【事業再構築補助金】従業員数とは?役員も入る?「従業員」の定義を解説

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局:月見里

「経営する飲食店がコロナ禍の影響を受けているため、事業再構築補助金を申請したい」
「働いているのは経営者である自分と、妻、アルバイト店員です。」
「最低賃金枠での申請を希望しますが、申請は可能でしょうか?」
このような疑問をお持ちの経営者の方は多いと思います。

第三回公募からは従業員数が重視されることになりました。
ただし、この従業員数は労働基準法により定められた基準により判定されるため、個別に判断しなければなりません。

この記事では、従業員数別の申請額とどういった方が「従業員」として扱われるのかについて解説しています。ぜひ参考にして、申請が可能かどうか、対象となる従業員数は何人になるのかについて判断していただければと思います。

事業再構築補助金の上限額は「従業員数」で決まる

事業再構築補助金事業は新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により、需要や売り上げの回復への期待が難しい中にあって、新分野展開や業態転換など、思い切った事業再構築に取り組もうとする中小企業等を支援し、日本経済の構造転換をおこなおうとするものです。

第三回公募からは、最低賃金の引き上げへの対応や、賃上げのために必要な生産性の向上を図るための支援策として、「最低賃金枠」および「大規模賃金引上枠」が新たに創設されました。

補助枠についてもこれまでは中小企業者なのか中堅企業者なのかという基準で決まっていましたが、第三回公募からは従業員数が基準になり、補助金申請時に労働者名簿を提出することが必要となりました。

事業再構築補助金の6つの枠と、補助金額の上限

第三回公募からの補助金額・補助率は以下の表のとおりです。

新設された「大規模賃金引上枠」は、中小企業・中堅企業のくくりには関係なく従業員数が101人以上いる事業主が使えます。

また「最低賃金枠」は、緊急事態宣言特別枠と同様の高い補助率が設定されています。なお、最低賃金枠は加点措置で、緊急事態宣言特別枠に比べて採択率において優遇されます。

補助金額 補助率
通常枠 中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数20人以下】100万円~4,000万円
【従業員数21~50人】100万円~6,000万円
【従業員数51人以上】100万円~8,000万円
中小企業者等 2/3 (6,000万円を超える部分は1/2)
中堅企業等 1/2 (4,000万円を超える部分は1/3)
大規模賃金引上枠〈新設〉 中小企業者等、中堅企業等ともに

【従業員数101人以上】8,000万円超~1億円

中小企業者等 2/3 (6,000万円を超える部分は1/2)
中堅企業等 1/2 (4,000万円を超える部分は1/3)
卒業枠 中小企業者等:6,000万円超 ~ 1億円 中小企業者等 2/3
グローバルV字回復枠 中堅企業等:8,000万円超 ~ 1億円 中堅企業等 1/2
緊急事態宣言特別枠 中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数5人以下】 100 万円 ~ 500 万円
【従業員数6~20 人】100 万円 ~ 1,000 万円
【従業員数21人以上】100万円 ~ 1,500万円
中小企業者等 3/4
中堅企業等 2/3
最低賃金枠〈新設〉 中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数5人以下】 100 万円 ~ 500 万円
【従業員数6~20 人】100 万円 ~ 1,000 万円
【従業員数21人以上】100万円 ~ 1,500万円
中小企業者等 3/4
中堅企業等 2/3

令和二年度第三次補正 事業再構築補助金 公募要領(第3回)より抜粋
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/koubo003.pdf

事業再構築補助金での「従業員」の定義

事業再構築補助金における「従業員」とは、中小企業基本法上の「常時使用する従業員」のことをいいます。

この「常時使用する従業員」とは、労働基準法第20条に規定されている「予め解雇の予告を必要とする者」とされています。

つまり、事業再構築補助金における「従業員」とは予め解雇の予告を必要とする者」のことです。

解雇の予告の内容と対象とされる労働者とは?

労働基準法において、使用者は労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならないこととされています。そして予告をしない場合には、30日以上の平均賃金を支払わなければならないとも規定されています。

しかし、以下の労働者の場合は「解雇の予告」をしなくてもいいことになっています。

  • 日々雇い入れられる者
  • 2ヶ月以内の期間を定めて使用される者
  • 季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者
  • 試用期間中の者

ただし上記の労働者であっても、以下の場合に該当すれば「予め解雇の予告を必要とする者」となります。

  • 日々雇い入れられる者→1ヶ月を超えて引き続き使用されることとなった場合
  • 2ヶ月以内の期間を定めて使用される者→所定の期間を超えて使用されることとなった場合
  • 季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者→所定の期間を超えて使用されることとなった場合
  • 試用期間中の者→14日を超えて引き続き使用されることとなった場合

中小企業基本法上の「常時使用する従業員」の定義についてより抜粋
https://www.chusho.meti.go.jp/faq/faq/faq01_teigi.htm#q3

アルバイト、パートは?

アルバイトやパートが「常時使用する従業員」に該当するかどうかはケースバイケースということになります。

上記の規定に当てはめて、アルバイトやパートが例えば「2ヶ月以内の期間を定めて使用される者」に該当すれば、事業再構築補助金の対象となる「従業員」にはなりません。

一方、「2ヶ月以内の期間を定めて使用される者」であっても、所定の期間を超えて使用されることとなった場合には、「常時使用する従業員」に該当します。したがって事業再構築補助金の対象となる「従業員」になるということです。

契約社員、派遣社員などは?

契約社員、派遣社員なども、アルバイトやパートと同様にケースバイケースということになります。

労働基準法に照らし合わせて「予め解雇の予告を必要とする者」、すなわち「常時使用する従業員」に該当するのかどうかにより、事業再構築補助金の対象となる「従業員」と考えることができるのかどうかを判断しなければなりません。

自営業で従業員がいない、一人社長の場合は?

自営業で従業員がいない場合や一人社長の場合もあることでしょう。この場合は申請することができないのでしょうか?

事業再構築補助金の対象となる「中小企業者」には業種ごとに常勤従業員数の上限が定められています。あくまで上限のみであるため、逆に言えば従業員を〇人以上雇わなくてはならないというような規定はありません。よって申請することが可能です。

ただし、個人事業主は「予め解雇の予告を必要とする者」ではないので、中小企業基本法上の「常時使用する従業員」には該当しないことになり、事業再構築補助金における「従業員」としてカウントすることはできません。

役員しかいない場合は?

役員しかいない場合も、従業員を〇人以上雇わなくてはならないというような規定はないため、自営業で従業員がいない場合や一人社長の場合と同様に申請することができます。

ただし、役員も基本的に「予め解雇の予告を必要とする者」には該当しないと考えられ、事業再構築補助金における「従業員」としてカウントすることはできません。

なお役員の場合、兼務役員(役員と従業員を兼務している)の労働部分は「従業員」として扱われます。

まとめ

第三回公募からは従業員数が基準となりますが、下限は規定されていないため、基本的には従業員がいなくても申請は可能です。

自営業で従業員が家族やアルバイトのみであっても申請することができます。この場合は優遇が大きい最低賃金枠への申請を検討してみるのもいいでしょう。

ただし、最低賃金枠には従業員数の区分によって補助金額が変わります。経営者は従業員としてカウントできないこと、そしてアルバイトなどが常時使用する従業員に該当するのかどうかは、労働基準法の規定をもとにして個別に判断しなければならないことを知っておきましょう。

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ここまで事業再構築補助金の従業員数別の申請額と、どういった人が従業員としてカウントできるのかを解説してきました。自分の行っている事業はこの補助金の申請が可能なのか、雇い入れている従業員はこの補助金の対象となる従業員となりうるのかを把握した上で、事業再構築補助金に申し込みましょう。

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執筆者プロフィール:ドリームゲート事務局 月見里

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