インバウンド獲得の一躍を担うと期待される「インバウンド美容ツーリズム」。その市場創出を、「株式会社アーチプラス」の美容・美容医療観光サービスが加速させる。

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執筆者: ドリームゲート事務局

日本の美容・美容医療を世界へ!日本での美容体験ニーズが高まる台湾人観光客に向け、日本の高品質な美容ツーリズムを提案。また美容整形ニーズ高まる中国に向け、高い技術と安心・安全な美容医療ツーリズムを提案。
展開している事業の内容・特徴

20160331-3近年期待を集めている「インバウンド美容ツーリズム」。今回紹介するベンチャー「株式会社アーチプラス」は果敢に挑もうとしている。同社は2015年12月に設立され、「美容・美容医療」に特化したツーリズム支援を企画しており、グローバルでニーズがある美容・美容医療領域から、日本のインバウンド美容ツーリズムの先陣を切ろうとしている。

海外では医療・美容医療ツーリズムはともに盛んだ。2010年に日本政策投資銀行が発表した「進む医療の国際化〜医療ツーリズムの動向〜」によれば、欧米、アジア、中東、アフリカと全世界の約50カ国が医療ツーリズムを実施。主要国であるタイやインド、シンガポール、韓国などでは、外国人患者を呼び込むための施策がすでに講じられており、グローバルでの市場規模予測も、2012年時で1000億ドルと巨大である。

美容医療ツーリズム単独で見ても活況で、特に名が知られる韓国は、年15万人以上の訪韓患者のうち、美容目的の患者はおよそ1万5,000人(2012年時)。最近では日本人患者も少なくないそうだが、特に中国人にニーズが高い。さらにその中には、中国富裕層の割合も多く、高額な治療費が必要な全身美容整形を希望する傾向にあるという。

だが、この高いニーズと比例して、近年浮き彫りになっているのが医療事故である。韓国の美容整形クリニックと中国人患者の間でトラブルが続出しているそうで、中国メディア・中新網によると、医療トラブルの解決にあたる韓国の公共機関「韓国医療紛争調整仲裁院」に仲裁を求める中国人は年々増加している。しかし、それでも、韓国に比べれば自国の美容医療が新興であることから、訪韓率は右肩上がりなのだという。ここに着目したのがアーチプラス社であり、中国人に技術・安心性ともに優れた日本の美容医療を受けてもらうのが、同社のビジネスだ。

またアーチプラス社は、台湾から日本への外国人観光客を日本国内の美容サロンにも集客する美容ツーリズムも手掛けようとしている。リクルートライフスタイル社が行った調査によると外国人観光客(台湾、韓国、中国、香港、米国、タイ)600人の半数が日本で何らかの美容関連サロン体験を行ったとの結果が出ている。実際にアーチプラス社が昨年に台湾の首都、台北で行ったフィールド調査によると20代、30代の女性の約3割が日本に旅行にいった際には何らかの美容体験を行いたいとの結果になった。今まさに外国人観光客の日本でのニーズが“現地での体験“に移り変わって来ており、同社はそこに着目をしている。

同社のサービスはすべて海外企業とのパートナーシップにより行われる。海外から日本への集客は現地外国人が現地目線で、現地外国人の心を掴む方法でマーケティングを行うことが必要と考えているためだ。中国からのインバウンド集客は現地中国企業とのパートナーシップを元に日本へと集客を行う。台湾からのインバウンド集客は現地台湾企業とのパートナーシップを元に日本へと集客を行う構造となっている。また海外でいくらマーケティングを行っても実際に予約を取って、日本で来店までしないと美容サロンの売り上げに繋がらないため、海外現地で予約対応まで一貫して行うサービスを海外パートナー企業と構築している。海外でのマーケティング、予約受付、海外でのクチコミの拡散、この一連の流れをパッケージとして提供し、海外にファンを作ることを目的としている。

真の成長ができると感じ起業家へ。海外の友人の“生の声”から、ビジネスアイディアに至る。
ビジネスアイディア発想のきっかけ

アーチプラス社のCEO、滝口貴光氏のキャリアはとてもユニークだ。概略すれば、日本の企業に勤めた後、ワーキングホリデーを活用してカナダやオーストラリアで遊業。その後、上海・シンガポールで働きながら通信制のMBA講座を受講し、帰国。MBA取得に合わせて起業した。直近のシンガポールの会社では、現地のさまざまな国籍の企業に日本人を紹介、また現地日系企業の管理職ポストにさまざまな国籍の候補者を紹介するといった人材紹介の仕事をしていたという。

起業家を志したのは、ビジネスが“自分を成長させてくれる世界”だと感じていたから。親族に経営者が多いこともあり、早期から起業を目標としていたそうだ。

ビジネスアイディアを得たのは、会社を退社してからのことで、上海やシンガポールの友人の一言だったという。

「もともと憧れがあって海外に出て、アジアの魅力を実感していたので、アジア圏の人々にフィットするインバウンドサービスというのは決めていました。でも、最初から現在のモデルというわけではなくて、当初は美容インバウンドだけを検討していました。ビジネスアイディアを練るために、海外の友人にいろいろリサーチしてみると、日本のヘアサロンやネイルサロンなどに行ってみたいけど入りづらい、どのお店に行けば良いのか分からないと言う声が多くありました。それで、これは何とか解決をしたいなと。そこから準備を進めていく中で、たまたま韓国での美容医療ツーリズムのトラブルを知り、これも何とか解決出来ないかなと考えました。」

そこから、さっそく美容サロンや提携クリニック探しをスタートした滝口氏。言葉が通じない外国人を美容サロンで受け入れる所は少ないのではないか、また病気治療の医療ツーリズムでは、外国人を受け入れる医療施設が少ないとも聞くから、さぞ難航したかと思えば、結果はその逆だったという。外国人インバウンドビジネスの認知の高さもあり、関心を持っている美容サロンは多く、また日常的に外国人患者に施術を行っているクリニックもあり、またそうでなくても、興味を示すクリニックが多かった、と話す。

包括的なインバウンド美容ツーリズムの提供を進め、国内市場を固める。ゆくゆくは、美容サービスの海外展開にも携わって行く計画。
将来の展望

まだ、同社にサービス事例はない。そのため、事例獲得が直近のミッションとなる。ただ同社は、日本の美容・美容医療に関するさまざまなサービスを外国人観光客に届けたいと考えている。事業の取り掛かりとして中国、台湾からの外国人観光客をターゲットとして取り組んでいるが、先々はさらに他の国からのインバウンド集客も進めたいと考えており、例えば香港、韓国、タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシアなどだ。アジアの経済成長と共に今後もより多くの外国人観光客が日本に訪れることが予想される。そして経済成長と共に美容への関心も高まり、日本に来日した際には高品質な美容サービスを体験したいとのニーズも高まると予想される。まさに同社はそのようなアジアの方々と日本の美容サービスを繋いで行く計画だ。

ここまでは、外国人インバウンドに関しての話であるが、同社は外国人観光客インバウンドで海外のお客様が多く来店したその先にこそ、その企業の海外事業展開アウトバウンドがあると考えている。外国人観光客インバウンドと海外事業展開アウトバウンドを一貫して支援するサービスの構築も海外パートナー企業と共に進めているという。

先述したように、外国人の友人の一言がきっかけとなった、アーチプラス社の事業。まだまだスタートしたばかりだが、海外の人々の声をつぶさに聞くことができるのは確かな強みと言えるだろう。同社の今後の成長を楽しみにするとともに、インバウンド美容ツーリズムの動向も注視していきたい。

株式会社アーチプラス
代表者:滝口 貴光氏 設立:2015年12月
ウェブサイト:http://archplus.co.jp/ 連絡先:info@archplus.co.jp
事業内容:インバウンド美容ツーリズム支援の企画・実行

当記事の内容は 2016/03/31 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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