Vol.1 業界未経験の素人がスポーツ用品のネットショップで成功した事例。3年で年商1億を達成!

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

どうしたらスポーツショップが出せるのか? 開業後の業績をあげる方法は?

スポーツ用品業界で30年の業界経験を持つ私は、上記のような悩みを持つお客様のショップビジネスを数多く成功させてきました。このコラムでは、売れるスポーツショップになるための秘訣を解説します。

まず、スポーツ用品業界の市場規模は、この10年間横ばい状態が続いています。スポーツ小売業の総売上も若干下がってはいますが、それほど大きくはありません。しかし、その中身を見ますと、地方の中小小売店の売上は、10年間で25%ほど低下しています。

こんな状況でも業績を伸ばしている地方のスポーツ店があります。その事例をご紹介しながら、成長の秘訣に迫ってみたいと思います。

第1回目は、「業界未経験なのに成功したネットショップ」の事例を紹介したいと思います。

素人がゴルフ用品店を出すには

私がこのお店の経営者Tさんとお会いしたのは4年前のことです。Tさんは、こう尋ねられました。

「近々、ゴルフ用品のネットショップを始めたいのですが、どのようにしたらいいでしょうか?」

そこで、Tさんにお聞きしました。

「業界の経験はおありですか?」

業界経験は全くない方でした。

「どんな商品を取り扱いたいのですか?」

女性ゴルファーのためのウェアや用品を扱いたいとのことです。取り扱いたいブランドの候補はありました。ゴルフはお好きな方だったので、商品知識もありました。

「仕入先は決まっているのでしょうか?」

この時点では、まだ仕入先との商談は行われていませんでした。

「資金はお持ちですか?」

Tさんの自己資金は、当初の商品を仕入れられる分と、どうにかウェブサイトを構築する費用はまかなえそうでした。

事業計画書は最初の営業ツール

そうなると、一番の問題は仕入先です。Tさんは素人ですから、簡単に取引が出来るとは思えません。そこで、私はTさんに提案をしました。

「まず、事業計画書を作ってみませんか?お手伝いしますよ」

するとTさんは、「お願いします」と答えられました。事業計画書の重要性が良くわかっておられる方でした。それから3ヶ月かけて、私たちは一緒に事業計画書を作り上げたのです。

事業計画書を作るに当って、私たちはまず事業規模の目標を立てることにしました。

「3年後の年商の目標はいくらにしますか?」

Tさんは、今まで商売の経験がないので検討がつきません。

「2000万円くらいですかね?」

何とも控えめな目標です。

そこで私は提案をしました。

「目標を1億円にしませんか?」
「1億ですか!」

Tさんは、その数字にビックリしましたが、私たちは、1億円を目標にした事業計画書を作ることにしました。ようやく3ヵ月後に1億円の事業計画書が出来上がりました。

次は、最大の難関、商品手配です。出来上がった計画書をもって、問屋さんやメーカーさんを回ります。しかし、当然ながらなかなか取引には至りません。

取引交渉は、連戦連敗が続きます。それでも、Tさんは諦めません。東京、大阪とニッチなメーカーさんへ飛び込んでいきます。自分のショップでやりたいこと、方針、計画、熱く訴え続けました。そうして地道に活動した結果、徐々にTさんのショップに商品を卸してくれるメーカーが現れました。仕入れの交渉に2ヶ月ほどかかりましたが、何とかTさんの希望する商品が集まりました。

成功するための2つのルール

 

いよいよオープンです。この店のオープンに際して、Tさんが心がけたことがありました。それは、「顧客を絞る」ことと、「強みを活かす」ことです。

顧客を絞る、というのは、商品を購入していただけるお客のイメージを絞り込むということです。それが明確であればあるほど、商品戦略も販売戦略も明確になっていきます。Tさんは、このネットショップの客層を、「外資系IT企業に勤める可処分所得の多い、流行に敏感な30代の女性」と決めたのです。

次は、「強みを活かす」ということです。Tさんのネットショップには、「他店にないサービス」がいくつも用意されていました。それが「強み」から出ています。

まずは、Tさん自身の「目利き」です。実に商品を見る眼があります。ショップで紹介をされる商品は、今までのゴルフショップでは見かけないものばかりです。でも、れっきとしたゴルフ用品です。ターゲットとする女性ゴルファーたちが、飛びついてきそうな商品です。このショップで紹介される商品は、またたくまに売りきれという事態が続きました。

そして、他店にはないサービスがもう一つあります。それは、「ショップオリジナルの包装」をする、というサービスです。

メーカーや問屋から入荷するとき、商品はそのブランドの入ったパッケージ袋や化粧箱に納められてきます。通常は、お客様にそのまま渡します。ところが、Tさんのショップでは、そのメーカーのパッケージや化粧箱を使いません。わざわざ、自分のショップのものに入れ替えるのです。お客様は、まるでショップからプレゼントが届いたような印象を受けます。そして届いたパッケージを開けると、愛情あふれる可愛い手紙が入っています。これで、もう虜です。

こうした他の店にはないサービスが、このショップの強みなのです。

そして、このような努力を続けた結果、このネットショップは、3年目で1億円の売上を達成しました。事業計画書を作った時の目標を見事達成しました。計画とおりに実行することは案外難しいのですが、Tさんは実直に実行しました。今年はさらに売上を伸ばしていて、年商が2億円に達するのは時間の問題でしょう。

起業、経営ノウハウが詰まったツールのすべてが、
ここにあります。

無料で始める