ネットショップ Vol.6 リピート率は85%。人気アレルギー対策ショップ成功の秘訣(前編)

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
アレルギー、アト ピー、健康対策ショップで起業した、有限会社アレルギーヘルスケア代表取締役の岡田由佳さんを紹介(前編)です。

 今回は、アレルギー、アトピー、健康対策ショップの『もぐもぐ共和国( http://www.mogumogu.jp/ )』で起業した、有限会社アレルギーヘルスケア代表取締役の岡田由佳さんを訪問。その様子をレポート。

 

結婚、出産、育児

 岡田由佳さんは1997年に結婚し、大阪へ転居してきた。1998年に出産 し、大阪で知り合いも友達もいない中、たった一人で育児をしていた。

 そんなある日、子どもの離乳食の開始時期がきて、卵の入った料理を食 べさせたとたん子どもの体中に湿疹ができてしまう。驚いて近所の小児科に連れて行くと、「アトピーですね」と言われてしまった。良いお医者さんを求めて、 小児科、皮膚科を回るが、子供の症状は一進一退。たった一人、密室で育児をしていることも加わって、子供と一緒に何度も泣いていた日々。

  そんな時、見かねた近所の方から紹介された、アレルギーのスペシャリストに指導を受けることになった。その人から、何がアレルゲンなのか、これからどうす ればいいのかを丁寧に教えてもらい、そこで初めて『除去食』の指導を受けることとなった。

 それ以降、除去食作りに励む岡田さんであった が、さらに頭を悩ます問題が起こってしまう。

「周囲の無理解」

 周りの人々には、アレルギーとは何か、アトピーとは何かとい う知識がまったくなかった。おそらく、このようなことで悩んでいる人は全国に大勢いるだろう。何とか解決できないだろうか?患者さんたちでいいお医者さん の情報を共有できないだろうか?孤独になってしまわないように、サークルの情報を発信できないだろうか?アレルゲン除去食品を簡単に手に入れることはでき ないだろうか?アレルギーの人用に、レシピを共有できないだろうか?正しいアレルギーの知識を広めることはできないだろうか?

 この思い が、もぐもぐ共和国の原点となった。

 

もぐもぐ共和国誕生

  岡田さんの熱い思いを実現するためには、インターネットが最高の舞台であった。2001年11月大阪産業創造館主催の「うりうり教習所」を受講した。

 ホームページ制作を続ける傍ら、商品の仕入れを始 めるがここで最初の大きな壁にぶつかる。

 「子どものアレルギー食品の裏ラベルを見て、いろいろなメーカーに電話をしました。『アレルギー の子供を持つお母さんを救いたい』『そのためにインターネットで販売をしたい』と、いくら熱い思いを語っても、『主婦の遊びにはつきあえない』、『企画書 ぐらい持ってこい』、『担当者に電話させます』と言われてしまうばかり。挙句、その後まったく電話が掛かってこない。そんな返事ばかりでした。2カ月で 40件以上の会社に電話をしましたが、どこの会社も私をまったく相手にしてくれませんでした」

 熱い思いをもち、明るく元気な性格の岡田さ んでも、2カ月が過ぎる頃には仕事の難しさ、世間の厳しさにうちひしがれ、もう仕入れが出できないとあきらめかけていた。そんなある日の夜のこと。

  「先日お電話をいただいた会社の者です。残念ながら当社では商品を卸せませんが、大阪のA社にIさんという人がいます。この人ならきっと岡田さんの思いを 分かってくれて、商品を卸してくれると思いますよ」

 まったく誰も相手にしてくれないと思っていた。でも、情熱は確かに伝わっていたのだ。 冷たいと思っていた世間の温かさを知った瞬間でもあった。名前を名乗らない匿名の電話だったが次への扉を開いてくれた。

 次の日、さっそく 大阪のA社に電話をかける。Iさんは「会社に来てくれるかな」と言ってくれた。岡田さんは資料を一式持ち、「正しいアレルギーの知識を広めること」とい う、熱い思いを全身全霊でIさんに語った。

「1個からでも卸していいよ」

 一人の主婦の思いがビジネスの扉を開いた瞬間だっ た。初めての取引なので、条件は悪かった。でも、それでもよかった。確実に一歩前進できたのだから。

>中編につづく・・・

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