補助金を獲得し、産学連携開発も開始! / 電気工事業

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

新システムの効果的なプレゼン方法がわからない……

茨城県を拠点とし、電気工事業を営んでいる、常陸放送設備株式会社の田村弘社長から、新規事業についての相談を受けました。その内容は、「自社で開発している、防犯機能、防災機能、省エネ管理機能を搭載する低価格・小規模事業所管理システム“Miruca”。実用化に向けた準備を進めているが、システムの新機能をアピールできる効率的なプレゼンテーションについてのアドバイスがほしい」というものでした。

くわしく“Miruca”の話をお聞きしてみると、確かに他社が提供しているシステムよりも多機能・低価格で、ユーザーが操作する画面が見やすく使いやすい。しかし、資料で説明しているプレゼンの内容が技術的な面に偏りすぎており、実際に購入するであろう購買ターゲット層がすぐにメリットを把握できないものとなっていました。さらに追加できる機能や操作方法の表示の仕方についても改善の余地がありました。
 

技術ではなくイメージ重視でユーザーへのアプローチを!

これまで同社は、電気工事会社として下請け作業に従事していたため、自社開発製品の商品化に当たり、協力者にプレゼンする際の表現方法や各機能を簡潔に説明することが苦手だったようです。そこで、田村社長が表現したい、伝えたい内容をしっかりお聞きしながら、より効果的なアプローチ手法を一緒に検討していきました。

実際にテスト運用しているデモ機への改善事項など、資料と試作品との両面から改善できる点をピックアップし、その場で資料を逐次訂正。開発者向けの技術的な説明を極力省き、実際に利用するユーザーの購入意欲を高める視点で、システム全体を感覚的に捉えることができるイメージのつくり込みや、強く伝える必要がある機能や性能の表現方法をふくらませながら、よりわかりやすい資料を作成していきました。
 

補助金をゲットし、産学連携の開発もスタート!

このプレゼン資料により、2009年度から、地元の行政法人茨城工業高等専門学校電気電子システム工学科と産学連携でシステムの共同開発もスタート。できるだけ早く試作品を完成させ、実用化に向けた試運転を行うことになっています。

また、同システムの開発に加え、田村社長の念願の夢だった、茨城県北地域初の「コミュニティFM放送局」開局のお手伝いも。それらの活動に対して、財団法人日立地区産業支援センターから50万円の助補助金も獲得でき、引き続き同社の発展のため尽力していく計画です。

私の活動拠点は九州の福岡ですが、田村社長は仕事柄、全国の工事現場を行き来しているため、ちょうど九州に訪れた際にお会いしました。「直接話をすることで細かい内容までじっくりと相談できた。アドバイスをもらったさまざまな内容が、課題解決に役立っている。これからもぜひ、手伝ってほしい」と感謝の言葉をいただいています。

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