起業したばかりで、営業活動がうまくできない。

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

起業していざ営業を始めましたが、アポイントも満足にとれず、商品の説明がしどろもどろであったり、自信を持って営業活動をする勇気が出ず悩んでいます。 営業を円滑に進めるためにはどうすれば良いでしょうか。

回答

1.アポイントの必要性
営業活動は、お客様に時間を割いていただく必要があるので必ずアポイントをとりましょう。 事前に予定に組み込んでいただくほうが、お話をしっかりと聴いていただける確率が高まります。
「第一印象は二度ない」という言葉があるように、第一印象として「事前にアポがあった方」のほうがよいと思います。
書面を送付した後に「先日お取り引き開始の書面をお送りした◯◯と申します。」と電話して、アポイントをとる方法もあります。 個人の得手不得手にもよりますし、お客様の会社の考え方や業界慣習をふまえて、判断しましょう。
また、電話でアポイントをとる前に、ご自身なりの 「アポイントマニュアル」を作成されてみてはいかがでしょうか? 導入→用件→結びの言葉 というステップで、ある程度の セリフを決めておくと、電話口で緊張することも減りますよ。

マニュアルに関する留意点は、3つあります。
1つめは、「自分の言葉で作成すること」です。 もちろん、尊敬語や謙譲語を遣うことは重要ですが、 口が回らないような難しい言葉や書き言葉を遣うと、実際に話しにくくなります。
2つめは、「商談とのつながりを考えること」です。 商談で話すべきことをアポイントの電話で話してしまい、面談にこぎ着けられない ケースがよくあります。 そのためにも、「電話(書面)ではここまで」 「商談ではここから」ということを意識して作成しましょう。
3つめは、「練習すること」です。 知人やご家族を相手にロールプレイングで練習してみましょう。 話し方のクセや切り出しのタイミングなど、 結構な気づきがあります。 もしロールプレイングが難しければ、ボイスレコーダーに録音して、ご自身で聴いてみるという方法でも結構です。

2.説明(用意と宣伝)の方法
まず商談の流れを想定して提案書を事前準備します。 製品やサービスについて限られた時間内で、 書面や口頭による「宣伝」を終えなければならないからです。 その際、準備が十分であれば、後から説明不足だったと後悔する心配を減らせます。
提案書は「書くこと」と「話すこと」を分けて作成しましょう。 商談の際、書いてあることを1から順に読んでしまうと、 「書いてあるから、読めばわかるよ」ということになってしまい、 話が止まってしまう可能性があります。 ただし、提案書の内容が薄過ぎると、会っていただいた方以外の方が提案書を見た瞬間に、よく分からないということになってしまうかもしれません。 この場合、商談につながらないだけでなく、競合会社に提案の情報が流れてしまうということも考えられます。

また提案書には「お客様の立場=FABE(ファベ)」という考え方が大切です。
Feature(特徴、機能紹介)、Advantage(利点、~ができる)、 Benefit(便益性、お客様のメリット)、Evidence (証拠、客観的事実)の頭文字をとっています。
FとAは、売る側の立場、BとEは買う側(お客様側) の立場、ということになります。

車で言えば、「 F:低燃費エンジン」「A:リッター当たりの走行距離」「 B:燃費が安くなる」「 E:従来車との比較データ」で例えられます。お客様は、FやAよりも、BやEのほうに興味を持つケースが多いです。 BやEを中心に伝えられるように、提案書を作成したり、 口頭で宣伝する方法を考えてみましょう。

次に、宣伝に関するアドバイスです。
商談は一般的に (1)受付・取次依頼・待機 (2)挨拶・名刺交換・着席 (3)導入 (4)訪問目的の再説明 (5)ヒアリング (6)アプローチ (7)プレゼンテーション・会社説明 ・製品(商品)・サービス説明 ・反論や質問への対応 (8)クロージング (9)次回訪問のきっかけづくり (10)辞去 という流れです。

中でも(5)ヒアリング(6)アプローチは、宣伝を効果的に進めるためにはとても重要です。 なぜなら、単に「売り込む」よりも、ヒアリングによって、 お客様の現状を理解し、「そのような 現状でしたら、私どもの製品・サービスがお役に立ちます」と いう展開でプレゼンテーション(宣伝)に入ったほうが、導入を真剣に検討していただける可能性が高まるからです。
そしてお客様の立場で説明することを心掛けましょう。話の組み立ては、結論→理由→具体策(具体例)が 望ましいでしょう。 聴く側の「聴きやすさ」を考えると、「これはこういうこと です。なぜならこうだからです。具体的にはこうなります。」 と話すことで、どこに一層注意を置いて聴くかが明確に なります。 間の取り方は、お客様の行動や表情で判断します。 例えば、メモを取っているのに、延々と話していたら、メモを取りきれなくなります。また、考え込むような表情をしていたら、質問したいサインかもしれませ ん。 「ここまでのところで質問はございますか」と投げかけて話題をふってみることで、商談が双方向で活性化します。
最後に反論や質問には真摯な対応をすることです。お客様の疑問を解消することは、信頼関係を構築するための大きな一歩になります。 回答の中には、売る側にとって都合のよくない話もあるかもしれませんが、導入してから顕在化すると、信頼関係に影響を及ぼす可能性があります。

3.勇気の必要性
初めて会う人と会話することは、とても緊張することでしょう。 しかし、相手はビジネスで会っているのです。 お客様に時間を割いていただいて、メリットになる提案をしているのですから、相手の立場こそ尊重すれど、負い目を感じる必要はありませんよ。
もし、「緊張しやすい」ということでしたら、 緊張しないように準備(練習)して自信を持って臨みましょう。 練習時間が十分にとれないようでしたら、例えば導入部分で、 「初めてお会いする方に申し上げるのも恐縮ですが、 私は緊張しやすい性格でして、流暢に説明することができないかもしれませんが、御社のお役に立ちたいという 想いを持って説明させていただきますので、どうか ご了承ください。」とお断りしておけば、 だいぶ気が楽になりますよ。

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