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ポイント/結論
Q. EC中心のパジャマ専門店を開業予定ですが、路面店は必要ないでしょうか?
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- 集客をSNSや広告に依存する設計であれば、必ずしも路面店である必要はありません。
- 空中階で賃料を抑え、浮いたコストを広告費に投資する戦略がEC主体の店舗には向いています。
- 立地は「どう売るか」の購買プロセスで決まるため、物件選定前にECと連動した物流や来店導線の設計が不可欠です。
井出 龍治(いで りゅうじ) オリエ不動産グループ代表。飲食店経営と不動産業の両面を熟知する起業支援のスペシャリスト。自身の倒産・負債完済経験を糧に「借主の利益に特化した不動産仲介」を確立。家賃減額交渉や好立地物件の取得に強みを持ち、商圏調査から店舗展開まで実戦的なサポートで多くの起業家を成功へ導いている。
質問
現在、輸入パジャマを扱う専門店の開業を検討しています。
販売はECサイトを中心に行い、実店舗はブランド認知や試着ニーズへの対応として設けたいと考えています。
ただ、一般的な飲食店や物販店と異なり、
路面店である必要はないのではないかと考えており、
- 賃料の高い路面店にするべきか
- ビルインや2階以上でも問題ないのか
- そもそも店舗を持つべきか
といった点で判断に迷っています。
できるだけ固定費を抑えつつ、ECと連動した形で効率よく販売したいと考えていますが、
どのような物件選定が適しているのかご教示いただけますでしょうか。
専門家による回答: EC中心のパジャマ専門店を開業予定ですが、路面店は必要ないでしょうか? (回答者:井出 龍治氏)
結論から申し上げると、
◆ご相談者様がお考えの通り、必ずしも路面店である必要はないと思います。
EC主体店舗における立地選定のポイント
EC主体の店舗の場合、重要なのは以下の点です。
- 来店動機
- ブランド体験
- 導線設計
SNSや広告から来店する設計であれば路面である必要は薄いと思います。
空中階で賃料を抑えた分、広告費に投資するという方がEC主体の店舗には向いていると思います。
商材特性に応じた立地の考え方
また、パジャマという商材特性上、以下の要素によっても適した立地は変わります。
- 試着ニーズの有無(潜在的なニーズも含めて)
- ギフト需要の割合
- 主な客層の年齢や性別
「試着のため」「肌触りを確かめたい」など目的客がほとんどであれば、ビルインの空中階で問題ありません。
ただし、容易に目的地にたどり着けるよう、駅からの導線や近くに目印となるもの(ランドマーク)があるかどうかは重要です。
失敗しやすいミスマッチと物件選定前の注意点
実務では、以下のようなミスマッチが非常に多く見られます。
- ◆「家賃を抑えたが来店が弱い」
- ◆「立地は良いがECと連動していない」
つまり、
◆路面かどうかではなく「どう売るか」で決まります。
購買プロセスを確認し、それにあった立地選定を行いましょう。
また、ECと店舗を併用する場合は、
・在庫配置
・物流動線
・来店導線
なども含めた設計が必要になります。
このあたりを整理せずに物件を決めると、
◆固定費だけが重くなり、利益が出ない構造になりがちです。
今回のようなEC併用型の場合、立地・賃料・導線をセットで設計する必要があります。個別条件によって最適解が変わるため、物件選定前の段階からご相談いただくことをおすすめします。


