、いったい今、手許にいくらお金があり、どのくらいの規模のプロジェクトを動かす力があるのか、それすらも把握していなければ、経営などできるはずもありません。

 また、税理士さんとの打ち合わせや、銀行さんとの交渉の中で、お金の状態がわかっていないと、スムーズに話が進まないこともありえます。

 そのため、細かい経理作業や税金の計算について知っている必要はありませんが、大雑把に、売上や経費がどのくらいかわかる、預金の残高がいくらあるかわかる、借金をしているならばその残高がわかる必要があるでしょう。また、借方、貸方、勘定科目といった会計や簿記の独特の用語をはじめ、試算表や決算書が何を意味しているのかがわかることは、経営をする上で非常に重要です。

 

経営の現場で身に着ける会計の知識とポリシー

 そうは言っても、起業する前に簿記や税金について勉強しなければならない、と考えると気が重くなる方もいるでしょう。しかし何も、起業前にすべてを知っている必要はありません。経営者は、資格試験を目指すわけではありませんので、実際の経営の現場でそれらの知識を身につけていくのが一番の近道だと思われます。

 具体的には、例えば、税理士さんにお任せした作業について、その内容や結果を1つ1つ説明してもらったり、教えてもらったりすればいいのです。今どういう状態か、何か問題はあるか、といった切り口から、専門家の意見を聞くことは有効です。

 また、会計に関するポリシーを確立していくことも大切です。何よりも利益を大切にしたい、利益よりも従業員の幸せを優先する、など、お金に関するポリシーも経営者によってさまざま。税理士さんには、そういった考え方をお伝えし、そのためにはどうしたらよいか、というアドバイスを求めると、適切な答えを得ることができるはずですよ!

 なお、事前に勉強する、ということであれば、日商簿記検定3級レベルを勉強しておくと良いでしょう。基本的な決算書の仕組み、ビジネスにおけるお金の捕らえ方などがよくわかりますからね。

 

会計の基本は身につけましょう

 経営者は、お金を数えたり、管理したりすることが、メインの業務ではないかも知れません。逆に、専門家の力を借りたほうが効率的だったりします。しかし、お金を使ってお金を儲ける責任を負っているのは、紛れもなく経営者であるみなさんなのですから、ビジネスにおけるお金の基本については、専門用語も含めて身につけなければならないと思います。

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