5分でわかる、起業家が後悔しない税理士の選び方

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

起業してしばらくの間、まだ経営も安定しないうちは、帳簿をつけるのも確定申告もみずからでやってのける起業家が少なくないでしょう。経営者たるもの、本来はビジネスに結びつく活動に全力を注ぎこみたいところですが、収入も少ないうちはぜいたくも言っていられません。

順調に事業が軌道に乗ってくれば、できるだけ本業に専念するためにも、売り上げと関係ないような仕事はアウトソーシングしていきたいところです。会計まわりや税務を税理士にまかせるのも、その1つです。

この記事ではそもそも税理士は何をやってくれるのか、始めるタイミングはいつか、そしてもっとも重要な税理士の選び方など、効率的に税理士を活用するノウハウを紹介します。

これを読めば税理士と契約するタイミングがわかり、安心して任せられる税理士を見つけられるでしょう。

税理士に依頼する目的とは?そもそも税理士は必要?

そもそも、税理士との契約ってほんとうに必要なのでしょうか?なぜ税理士に頼むのか、税理士ができることなどについて解説します。

税理士はそもそも本当に必要なのか?

税理士は、税金のこと、あわせて会計まわりのことを代行し、さらにプラスアルファとして経営面でアドバイスしてくれます。ここでは税理士が行う主な業務をリストアップして紹介します。

税金まわり
  • 税務署への確定申告提出と税金の納付
  • 税務署の調査が入った時の対応
  • 従業員・アルバイトの源泉徴収納付・年末調整・法定調書作成
  • 節税アドバイス
経理まわり
  • 記帳作業(日々の売り上げや仕入れ、経費支出を帳簿につける)
  • 決算処理(年度で帳簿をクローズして、たとえば仕入ならどこへいくら支払ったか集計)
  • 決算書作成(損益計算書・貸借対照表など)
経営面でのアドバイス
  • 決算書にもとづく営業成績や財務状態の分析と今後にむけたアクション
  • 資金調達

これらすべてを「みずからこなせる」のなら税理士は必要ありませんし、必ずしもマストでないと考えるものもあるでしょう。ただし、事業は常に歩みを続け、起業したころとはステイタスが変化します。やがてはタイミングを見計らって、税理士と契約を結ぶときが来るのです。

ではそのタイミングとはいつごろか、具体的に次章で見ていきます。

税理士と契約を結ぶ3つのタイミング

では、起業時にどのタイミングで税理士と契約を結べばよいのでしょうか。「こうだ」と決まっているわけではありませんが、ベターと思われる3つのタイミングを紹介します。

売上が1,000万円を超えた時

なぜ1,000万円か、ポイントになるのは消費税です。売上高が1,000万円を超えない事業者は納税義務が免除されています。1,000万円を超えると、課税事業者として税務署に届け出を出し、消費税の確定申告・納付をはじめなくてはいけません。

「消費税の申告もみずからやる」というならそれでもかまいませんが、売り上げが増えてくれば社長業も多忙になってきます。本業に専念するためにも、1,000万円はちょうどいい区切りなのです。

会社設立時だったらこんなことが頼める

もう1つのタイミングが、会社設立時です。前述のように法人成りすると確定申告がグッと難しくなるのが理由の1つですが、どうせ頼むなら設立時に頼んでしまうのが効果的です。

国税庁が新設法人に求める書類は、法人設立届出書・消費税関係届出・たな卸資産の評価方法選択・青色申告承認申請などなど何種類にもおよびます。

ひとつひとつはむずかしい届け出はありませんが、数が多いだけに大変です。顧問契約をむすんだときに、税理士に頼んでしまうのがベターです

従業員を雇った時

従業員を雇うと、みずからの事業の所得税・法人税だけでなく、源泉所得税も雇い主が納付しなければいけません。年末調整や法定調書の提出も必要でかなり手間がかかります。

雇った時に税理士と契約を結べば、「給与支払事務所等の開設届出書」なども代行してくれます。

税理士と契約するメリット

さて、税理士に頼めばどういったメリットが期待できるのでしょうか。

経理まわりは、最近はクラウドタイプの会計ソフトを利用すれば、税理士に頼らなくても回せるようになりました。

経営面のアドバイスも、必ずしもなくてはならないというわけではありません。

しかし、税金だけはそうもいきません。たしかに個人事業主のうちは、確定申告書を作るのもそれほど大変ではありません。 国税庁HPの「確定申告書作成コーナー(無料の申告ソフト)」を利用すれば、税の知識がなくても、ラクラクできあがります。添付しなければいけない明細や書類もほとんどありません。

ところが起業して会社を設立すると、事情は変わってきます。提出しなければならない書類も、申告書だけでなく別表と呼ばれる明細表(設備・交際費・寄付金など)や証明書など一気に拡がります。

また、前述のとおり売上が1,000万円を超えると消費税の納付義務が生じ、さすがに、経営者が片手間でこなすわけにもいかなくなりますし、意図せずとも万が一、滞納漏れなどがあっては社会的な立場も非常に危うくなるでしょう。

そう考えると、税務を税理士に依頼するのはメリットがあると言えます。

後悔しないための税理士の選び方とは?

では皆さんはどのようにして税理士を選びますか?
インターネットで検索をするとさまざまな税理士の情報が出てきます。この中からどのようにして選ぶといいでしょうか?

こんな税理士は選んではダメ

ビジネス上の取引と同じで、「レスポンスが悪い」「ステータスを報告してこない」「頼んだことしかやらない」「視野が狭い」といったタイプの税理士には頼みたくありませんね。

むずかしいのは、初見でどうやって見きわめるかです。話してみての印象、同業仲間や取引先からの評判などをひっくるめて判断していきましょう。


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税理士にも得意な分野・業種がある?

全国の登録税理士は8万人近く、それぞれに得意分野も違います。得意とする分野も、飲食業や不動産業といった業種から、相続や農地といった特殊分野までさまざまです。それぞれに業界内で独自のネットワーク(金融機関・自治体など)を握り、強みを発揮しているのです。

もし「確定申告はみずからやるから税務調査の時だけお願いしたい」のなら、税務署や国税局内の事業がわかっているOB税理士がベターかもしれません。

こうした強みを見極めるのも、税理士選びには大切です。

どんな税理士だと自分と相性がいいの?

税理士選びには結局、「自分と相性があうかどうか」が大事だとの声は少なくありません。たしかに得意分野に強い税理士は頼りになりますが、それだけでは長続きしません。

ときに税理士には、家族にも話せないようなビジネス上の秘密を明かさなくてはいけないケースもあります。相性が合わない相手にそんなことはできません。

税務調査も同じで、「この税理士ならからだを張って税務署から守ってくれる」そう思えるかどうかが大事なのです。信頼できる相手か見極める、その前提としての「相性」はとても大切です。

税理士の顧問契約の相場・費用はこれだ

気になるのは税理士との契約費用でしょう。ここではその相場について説明します。

年間売上金額によって報酬はスライドする

とくに都市部で、税理士業界は過当競争です。売上高などによって顧問料や決算・信仰料金は上下しますが、売り上げ2000万円未満なら、顧問料(月額固定費)1万円、決算・申告料金15万円前後に抑えることも可能です。

ただし安ければよいというものではなく、有資格者が対応してくれるか・訪問回数が多いか・顧問契約のカバー範囲はチェックしておきましょう。

では、登録者数の圧倒的に少ない地方はどうでしょうか?東京・名古屋・大阪といった都市圏以外では、各税務署をエリアとした税理士会のナワバリ意識が強く、競争はそれほど激しくないので、費用は高止まりする傾向にあるようです。

費用をオープンにしている税理士事務所を選ぼう

できれば費用は安くおさえたいところですが、もっと大切なのは「いくらかかるか明確なこと」です。税理士事務所の中には、料金体系がはっきりしないところも少なくありません。そうではなく、「税務調査対応を頼んだらいくら」「決算書作成はいくら」とはっきりしていればコントロールがしやすいのです。

税理士と他の士業との違い

さまざまな「〇〇士」という職業があり、誰に何をたのめるのか、よくわからないという人もいるでしょう。「士業」と呼ばれる資格には、税理士の他にも司法書士、会計士、行政書士・社会保険労務士などがあります。

こんなことを税理士事務所に依頼しようとする経営者も少なくありません。

  1. 会社を設立するから法人登記を手続きしてほしい
  2. 不動産を売却したので移転登記してほしい
  3. 従業員を雇ったので社会保険事務所に届け出てほしい

士業資格にはそれぞれの法規に基づいて独占業務が認められており、①②は司法書士の、③は社会保険労務士の独占業務です。

もちろん税理士にも独占業務が税理士法で認められており、具体的には

  • 税務の代理(税金の納付・税務署への照会・税務調査・処分での代理弁明など)
  • 税務書類作成
  • 税務相談(節税スキームや事業継承など)

の3つです。税理士と顧問契約を結ぶにあたっては、独占業務を踏まえたうえで、なにを頼むのかをきっちり抑えましょう。

こんなことも税理士に頼める?税理士は起業家の強い味方!

税理士は税金の専門家ですが、じつは税務という枠を超えて、さまざまなことを依頼することができるのです。

資金調達サポート(融資・補助金・助成金・・etc)

中小企業の経営者にとって、資金繰りは悩みのタネです。大企業は手元のキャッシュが潤い資金需要が減っている一方で、中小企業の多くは相変わらず資金繰りに苦しんでいます。

とくに、起業して間もない会社の場合、無担保・無保証で融資を受けるのは事実上、不可能です。

そこで頼りにしたいのが公庫融資や自治体の助成ですが、顧問税理士に申請代行を頼むのは効果的です。たとえば日本政策金融公庫の中小企業経営力強化資金は、認定経営革新等支援機関の助言を受けることが条件となっています。そしてこの支援機関には、多くの税理士事務所や税理士法人も名を連ねています。

もしキャッシュの調達を検討しているなら、税理士を頼ることができます。

CFOになってもらう

CFO(チーフ・ファイナンス・オフィサー、日本語では最高経営責任者)は、営業・顧客づくり・サプライチェーン構築や人材確保などで忙しい経営者をファイナンス面で支えるサポーターです。

大きな会社はCFOを置くところが増えていますが、家族経営にアルバイトがいるような会社では現実的な話ではありません。

そこで、CFOの代役を求めるのです。税理士は決算書づくりなどを通じて会社の内情に詳しいだけでなく、前述のとおり資金調達のサポートもしてくれる、心強い存在です。

会社の未来をつくるための重要なポジションを、実績とノウハウのある人に依頼することで、会社は大きく成長するでしょう。


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まとめ

起業したてでまだまだ資金も乏しく収入も安定しないころは、行政への届け出や契約の取り交わしといった諸々の雑務をみずからこなし、または家族のサポートで切り抜ける、といったパターンが多くみられます。
帳簿をつける、税務署へ確定申告するといった税金回りもその1つです。

やがてビジネスがある程度軌道に乗ってきたら、外部の力、つまり税理士との顧問契約を考えるべきときです。費用はかかりますが、経営者がより本業に専念できます。税理士の活用は、成長スピードを加速させるためにも必要なことなのです。
 

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