Vol.5 夢を語る意味

人事・労務

執筆者: ドリームゲート事務局

ある人を育てよう と考えても、その人に「成長しよう」という、積極的な気持ちがなければ、なかなかうまくはいきません。まずは、その人自身が自分の意思で「成長しよう」と いう気持ちを持つように、働きかけることが必要。その有効な手段の一つが、起業家が自分の事業の「夢」を語ることなのです。

夢か課題かは、誰が決める

 事業の「夢」を語ろうと書くと「確 かに夢はあったほうがいいだろうけれど、実際の事業は、そんなことに関わっている余裕は無いよ」という言葉が聞こえてきそうです。あるいは、自分は身の丈 にあった事業を、それなりに軌道に乗せたいだけで、夢と呼べるような大成功を目指しているわけではない、と考える方もいらっしゃるかもしれません。

  たとえば「ヤンキースタジアムでホームランを打つ」ということ。たとえそれがアマチュア野球の試合だったとしても、普通のサラリーマンにとっては、途方も なく難易度の高い「夢」でしょう。実現するには、野球の技量だけでなく、資金や休暇など、越えなければいけない高いハードルが数多く存在します。いっぽ う、左手の骨折を治療中のニューヨークヤンキース・松井秀喜選手にとっては、「(再び)ヤンキースタジアムでホームランを打つ」ことは夢ではなく、プロと しての当然の課題だと考えるでしょう。このように、それが「夢」か「夢でないか」は、その当事者が自分の力量や周囲の状況を考え、自分で判断することなの です。

 

夢に大・小はない

 ある人が実現したいことで、「すぐ に」・「簡単に」は実現できそうもなく、人生にプラスの価値を提供できること、これが夢なのです。もちろん、社会のルールやモラルに反してはいけません が。ですから、夢には実現のための難易度はありますが、大・小はありません。夢には優・劣はありません。その人が、これが自分の夢だと描けば、それは素敵 な夢なのです。

 だれでもが夢を持つこと、描くことができます。「今は夢を持っていない」という人でも、子供のころに自分の夢を描いたこと がある筈です。ですから、すでに夢の実現に向けた第一歩を踏み出した起業家が、事業の夢を語ることは、相手に「面白そうだ」とか「なるほど」といった興味 を呼び起こしたり、夢を語る起業家自身への関心を惹きつけたりしていく可能性があるのです。

 

まず「学びたい」という気持ちを持ってもらう

 人が成長する過程では何かを「学び」ます。では、 人が「学び」を始めようとする動機で主なものを考えてみましょう。ひとつは「義務や必要に迫られている場合」で、受験勉強はその代表ですね。2番目に「内 容そのものに興味・関心がある場合」。そして3番目に「それに関わっている人に興味・関心がある場合」をあげることができます。この、3つの動機のどれか が発生することで、人は「学ぼう=成長しよう」という気持ちになります。

 「成長しよう」という気持ちを持っていない人に、育成しようと働 きかけても、なかなか成果があがりません。ですから、人材育成には、まず従業員に「学ぼう=成長しよう」と言う気持ちになってもらうことが必要。人材育成 の第一歩として、起業家が従業員に事業の夢を語ることは、先に挙げた2番目と3番目の動機に働きかけ、その人が、自発的に「学ぼう=成長しよう」との気持 ちを持つように、働きかけるという意味があるのです。

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