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リリース1カ月ですでに予約待ち状態。ハイキャリア人材を揃えたオンライン秘書サービス「Caster(キャスター)」

執筆者:ドリームゲート事務局
更新日:2015年01月20日

大手広告代理店など出身の優秀な秘書、アシスタントをリーズナブルに使える 展開している事業内容・特徴

20150109-12014年12月9日にリリースされたばかりだが、すでに数十社が契約し、予約待ちとなっている大人気のオンライン秘書サービス「Caster(キャスター)」。サービス内容はシンプルで、月額料金を払うとオンライン上に待機している秘書が、バックオフィス業務全般を手伝ってくれるというもの。

運営元は株式会社Caster。2014年10月1日に設立されたばかりのベンチャーだ。Casterサービスを契約すると、専属の秘書が選ばれ、オンライン上で待機してくれる。仕事を依頼できる時間は、平日の9時から18時。コースは3つあり、一番安いプランだと月4万円で16時間まで仕事が依頼できる。7万5000円のコースだと32時間、12万円のコースでは55時間となっている。それぞれのコースで時間がオーバーした場合、超過分は従量課金となる。

同サービスがいきなり大人気となった理由は、何といっても人材のクオリティだ。大手広告代理店や外資系大手戦略コンサルタント会社の出身者など、ハイキャリアな人材がそろっている。もちろん、契約すると担当秘書の経歴も開示される。オンラインサービスではあるが、顔が見える安心感がある。

ここ数年でクラウドソーシングは盛り上がりを見せており、仕事を請け負うクラウドワーカーも増え続けている。同社のサービスはクラウドワーカーからも人気で、一度の募集で70~80名、1カ月で300名以上も応募があるという。

人気の理由はなんといっても報酬の高さ。クラウドソーシングは、報酬単価が低い仕事が多い。それこそ、時給換算すると300円といったものも少なくないのだ。しかし同社では、クラウドワーカーに高い報酬を保証して募集をかけている。

ゆえに、大企業で培った経験・技術を有するが、結婚・出産などの理由で職場を離れたハイキャリアな人材を確保できるわけだ。

ただし、同社の秘書になるためのハードルは高い。まず履歴書、職務経歴書、性格アンケートなどの書類選考でふるいにかけられ、その後、3回の面接を経て、さらにトライアルで実務能力を見られる。それらをクリアして秘書になれるのは、◎名の応募の中から、1、2名。かなりの狭き門である。ちなみに、同社代表の中川祥太氏によれば、面接だけで月に100回近く行っているそうだ。

取材をした2015年1月初めの時点で、同社に在籍している秘書は20名。大半が女性で、年代的には20~40代だという。とにかく人材のクオリティを重視しているため、そう簡単に秘書の数は増やせない。そうした姿勢が利用企業側の安心感にもつながっている。

Caster社は、秘書の採用・管理をしつつ、仕事を発注する企業の開拓、つまり営業を行っている。例えば、監査業務が集中する時期だけリソースを強化したいといったニーズに対応することも目指している。

クラウドソーシング業界のアンバランスさを是正すべく起業 ビジネスアイデア発想のきっかけ

20150109-2株式会社Casterを創業した中川氏だが、最初の起業は学生時代だった。ライブドアマーケティング社のテレアポ・アルバイトで大金を稼ぎ、それを元手に古着屋を開業した。古着屋ビジネスはあまりうまくいかなく閉店したそうだが、元々実家が病院を経営していこともあり、経営マインドは自然と身についていたという。また、商売が好きな関西人気質もあるだろうと笑いながら語ってくれた。

古着屋をたたんだ中川氏は、大手ネット広告代理店であるオプト社に入社。社内ベンチャーのソウルドアウト社に出向した後、2012 年にインターネットの監視業務アウトソーシングサービスで知られるイー・ガーディアン社に転職している。ここでは、大阪営業所の立ち上げに携わり、ソーシャルメディア関連事業や事業企画部で新規事業も担当。そこでクラウドソーシングと出合ったというわけだ。

当時は発注者側として利用していたが、クラウドソーシングで働くワーカーの報酬の低さに問題意識を持ち、それを解決する事業を立ち上げたいと考えるようになった。

現在のクラウドソーシング業界は、発注側の企業が圧倒的に有利になっている。それは仕事を求めるワーカーの数に対して発注企業が少なすぎるため、需給バランスを欠いているからだ。

そこで中川氏は、特に高い持つ能力を持つワーカーが、能力に見合った仕事と適切な報酬が得られるサービスがつくれないかと考えた。クラウドソーシング業界のバランスを是正し、さらにバックオフィス業務がクラウド化することができれば、労働そのものの在り方に革命を起こせる。中川氏はそうした自身の構想を「労働革命」と呼んでいる。

そうして事業プランを練り上げていくなかで、知人経由で、創業期の投資・育成に特化したベンチャーキャピタル、インキュベイトファンドと出合った。中川氏のプランを聞いたインキュベイトファンド側は、前のめりで中川氏の事業計画をサポートすることを決定。

2014年10月1日に会社を設立し、11月1日にはインキュベイトファンドから5000万円の出資を受け、11月2日からテストリリースを開始。30名のテストクライアントからの評価も上々で、12月9日 に本格的にスタートした。

会社設立からサービスリリースまで、わずか2カ月というスピードだが、サービスリリースにあたって、システム開発はゼロだったという。

オンラインでのサービスだと自前のシステムを構築したくなるが、中川氏はあえてそれをせず、既存のサービスやシステムを活用・併用することで業務を行えるようにした。

例えばクライアントと秘書のやり取りは、チェットワークやFacebookメッセンジャー、あるいはスカイプやヤマーといった既存サービスを活用。それはクライアント側が使いたいツールに合わせているだけとのこと。また、業務管理はGoogleのオフィスソフトやExcelなどの市販製品で十分だという。

システム開発にあてる時間やコストを徹底的に削り、サービスのコアである秘書人材の獲得に集中したことが、スムーズな立ち上げに成功したポイントだろう。

もともとはバックオフィス要因の雇用する余裕のないスタートアップやベンチャー向けにニーズがあるだろうと踏んでいたCasterだが、ふたを開けてみると、意外にも大企業からの引き合いが多かった。

社長や役員付けの秘書業務が最も多いそうだが、経理・総務業務や、カスタマーサポート業務、また広報やPR部門が日常的に行っているメディアチェック(自社に関連する新聞記事が出ていないかどうかや、プレスリリースなどを日々チェックする業務)などでも利用されているという。

その理由を同社代表の中川氏に伺ったところ、部署単位で利用が申し込めるのがポイントだったという。通常、大企業がアルバイトや派遣社員などを使うためには、まず人事部を通す必要があり、座席やパソコン、ビルの入館証の発行など用意など煩雑な手続きが多い。しかし、同社のサービスはそうした手続きなしで、普通のWebサービス感覚で申し込める。ゆえに、部署単位での申込みや問い合わせが非常に多い。

また、費用も毎月4万円からとリーズナブルなため、大企業であれば部長決済などで通せる金額であることも大きいだろう。

Casterは担当制を採っているため、ずっと同じ秘書に仕事を依頼することができる。慣れてくるとコミュニケーションもスムーズになる。仕事を依頼する側にとっては、簡単な指示でも真意をくみ取って対応してくれる関係、いわゆる“ツーカー”というのは心地よい。

さらに同社では、チーム単位でバックアップできる体制もとっており、担当者が病気などで即時対応できない場合にも業務に支障が出ないように配慮している。

目指すはバックオフィス業務のクラウド化による「労働革命」 将来への展望

秘書代行サービスはこれまでにもあったが、レンタルオフィスなどが付帯サービスで行っていたり、あるいは電話を受けるだけ、郵便物を転送するだけといった限定的なサービスにとどまっていた。同社のように幅広い業務に高い品質で対応できるサービスはなかったのだ。

中川氏によれば、秘書市場全体で1000億円程度の規模とみているが、狙っているのはバックオフィス業務全体の市場だ。人件費だけで換算しても膨大な市場になることは間違いない。

日本人の持つホスピタリティーの高さは世界でも稀有なものだ。それゆえに、相手にも高いコミュニケーション能力を求めがち。だからこそ、相手の真意をくみ取って仕事ができる優秀な人材をそろえることが、そのまま競争力になると中川氏は考えている。

中川氏に今後の計画を伺ったところ、2015年の目標は年商1億円。2018年には年商10億円規模という回答であった。

しかし、同社のポリシーはあくまで働く側に立ったサービスを提供し続けること。利益を出すために、安易に報酬の削減などは行わず、秘書の生活を守る事業であることが理念だ。

そのため、Casterの事業は、営利企業というよりもNPO的。社会起業家という側面がある。これは、著名ベンチャーキャピタリストである原丈人氏が提唱している「公益資本主義』から影響されたものだという。

ちなみに同社は、原丈人氏が代表を務めるデフタ・パートナーズが横浜に開設予定のインキュベーション施設に入居する予定。この取材も同施設がある横浜三井ビルディングで行った。

世の中から本当に求められるサービスは、必ず事業の優位性、競争力につながる。社会起業家的な発想や行動理念は、ある意味、最強の経営戦略なのかもしれない。

今回の取材をとおして、クラウドソ―ジング業界が次のステージを迎え、社会インフラとなりつつあることを感じた。中川氏が提唱する「労働革命』の今後に、ぜひ注目したい。

株式会社Caster
代表者:中川 祥太氏 設立:2014年10月1日
URL:
http://cast-er.com/
スタッフ数:
事業内容:
オンラインアシスタントサービス「Caster(キャスター)」のサービス運営

当記事の内容は 2015/1/15 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

この記事の執筆者

ドリームゲート事務局
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取材・文:ドリームゲート事務局 起業・開業・独立・ベンチャーの悩みに、専門家がお答えします。無料なのでお気軽にどうぞ。

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