起業したい主婦が知っておくべき稼げる額・扶養やお金の心配

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

「じぶんらしく働きたい」
「会社員だと家庭との両立がむずかしい」
「以前からの夢をかなえたい」

そんな思いを胸に抱いて起業を夢見る主婦の方、家事や育児をこなすなか、あっという間に時間が経ってしまい「起業なんて私には無理かもしれない」と夢半ばで諦めていませんか。主婦業あるいは子育てを経験し、人生を歩んできた経験は、起業によって必ず社会の役に立つはずです。

一瞬でも「起業したい」と思ったことがある主婦の方は、当記事を読んだり、セミナーに参加したりすることで、きっと起業を成功させることができるでしょう。

稼げる額や扶養・お金の心配など、実質的なことについても解説します。

- 目次 -

起業したい主婦は目的を明確にして家族の同意を得ることが大事

起業したい主婦からは、「まず何からおこなえばよいか教えてほしい」という声をよく聞きます。そこで、まずこの章では、起業の最初のステップをご紹介します。

【1】起業の目的を明確にする

なぜ起業したいのでしょうか。起業の目的を明確に認識しておくことは、今後のモチベーション維持に非常に重要です。できれば複数の目的を思い浮かべ、優先順位を付けるとよいでしょう。

次に、起業によって何を得たいかを考えてみてください。ゴールも、いくつか考えておくと、起業の方向性を誤らずにすみます。

たとえば、自由な時間と潤沢なお金の両方を得たいという人には、未経験の分野ではなく、前職や主婦業あるいは趣味などで長く経験してきた得意な分野で起業する方がよいといえます。未経験の分野で一定の目標収入額を得るまでには、それなりの時間と労力が必要とされるからです。

逆に、未経験の分野で起業したいという人もいるでしょう。そのような人は、最初の数年間は自由な時間やお金を犠牲にしてでも「やりたい」「好き」という気持ちが勝っていれば、上手くいくのではないでしょうか。

起業の目的を通して自分自身の心に、ゆっくりと思いをはせてみると、徐々にさまざまなことが明確になってくるはずです。起業の目的に合った事業内容にしましょう。

【2】家族の同意を得る

起業には家族の協力が必要不可欠です。とくに主婦は、家族のなかでももっとも必要とされている場合が多くなっています。そのため、家族の同意がなければ、スムーズに起業できなくなってしまうケースが多々あります。家族に、起業のメリットや熱意を伝えてみてください。

【3】事業計画を立て、資金調達が必要か検討する

次に具体的な事業計画を立てます。初期費用、約半年分の運転資金、必要な仕入れ数、必要経費、見込み顧客数や見込み売上数、集客方法などを数値化しましょう。貯金で間に合わない場合は、資金調達の方法を検討しなければなりません。

当記事の後章では、代表的な都市である東京都と大阪府の女性向け融資および助成金の一部をご紹介しています。そのほかの地域で起業をお考えの場合は、その自治体に起業をサポートする制度があるかどうかを、問い合わせてください。

【4】「起業に必要な基礎知識」を知る

当記事を読んだり、起業に関するセミナーに参加したりすることで、「起業に必要な基礎知識」をざっくりと理解しておきましょう。起業前後の時期に役に立つはずです。おすすめのセミナーについては、後の章でご紹介しています。まずは気楽な気持ちで参加してみると新たな発見があるはずです。

【無料で完成】事業計画書作成ツール
累計8万人が利用!質問に答えるだけで「事業計画書・数値計画書」が完成
⇒事業計画書作成ツールを無料で利用してみる

  • 日本政策金融公庫の創業計画書も作成でき、融資申請に利用できる。
  • 業種別にあなたの事業計画の安全率を判定
  • ブラウザに一時保存可能。すべて無料
⇒事業計画書作成ツールを無料で利用してみる

いくら稼げる?「パートタイム起業家の9割が月商50万円未満」

2024年1月発表の日本政策金融公庫「2023年度起業と起業意識に関する調査」アンケート結果の概要によると、現在の月商が「50 万円未満 」である割合は、パートタイム起業家で
92.8%と大半を占め、起業家も 67.9%に上る。現在の採算状況が「黒字基調」である割合は、起業家(69.5%)、パートタイム起業家(75.2%)ともに「赤字基調 」の割合を大きく上回るという結果がでています。

※本調査では、現在経営している事業に充てている時間が 1 週間当たり35時間未満である人を「パートタイム起業家 」、同35時間以上である人を「起業家」と定義している。

起業にかける時間が35時間未満で月商50万円を目指せるのは、主婦にとっては起業が魅力的な稼ぎ方であると考えてよいでしょう。

扶養の範囲内で起業したい主婦が知っておくべき基礎知識

扶養の範囲内でも、個人事業主として開業ができます。

一方で、扶養に入ったまま、法人の会社を立ち上げることはできません。法人の場合は、社長ひとりの会社でも、社会保険に加入する義務があるからです。

まずは個人事業主として起業し、年間収入が130万円を超えないうちは、配偶者の扶養に入っておくことがおすすめです。家族単位で、所得税や社会保険料を軽減できます。

扶養の範囲を超えた収入を得ると、扶養対象から外れますので注意が必要です。

※2023年10月から「年収の壁・支援強化パッケージ」が始まりました。勤務先から給料所得を得ている被扶養者の場合は、一時的に130万円を超える収入になっても、事業主の証明があれば引き続き被扶養者認定が可能になる制度です。

所得税法上による扶養のメリットと条件

扶養に入っていることで得られる所得税法上のメリットは、配偶者(納税者)が、所得税や住民税の控除を受けられることです。

  • 配偶者控除の条件は、扶養に入る個人事業主となる主婦の所得合計額が48万円以下で、配偶者(納税者)の所得合計金額が1,000万円以下でなければなりません。
  • 扶養に入る個人事業主となる主婦の所得合計額が48万円超〜133万円以下である場合は、配偶者(納税者)の所得合計金額によって、配偶者特別控除が受けられます。

社会保険上による扶養のメリットと条件

個人事業主となる主婦の(収入から必要経費を引いた)年間収入が130万円以下の場合は、社会保険上、配偶者(被保険者)の扶養に入ることができます。配偶者(被保険者)の年間収入には、制限が設けられていません。

社会保険上の扶養メリット

メリット① 被扶養者としての主婦は、第3号被保険者になることができ、国民年金の保険料※をご自分で納付する必要がなくなります。

※国民年金の保険料は、毎年度見直しがおこなわれますが、令和6年4月~令和7年3月現在の月額は、16,980円です。

メリット② 被扶養者としての主婦は、ご自分で健康保険料を負担することなく、配偶者(被保険者)の健康保険※に加入でき、その健康保険制度を利用できます。※社会保険料は、被扶養者からの保険料を徴収していないため、被扶養者の人数増加にかかわらず、配偶者側(扶養する人)の社会保険料が上がることもありません。よって家族単位で、社会保険料の支払負担額が減らせます。

そのほか健康保険の種類によっては、収入額にかかわらず、個人事業主などを扶養の対象外としているケースもあります。念のため、配偶者が加入している健康保険組合などに、条件を確認してみてください。

【無料で完成】事業計画書作成ツール
累計8万人が利用!質問に答えるだけで「事業計画書・数値計画書」が完成
⇒事業計画書作成ツールを無料で利用してみる

  • 日本政策金融公庫の創業計画書も作成でき、融資申請に利用できる。
  • 業種別にあなたの事業計画の安全率を判定
  • ブラウザに一時保存可能。すべて無料
⇒事業計画書作成ツールを無料で利用してみる

起業に興味があっても何からどうしてよいのか分からない!そんなときは?

起業を考える主婦の方には、オンラインセミナーなどに参加することがおすすめです。ドリームゲートには「起業に興味があるけれど、どのようにすればよいか何も分からない」「そもそも何で起業するのがよいか分からない」など、はじめてで不安だという方を応援するセミナーが多数あります。特に評判がよいセミナーを3つご紹介します。

最初は深く考えすぎず、気軽に参加してみると、不安や迷いが解消されるでしょう。

【1】西淳子アドバイザーのセミナー「職業=わたし」売り込まなくても売れるわたしビジネスの秘訣

40代で起業した写真家が、月収50万円、撮影3か月待ちの人気フォトグラファーになったコツをすべてお伝えします。「楽しかった」「また西さんの講座を受講したい」との声が後を絶ちません。

【2】亀田智仁アドバイザーのセミナー「自分商品化」すぐに実践できるお客様と売上がアップする方法

自分ひとりでは到底思いつかないような売上アップのアイデア発想法と具体的なノウハウが学べます。気軽に参加できるのに、すぐに成果が上がると評判の講座です。

【3】新井一アドバイザーのセミナー「6ヵ月で起業する方法」はじめて起業に興味を持った人は全員必見の講座

「いつか起業したい」「起業したいけど勇気がない」など、現在どんな状況にある方でも、最初に見ていただきたい基礎セミナーです。大人気の超ベテラン講師が、一人ひとりの不安を解消してくれるように優しく丁寧な講座を展開します。

主婦が起業で失敗しないために大切にするべきポイント

せっかく「起業したい」と思った主婦が、失敗だったと後悔しないように、主婦の起業に大切なポイントをまとめました。

無駄な費用をかけ過ぎないこと

大切なのは、知識習得以外の無駄なコストをかけ過ぎないことです。充分な売上が見込めないうちでも、知識面の向上に関する出費は、ある程度、必要不可欠といえます。しかし、インテリアや装飾品などのいわゆる贅沢とされるような部分の起業経費は、なるべく抑えましょう。

「いま自分が持っているものをどう売っていくか」が重要

新たな知識や情報を習得し続けることは非常に大切ですが、これまでの自分が何に時間を費やしてきたのかを考えてみましょう。一般的には、経験してきたことや得意分野を活かして起業した方が、新しい分野に挑戦する起業よりも、最短で成功できる傾向にあります。

仕事と家事や子育てが両立できるように事業計画を立てる

起業したい主婦が、ほかの人よりも大変な部分は、仕事と家事や子育てを両立しなければならないという点にあります。しかし、両立が上手くいけば、守るべき家族がいる主婦は、守るべき家族がいないほかの人よりも、高いモチベーションを保ちやすいともいえます。最初は大変でしょうが、上手く両立できるように、家族にも協力をお願いしましょう。

自分自身と家族のために、無理をしすぎない事業計画を立てることが重要です。そして、家庭とのバランスを見ながら、事業計画や目標は柔軟に変更してください。

主婦の起業に関する独自アンケート

10代~60代以上の起業している・起業したいと考えている主婦120名に起業に関するアンケート調査を独自に実施しました。(副業、個人事業主含む)

起業前は「お金の不安」が1位

「起業にあたって不安な点(不安だった点)はどういう事ですか?(複数回答可)」という質問に対して、一番多かったのが「借金をしたくない、貯金を切り崩したくない(約69.2%)」という回答で、続いて「失敗したらどうしよう(約58.1%)」という回答が多くなっています。

また、「起業するうえで最も重視することは何ですか?(複数回答可)」という質問で一番多かったのが「収入アップ(約68.4%)」という回答です。

「起業をして今以上の収入を得たい」という気持ちはあるけれども、「借金をしたくない」「貯金を切り崩したくない」という収入の不安定さによる不安で一歩が踏み出せない方が主婦の方には多いようです。

実際に、今回のアンケートでは、起業している・起業したいと考えている主婦120名にアンケート調査を行っていますが、実際に起業されている方の割合は約24.8%でした。

起業をしている人の職業としては、次の通り他種多様でした。

マッサージサロン、飲食店(カフェなど)、ライター、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、イラストレーター、絵描き、広告、オンライン事務、教育関係、ネイルサロン、プロデューサー、商品卸売、ハンドメイド制作販売、占い、キャリアカウンセラー、ITコンサルタント、ファッションブランド、福祉サービス、物販、サイト運営、ECサイト

あまり聞き馴染みのない職種も多くあると思いますが、既存の職種の枠にとらわれずに、自分の強みをそのまま仕事にできるが起業のメリットでもあるかもしれません。

実際に起業して大変だったのは「お客をみつけること」

また、実際に起業をしている主婦の方の中で大変だった点として一番多かったのが「顧客が見つからない(約34.5%)」で、次が「収入が減った(約31.0%)」という回答です。

収入アップを目指して起業したものの、実際のところ起業すると顧客がうまく見つけられずに、収入が減ってしまって大変だったと感じる方が多いようです。

実際に起業している主婦の方からは、収入以外にも大変だったこととして他にも次のような意見が出ています。

  • 子供の学校の書類に職業について書く欄があるとき、どのように説明したらいいか悩むことがありました。
  • 安定した収入を得ることが難しいことです。
  • 会社に属している時は自然と同僚や取引先との会話などで情報を得ていたんだと分かった。起業すると自分から情報を得るために行動しないといけないと思った。
  • 顧客も人脈もない状態からのスタートだったので、人との繋がりを作る事が大変だった。
  • とにかく自分の時間がなく、家庭(育児と介護)と仕事の両立がなかなか上手くいっていないため大変です。
  • 新しい事や企画をしながら、新規獲得や売上を維持する事の大変さ。

収入以外にも家庭との両立や、新規顧客の獲得、自分の時間の確保など、起業をすると収入以外にも大変なことは多いようです。

起業してよかった点は「好きな場所で仕事ができる」

一方で、実際に起業をしている主婦の方の中で「起業してよかった点」として一番多かったのが「好きな場所で仕事ができるようになった(約58.6%)」で、次に多かったのが「やりがいがある(約48.3%)」という回答です。

起業をすると、自分自身で働く場所や時間が決められたり、自由度も高くなります。

また、会社のように会社や誰かが働く環境や仕事内容を決めるのではなく、それも自分自身で決めていく必要があるので、顧客獲得や収入面での大変さはありますが、それがやりがいに繋がっている方が多いようです。

他にも起業をして良かったこととして、次のような意見が出ています。

  • 自由な時間が増える上、経営者の知り合いが増えて楽しくなりました。
  • パートで少し出るだけでも家事や育児にしわ寄せがいくので、在宅で仕事しだしてからは家事と育児にしっかり時間が使えるのはありがたい。
  • 時間に融通が利くので、ちょっとした空き時間に買い物に行ったり、私用で外出できます。
  • 夫の収入だけに頼らなくて良くなり、精神的な負担を減らすことができた。
  • 会社員じゃない働き方をしている人たちと知り合う機会が増えて視野が広がった。いろんなやり方があって、面白いと思った。
  • 会社勤めは人間関係で疲弊することが多く、常に疲労がつきまとっている感じがしていた。家で自分のペースで仕事をするようになり、気疲れすることが格段に減った。
  • 持病で外に働きに行けず、ずっと家で家事・育児をしていました。外との繋がりが出来てとても嬉しかったです。また、お客様から喜んで貰えることが何より嬉しいです。
  • 自分の頑張り次第でどこまでも続けることが出来、定年がないこと。

これらの意見やアンケート結果を総合して考えると、あらゆる面で自由ということや、新しい発見、つながりがあり、自分自身の視野が広がるというのが起業の何よりのメリットなのかもしれません。

調査対象:10代~60代以上の起業している主婦120名(内有効回答数117)
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年4月11日~19日

起業手続きの基礎知識

起業したい主婦にもっともおすすめの方法は、個人事業主になることです。税務署に開業届を提出すれば、誰でも個人事業主になれます。手続きに料金もかかりません。

一方で、すでに目安として500〜800万円以上※の年間所得(利益)が見込める場合には、法人として起業する方法もあります。一人でも設立できる法人形態は、株式会社、合同会社、合名会社の3種類です。社会的信用度が高くビジネスでは個人事業主よりも有利ですが、法人設立には一定の費用が必要になります。

※個人事業主の所得税は、所得に応じて税率5%〜45%の間で段階的に上がっていく累進課税です。一方で、法人(資本金1億円以下の場合)は、所得800万円以下なら税率15%で、800万円を超えると税率23.2%になります。つまり、一定以上の高い所得を得られる個人事業主は、法人化した方が節税対策になると考えられます。

また、万が一倒産した際に、個人事業主の場合は無限責任となりますが、法人の場合は、出資額以上の支払い義務は発生せず、個人の資産がある程度守られます。総合的に見て、規模や利益が大きいほど、法人化のメリットも大きいといえます。

ただし、個人事業主として赤字の場合は、所得税や住民税がかかりませんが、法人の場合は、赤字でも住民税の均等割を納付しなければなりません。よって、節税対策のみならず、赤字の場合など、さまざまなケースを想定したうえで、自分のビジネスが個人事業主と法人のどちらがよいかを、判断することが必要です。

個人事業主としての起業手続き

  1. 開業届を提出する前に、屋号・事業内容・確定申告の方法を決めておきます。屋号や事業内容は、いつでも変更可能です。個人事業主の確定申告の方法は、白色申告もしくは青色申告です。当記事の後章でくわしく説明します。
  2. 納税地を所轄する税務署へ開業届(「個人事業の開業・廃業等届出書」)※を提出すれば完了です。提出期限は、開業から1ヶ月以内とされています。※確定申告の方法として青色申告を選択される方は、開業届のみならず「所得税の青色申告承認申請書」の提出も必要です。

法人としての起業手続き

  1. まず、会社の商号・事業内容などを決めます。事業に必要な場合は、法人用の実印・角印・銀行口座なども用意しておきましょう。
  2. 定款を作成し、公証役場で認証を受けます。合同会社の場合は、作成までは必要ですが、認証は不要です。資本金・初期費用・約半年分の運転資金なども用意しておきましょう。
  3. 納税地を所轄する税務署へ「法人設立届出書」を提出します。
  4. 登記申請書類(「株式会社設立登記申請書」や定款など)を作成し、法務局で登記申請をします。
  5. 登記申請後、不備がなければ約1週間で登記が完了し、会社設立も完了です。
  6. 必要不可欠な社会保険一式に加入します。

そのほか

  • 上記の書類などは、必要に応じて、税理士・社会保険労務士・行政書士などに代行を依頼することも可能です。
  • 法人設立にかかる初期費用は、株式会社で約20万円、合同会社で約10万円が一般的な目安の金額となります。
  • 法人設立後は、たとえ赤字でも毎年、最低7万円程度の法人住民税を支払わなければなりません。

起業後に必要となる税務処理の基礎知識

起業後に必要な確定申告の概要については、個人事業主と法人の場合に分けて説明します。電子帳簿保存法とインボイス制度についても、起業後に必要となるはずです。当記事で要点をご紹介していますので、参考としてください。

個人事業主の場合の確定申告(白色申告もしくは青色申告について)

個人事業主の確定申告の種類は、青色申告と白色申告があります。2種類のどちらかの方法にしたがって毎月の帳簿をつけ、毎年、自ら確定申告をおこなうことが必要です。

白色申告は、青色申告に比べて記帳がかんたんですが、所得控除額が10万円しかなく、赤字繰越ができません。

青色申告は、記帳が複雑ですが、白色申告にはない下記のメリットがあります。

  • 最大で55〜65万円の特別控除を受けることが可能です。
  • 赤字を3年間繰り越しできます。
  • 家族への給料・事務所利用分のみの家賃や電気代なども経費として計上できます。

なお、青色申告をする場合は、事前に納税先の税務署に「青色申告承認申請書」を提出しておかなければなりません。

青色申告の最大のデメリットは、帳簿付けが複雑な点です。ある程度の簿記知識が必要となります。無料の会計ソフトなどで青色申告を行う場合には難しく感じるでしょう。

弥生会計など、有料の会計ソフトの方が、誰でもかんたんに操作ができるように設計されています。料金面がネックですが、青色申告の初心者には、無料ソフトよりもおすすめです。

法人の場合の確定申告について

法人決算は税理士に代行を依頼することもできますが、一人でおこなっている場合もよくあります。しかし、決算書類の作成には時間がかかるため、スケジュールに余裕を持つことが重要です。日々や毎月の帳簿付けを怠らずにおこなうことが、最大のポイントといえます。

法人決算の流れ

  1. 日々の取引を記帳します
  2. 請求書などの帳簿を綺麗に整理しておきます。
  3. 整理した帳簿をもとに、会計ソフトなどにデータを入力します。
  4. 仕訳帳から総勘定元帳に転記し、試算表を作成します。ミスがないか照合チェックをおこないます。試算表を自動生成してくれる会計ソフトが多くあるため、利用を検討してください。
  5. 決算整理仕訳 棚卸との相違チェックをおこない、来期に持ち越しされる取引などを最終修正します。
  6. 法人税申告書一式の作成 法人税・消費税(免税事業者は不要)・法人住民税・法人事業税
  7. 決算書類一式の作成 賃借対照表・損益計算書・個別注記表・株式資本等変動計算書など
  8. 取締役会や株主総会で承認を受ける
  9. 税務署へ提出および納税
  10. 保存決算書類は基本的に10年間保存しましょう。

電子帳簿保存法についての基礎知識

起業するすべての方は、電子帳簿保存法のうち、特に義務とされる部分を把握しておく必要があります。※

電子帳簿保存法には、大きく分けて3つのルールがあります。そのうち、電子帳簿保存とスキャナ保存は任意の制度ですが、電子取引データ保存のみは義務化されている制度です。よって、「電子取引データ保存」は必ず実施しましょう。かんたんに説明すると、取引先と電子データで取引した書類(見積書・注文書・請求書・領収書など)は、電子データのまま保存しておく必要があるというルールです。

取引先との電子データによるやり取りの際には、タイムスタンプを付与するか、訂正・削除の履歴が残るシステムなどで授受し、改ざんせずにそのまま保存しておくことが重要です。なお、紙でやり取りした書類は、紙のままの保存で問題ありません。

※電子帳簿保存法は、税制改正の一環として何度も見直しされていますので、電子取引が多い事業をおこなっている場合は、毎年、改正点がないかを国税庁のホームページなどで確認してみるとよいでしょう。

インボイス制度についての基礎知識

起業を予定している場合は、インボイス制度についての概要を把握しておきましょう。※

インボイス制度とは、売り手側が課税事業者である場合、その課税事業者が発行するインボイス(適格請求書)に記載された消費税額のみを、買い手側が課税仕入金額から控除できる制度です。

インボイス課税事業者は、登録番号や消費税額などが正しい方法で記載されたインボイス(適格請求書)を発行しなければなりません。また、確定申告時期に消費税を申告し納税する義務も生じます。

基本的には、課税売上高が1,000万円以下の事業者や、新規開業から2年以内の事業者は、課税事業者になる義務はありません。

しかし、じっさいには課税売上高が1,000万円を超えない事業者や、新規開業から2年以内の事業者であっても、自らインボイス課税事業者として登録しているケースが多く見られます。理由は、インボイス課税事業者に登録していない免税事業者と取引をおこなうと、買い手側(取引先)が消費税を負担しなければならないため、取引を敬遠される可能性があるためです。

※ただし、売上先が消費者や非課税サービスを提供している事業者の場合など、インボイス制度に登録しなくても問題ない事業者も存在します。

主婦が起業する時に使える融資や助成金制度

下記に、主婦が起業する時に使える制度をいくつかご紹介します。主に東京都と大阪府の制度になりますので、ほかの地域で起業をお考えの方は、各地方自治体に下記のような制度があるのかを問い合わせてください。

日本政策金融公庫「女性、若者/シニア起業家支援関連」

日本政策金融公庫では、女性または条件を満たしている対象者のために「新規開業資金」を支援しています。

「新規開業資金」(女性、若者/シニア起業家支援関連)

利用対象者
  • 新たに事業を始める女性
  • 女性以外では、新たに事業を始める35歳未満の方、もしくは55歳以上の方
    (上記いずれの方も、事業開始後おおむね7年以内は、利用対象に含みます。)
融資限度額 7,200万円(うち運転資金4,800万円)
返済期間 設備資金20年以内(うち据置期間5年以内)

運転資金10年以内(うち据置期間5年以内)

利率 お使いみち、ご返済期間、担保の有無などによって異なります。
そのほか
  • 詳細・ご相談・お申込みの受付窓口は、日本公庫の各支店です。
  • 日本公庫では、上記「新規開業資金」のほかに、女性、若者、シニアが開始する中小企業を支援する「起業家支援資金」もあります。
  • 審査の結果により、ご希望に沿えないことがあります。

東京都中小企業振興公社「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業 開業助成金」

公益財団法人東京都中小企業振興公社は、都内商店街の活性化を図ることを目的とし、女性や若者が都内商店街で実店舗を新規開業する際に、必要な経費の一部を助成しています。

令和6年「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」

利用対象者
  • これから都内で実店舗をオープン予定の女性
  • 女性以外は、これから都内で実店舗をオープン予定の39歳以下の男性(令和7年3月31日時点)
  • いずれも、申請資格、申請期間などの募集要項を満たしている必要があります。
助成限度額
  • 事業所整備費400万円(助成対象と認められる費用の3/4以内)
  • 交付決定日から3年間の店舗賃借料1年目15万円・2年目12万円・3年目10万円/月(助成対象と認められる費用の3/4以内)
そのほか
  • 助成金は後払いです。
  • 助成対象期間に・契約・実施(購入)・納品・支払(決済)を済ませなければなりません。
  • 助成対象となる業種に該当している必要があります。
  • 上記「若手・女性リーダー応援プログラム助成事業」のほかに、「商店街起業・承継支援事業」もあります。

そのほか

主婦の起業に関するよくある質問

起業したい主婦からの質問で、多かった内容を3つ紹介します。ひとつ目は、「起業したいけれど、何で起業したらよいか」という起業ネタ探しに関することです。2つ目は「売りやすい商品は何でしょう」といった商品の値段設定関係で、3つ目は「起業したいけれど、自信がない」というようなメンタル面です。

これらのよくある質問に対する回答にピッタリの記事があるので、ご紹介します。上記いずれかの悩みがある方は、下記リンク記事を読んで参考にしてください。

女性の起業を応援するセミナーに参加しよう

起業すると、自分ひとりで乗り越えなければならないことが増えます。また、最初の数年間は、起業前よりも、自由にできる時間が減ってしまうかもしれません。そのため、起業前には起業に関するセミナーへの積極的な参加をおすすめします。有益な情報や知識を得られ、同じような意欲や向上心を持った講師や仲間と知り合える可能性もあるからです。起業後にきっと「あの時セミナーに参加してよかった」と思えるでしょう。

ドリームゲートは、セミナーを多数ご用意して、常に女性の起業を応援しています。家事または育児などを経験してきた主婦の方こそ、起業によって社会に貢献できる素晴らしい人財だと期待しています。少しでも「起業したい」と思ったことがあるのならば、ためらわず実行し、悔いのない人生を送りましょう。ドリームゲートは、皆さんの挑戦を応援しています。

執筆者プロフィール:ドリームゲート事務局

ドリームゲートは経済産業省の後援を受けて2003年4月に発足した日本最大級の起業支援プラットフォームです。
運営:株式会社プロジェクトニッポン
Facebook | Twitter

起業、経営ノウハウが詰まったツールのすべてが、
ここにあります。

無料で始める