創業補助金の採択率を上げる!
例年の傾向を徹底分析

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 三輪 篤史

「創業補助金」とは、新たに事業を始める場合、その事業にかかる経費の一部を補助してくれる“返済不要”のお金です。経済産業省が管轄する補助金で、新たな需要や雇用の創出など経済を活性化させるために交付されます。この補助金をもらうためには、公募期間中に事業計画書等を作成・応募して採択を受けることが必要ですが、応募すれば必ず採択されるといったものではなく、審査・選考された一定数が採択される“コンテスト形式”となっています。

例年の傾向

創業補助金における過去2回の採択率は、かなりハードルの高いものとなっています。
平成30年度は補助予定件数 約95件と公表されています。

平成28年度
(前々年度)
創業・第二創業促進補助金
平成29年度
(前年度)
創業補助金
平成30年度
(今回)
地域創造的起業補助金
応募総数 2,866件 739件 未定
採択総数 136件 109件 (予定件数)約95件
採択率 4.7% 14.7% 未定

採択のポイント

創業補助金にかかわらず他の補助金含め、採択されるにはまず公募要項を隅々までしっかりと熟読して資料作成を行うことが重要です。採択ポイントの“すべて!”が記載されていると思って読み込んでください。
選考の際の書面審査で特に重要なポイントとして

1. 事業の独創性
2. 事業の実現可能性
3. 事業の収益性
4. 事業の継続性
5. 外部資金調達

の5つがあります。作成した事業計画書にはこれら5つを必ず盛り込む必要があります。
この時、「1. 事業の独創性」については書き方・切り口によってかなり伝わり方や印象が変わってくることが多い部分であり、また、審査のアピール効果も大きく変わります。ぜひ、自分で書いた内容を身近な人に見てもらって意見を集めてください。ブラッシュアップされて伝わりやすいものになると思います。

書類審査のポイント
1. 事業の独創性 技術やノウハウ、アイディアに基づき、ターゲットとする顧客や市場にとって新たな価値を生み出す商 品、サービス、又はそれらの提供方法を有する事業を自ら編み出していること。
2. 事業の実現可能性 商品・サービスのコンセプトおよびその具体化までの手法やプロセスがより明確となっていること。事業 実施に必要な人員の確保に目途が立っていること。販売先等の事業パートナーが明確になっていること。
3. 事業の収益性 ターゲットとする顧客や市場が明確で、商品、サービス、又はそれらの提供方法に対するニーズを的確 に捉えており、事業全体の収益性の見通しについて、より妥当性と信頼性があること。
4. 事業の継続性 予定していた販売先が確保できないなど計画どおりに進まない場合も事業が継続されるよう対応が考 えられていること。 事業実施内容と実施スケジュールが明確になっていること。また、売上・利益計画が妥当性・信頼性が あること。
5. 外部資金調達 金融機関による外部資金の調達が見込めること。

注意点

創業補助金の事業計画書を作成する際に心がけて頂きたいポイントは「読み手にわかりやすく伝わる」ということです。審査員はたくさんの応募書類を限られた時間の中で読み込み、その中から採択者を決定するわけですから、「読みやすい」「わかりやすい」はとても大事です。
創業補助金にチャレンジされる際は、読みやすさにもこだわって作成してください。採択率はグッとあげられると思います。

読みやすくなるポイント(書き方)

 

〇内容は誰でもわかるのが大前提です。難しい言葉は極力避けて、
使う場合は補足説明を入れましょう。

〇言葉はわかりやすく、「ある・です・ます」で書きましょう。

〇文章だけではわかりづらいです。積極的に画像、写真を使いましょう。

〇文章があまり長くなりすぎないよう、適度に区切りましょう。
また、箇条書きなどを活用しましょう。

〇補足説明資料は、特に事業計画の数値部分の根拠資料などに有効です。
忘れずにつけましょう(事業計画書に合計額のみを書いている項目など)。

〇事業計画書の各項目の記入漏れに気をつけましょう。
(必要記載事項の記入漏れは不採択に繋がってしまいます。)

〇職歴欄も詳細に記載してアピールしましょう。

〇年計画スケジュールの記載は、特に1年目の記載が重要です。
毎月の予定を記入するくらいで詳細に書きましょう。

この記事の監修:ドリームゲートアドバイザー 三輪 篤史氏

三輪篤史税理士事務所代表。【起業支援特化の専門事務所】として、創業融資の事前診断や事業計画書の作り込み、政策公庫や銀行の金融機関対応、各種補助金サポートなど、起業前~事業安定に向けた幅広い支援を行っています。お客様の8割が創業からのお付き合いであり、夢や目標を共有し事業成功を一緒に目指すパートナーとなるべく、個別相談会やセミナー開催なども積極的に展開しています。

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アドバイザー:三輪 篤史

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