Vol.28 価値を下げないコトバで「お得感」の演出を

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

売り手にとっては安いと思ってもお客様がどう感じるかが価格の難しいところ。  単に安いだけではだめなのです。  それ以上の価値を感じる演出について、ちょっとしたヒントがあります。

言葉ひとつでイメージが変わってしまう

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「ハネ品を安くお客さんに紹介したら喜んでもらえると思う のですが。」

 こう相談してきたのは、通販をしているクライアントさん。

 まあ、いいとは思うのですが、「ハネ品のご案内」 ではちょっとストレート過ぎて、どうにもイメージの悪さが拭いきれません。

 ここで話題に出ているハネ品というのは、使用するぶんには支障 がないちょっとしたキズとか、正規の規格に合わない部分があるなどの理由で、定価で売ることのできない商品のことです。

 売る方としては、 捨ててしまうにはあまりにも勿体ないし、かといって定価では売れない。

というわけで処分販売とか、在庫一掃大安値とか言って売りたくなると ころですが、安いというのを言えば言うほどその価値も低められてしまうのではしょうがありません。

 

一言でいろいろな価値を伝える言葉

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 「処分」では、処分するような品物なのかと思わ れてしまいます。

 「在庫一掃」では、なんだ余りものかという感じもします。

 「ハンパもの」、文字とおりハンパですね。

  どれも安い理由は分かりますが、その代わりあまりいいイメージがありません。

 ただの安売りではなくて、イメージも悪くなく、お得感があ る、そんな表現のしかたはどんなものがあるでしょうか?

 そこでよさそうなのが「アウトレット」

  これならどうでしょうか?

 最近では、埼玉県の入間に国内最大級のアウトレットモールができて、かなりの来場があるようですから、かなり一 般化してきた言葉だと思います。

 アウトレット専用の商品を用意しているお店もあるようですが、元々はキズものや古いモデルなどお店で、定 価販売するのに適さない商品や余剰生産品などのことです。

 商品としては同じようなものを指すのに、アウトレットと いう言葉から想像されるのは、本当は高いものというお得感があります。

 サンプル品なども含められるの で、数に限りがある希少性限定性というイメージも湧いてきます。

  単なる値下げに比べて、本来はいいもの、高いものが安いという「価格の違い以上の価値」を感じるものです。

 

アウトレットのイメージを上手に使う   

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 前述のように定価で販売できない商品を、イメージを壊さ ずに販売するのにアウトレットという言葉は便利です。

そして、それをさらに広い範囲でうまく使っている例もあります。

 例え ば、卸売業者やメーカーなどが小売りをするのも増えてきました。

そこで、卸売価格なみの価格で販売とするかわりに、「卸売 りアウトレット直売」「メーカーアウトレット直売」などとすることで、より限定性が感じられ関心を高めている例があります。

  また、スキーウェアのジャケットだけ、あるいはパンツだけ多く余ってしまったモデルがある場合。それだけではただのハンパものも、組み合わせることで新た なセットを作り「アウトレット商品」として売っている例などは、さらに新たな価値を作り出してアウトレットのお得感をより高めた好例です。

  これらの例はごく一部ですが、単に安売りというだけではなく、より戦略的な使われ方がされています。

 すでに消費者にある種のイメージがで き上がっている言葉は、便利に使えるものです。言葉をもとに発想を捻ってみても面白いかもしれませんよ。

 さて、あなたの会社ではアウト レットを取り入れることはできるでしょうか?

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