起業・経営FAQ:IT分野で起業する際、融資などの他にどのような点に注意するべきなのでしょうか?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

悩み・課題

情報処理を軸に据えたIT事業での起業を考えています。

事業を展開していくにあたって、下記4点のいずれかを計画しています。

  1. 金融機関または他人から融資、出資を受けて大きく始める
  2. 私とプログラミングできる仲間で、キャッシュエンジンを早期に作る為、同業界向けのITビジネスを始めて、ゆくゆくはプラットフォームを製作。
  3. 自身もプログラミングをできるようにする。
  4. 別の事業で収益化をまず図る。

それ以外の良い手段があれば教えて下さい。私自身、全くIT知識もなくプログラミングできないので、仲間を募るべきか、または、お金が発生するので、まずは一人でキャッシュエンジンを作って、将来的にプラットフォームを形にするべきか、どちらが良いのでしょうか?

回答:4点の質問事項に沿ってお答えします。

この質問への回答者

芹田 弦(せりた ゆずる) / アウシィー中小企業診断士事務所
公共支援制度に詳しい芹田アドバイザー。補助金や助成金、税制優遇に関する情報を豊富にお持ちです。プロフィール写真からも伝わる柔和な印象で相談者の悩みを親身になって解決していただけます。

プロフィールを見る >>

お問合せいただきました起業関連の質問につきましてお答えさせていただきます。

  • 融資/創業資金関連

一般的な起業時に活用する日本政策金融公庫の創業支援融資活用がお薦めと思われます。

理由としましては

創業時に政策金融公庫を活用しておくと、一般金融機関での融資が借りやすくなります。(全く信用/実績が無く、創業したばかりでは金融機関からの融資が難しい)

一般金融機関とのコネクションが想定業務上必要不可欠と思われます。金融機関について様々なものがありますが、都市銀行や大手地銀ではなく、最初は地域に根差した信用金庫などが適当です。

信用金庫とコネクションを作っておくと、取引先やお客様の紹介なども多分に期待できますので、事業拡大を想定されている場合、創業期に必要不可欠なパートナーであるとお考えいただけると良いかと思います。 日本政策金融公庫、創業支援融資活用時の留意点

できる限り多くの自己資金を準備しておくことが重要です。これはかなり査定される内容となります。ポイントとしては毎月コツコツと積み立てる事が重要で、他社(個人/ローンなど)からの借り入れなどは自己資金としては評価されませんのでお気をつけください。(通帳を確認され、過去数年間に渡り、少しづつでもコツコツと積み立ててることがすごく評価されたりします)

実現性/納得性の高い事業計画を作成「合実計画」という言い方をしますが、合理的で実現可能性の高い内容の計画を作成する必要があります。慣れていないと作成が難しい部分でもありますのでこのあたりは必要なタイミングでご相談いただくのが良いかと思います。まずは、このあたりを抑える必要があります。

  • プログラミング可能なパートナー関連
  • 自身でプログラミングできるようになる

現状、対象の人員が存在する場合は下記内容は流していただければと思います。初めから雇う前提で考えてしまうと、会社運営に関して多くの固定費が発生してしまいます。資金に余裕がある場合は問題ないと思いますが、そうで無い場合は少し柔軟に考えると良いかと思います。

IT系では、企業に所属しているプログラマー以外に、個人事業主/フリーランスのプログラマーも多く存在しています。そのような方達とコネクションを作り、協力いただけるような人にプログラミング部分を請け負ってもらうなども便利かと思います。異業種交流会やSNSを活用するとさらに多くの人材を見つけることも可能かと思います。

ご自身のプログラミングスキルについてですが、専門的な部分までは必要ないかと思います。プログラミングの基本や、ITに関する概要は理解している方が、サービス内容検討時に話が早いかと思いますので、程よい感じの学習がお薦めです。

  • 別の事業で収益化を図る

上記の準備状況との兼ね合いかと思いますが、起業時に手当たり次第に事業を行ってしまうと、対外的な信用度を落とす場合があるのでご注意いただければと思います。

日本政策金融公庫/一般金融機関などは、きちんと事業に対する理念や想いを持っていて、事業計画を綿密に立てて取組み、問題発生時に原因を分析し対処するなど、経営者としての資質を大変重視します。思い付きの事業展開や、むやみやたらに手を出していると先方に評価されてしまうと圧倒的に信用度スコアが低くなります。

創業時のキャッシュイン見込みにどうしても他事業の検討が必要な場合は、今後展開を見込んでいるプログラミングが必要な内容の事業との親和性があるなど近場の業務でキャッシュインを図り、ゆくゆくは本筋のほうにシフトしていくのが良いと思われます。このあたりを合実計画として事業計画をしっかりと作成する必要があるように思われます。

起業マニュアル

起業、経営ノウハウが詰まったツールのすべてが、
ここにあります。

無料で始める