起業・経営FAQ:自作アプリでインターネット上の画像を表示する際の著作権について

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

スマホアプリ開発で起業の準備をしています。
顔交換アプリを2年程開発しているのですが、売り上げが思うように伸びず、機能追加をするか撤退するかを検討しております。著作権に関する相談をお願いできますでしょうか。

顔交換アプリの分野に、マイクロソフト社製のFace swap というスマホアプリがあります(https://play.google.com/store/apps/details?id=com.microsoft.faceswap)。このアプリでは、ユーザーが検索した芸能人やアニメキャラの画像がインターネット上からダウンロードされて表示され、その中から選択した画像の顔をユーザーの顔に置き換えた画像を生成します。私のアプリでも、類似の機能を追加したいと考えております。

まず、マイクロソフト製の場合、ネット上の画像がユーザーのスマホに複製され、表示され、改変が行われますが、
改変を行っているのは主体はマイクロソフトではなく、ユーザーとなることで、著作権上の問題がないと考えて良いでしょうか。

次に、私のアプリで、ユーザーが検索語を入れる処理を省き、こちらが選んだインターネット上の画像を勝手にダウンロードし、表示し、その中からユーザーが選択した画像の顔交換を行った場合に著作権の問題は発生するでしょうか。(表示する画像はインターネットからダウンロードした他者が著作権を有する画像である旨は表示します。)

回答:インターネット上にある著作権フリーの写真で、自己の鑑賞を超えて複製、改変する行為は著作権法違反になり得ます。

この質問への回答者

秋元 啓佑(あきもと けいすけ) / 三和法律特許事務所
会社設立前後の法務に強く、契約書作成、知財問題、その他多岐にわたる法的トラブルの回避を得意とするアドバイザーです。

プロフィールを見る >>

写真には写真撮影者の著作権のほか、被写体の肖像権が問題になる場合があります。
インターネット上の写真には著作権フリーになっていないものが多く含まれており、これを自己の鑑賞目的を超えて複製、改変する行為は著作権法違反となり得ます。

また、被写体が人間である場合、肖像権の問題も発生するでしょう。
もちろんアニメキャラクターも著作権の対象です。

お示しいただきましたMicrosoft社製のアプリにつきましてまだ十分に調べられておりませんが、恐らくはユーザーが鑑賞使用する限度であるとの解釈にたって、著作権法違反をクリアしているのではないかと思います。

同じ理屈が使えるのであれば、ご相談者様のアプリも問題ないことになります。

起業、経営ノウハウが詰まったツールのすべてが、
ここにあります。

無料で始める