“カワイイを共有”がアジアで大ブレイク。半年で80万ユーザー到達「Snapeee(スナッピー)」

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執筆者: 清水 智

半年で会員数80万人突破! 写真共有アプリ「Snapeee(スナッピー)」
展開している事業内容・特徴

snape1株式会社マインドパレットが2011年5月にリリースした写真共有アプリ「Snapeee(スナッピー)」が、日本を含めたアジア各国で大人気だ。アプリのダウンロード数は半年で80万を突破し、なおも伸び続けているという。しかも、この大人気のアプリはプロモーションを一切かけず、口コミだけで広がっているというから驚きだ。

「Snapeee(スナッピー)」は、iPhoneやAndoroidなどのスマートフォンで撮影した写真に、キラキラなデコレーションを加えて「カワイイ」写真をつくることができる。さらに、ユーザーは、その加工したカワイイ写真をソーシャルメディアで共有。加工した写真には、「すごい」「かわいい」「おもしろそう」「もっと」など4種類の感情アイコンやコメントを添えた投稿が可能。感情ごと友達と共有するプリクラが進化したようなサービスだ。

同アプリは、リリース翌日に、台湾でNo1のレビューサイトに掲載された。そして、まず台湾で人気に火がついた。そこから、香港、シンガポール、タイなど、アジア各国で人気アプリとなり、英語圏でもユーザーが増え始めた。アジアでのヒットが先行した結果、ユーザー数の割合は、海外が大半だという。

「Snapeee(スナッピー)」の現在のシェアを具体的に見ていくと、香港が18%でトップ、台湾が16%で2位、そして日本と中国が同率15%の3位で続き、タイが10%、シンガポールが8%という内訳だ。

アプリ自体のユーザビリティもポイントだ。アイコンで表示されたわかりやすいメニューで感覚的に使える手軽さが、急成長を加速させた要因だろう。

ビジネスモデルとしては広告収益のほか、有料アイテムの販売や法人向けサービスも検討しているという。

大企業向け業務システム開発のエンジニア2名で創業。ツイッターでの、ある出会いがきっかけ
ビジネスアイデア発想のきっかけ

snape2同社の創業者である小林佑次氏と神尾隆昌氏は、大企業向けのERPパッケージシステムを手掛けるワークスアプリケーションズというベンチャー企業で、エンジニアとして働いていた。ワークス社で業務システム開発をしていた両名は、小林氏が30才になる手前で「みんながワクワクしてイノベーションを起こし続けられる会社を興したい」という思いに神尾氏が共感し、ワークス社を退職して起業した。

実は、最初に考えていたサービスはグループ・クーポン系のサービスだったが、「ベンチャーに向いているビジネスなのか?」という疑問を持っていた。その後リクルートも参入すると聞き、「営業力・資本力が勝負の世界では、イノベーションを起こす面白いサービスは創れない」と悟って、別の事業を模索し出したという。

そんな頃、たまたまツイッターで出会ったベンチャーキャピタリストと意気投合し、事業のディスカッションを始めたことが、「Snapeee(スナッピー)」誕生のきっかけとなる。2010年の8月頃から、週1回の打ち合わせを続けた結果、「これからはスマホの時代が来る」という結論に達した。そして、日本には本格的な写真アプリがなかったところに目をつけ、「Snapeee(スナッピー)」の開発に取りかかった。CEOの小林氏がアプリの開発、CTOの神尾氏はサーバなどのバックエンドを担当。2011年1月には待望の社員デザイナーを採用し、そこから本格的にユーザーインターフェイスのつくり込みに入っていった。

アプリ自体の開発は4カ月ほどで完了したが、実はリリース直前で、いったん発表をストップ。見た目がカワイクなかったため、ユーザーインターフェイスを1カ月かけてすべてリデザインしたのだ。そうやってリリースされたアプリは、狙いどおりのターゲット層に支持され、瞬く間にユーザー数が増加していく。しかも、ほとんど広告やプロモーションは行っていない。しいて言えば、技術系のメディアである「TechWave.jp」や「TechCrunchJapan」に取り上げられたくらいだ。

写真アプリの競合としては、「Instagram」という米国のベンチャーが運営するサービスがあるが、総じて米国発のサービスは クールな外見で大人向けのサービスが多い。一方、「Snapeee(スナッピー)」をはじめとする日本発のサービスは ポップ、キュート、カワイイといったサービスが多く、「それが日本発ベンチャーの強みにもなる」と神尾氏は語る。実際に「Snapeee(スナッピー)」が、台湾から人気に火がついたサービスであることはその証左だろう。

まずは300万ユーザーが目標。カワイイを発信するコミュニケーションプラットフォームで世界へ!
将来への展望

同社の当面の目標は300万ユーザーの獲得だ。同アプリは、スマホユーザーのメインボリュームゾーンといわれる20~30代をターゲットとしているが、最近は10代も増えてきており、ユーザー層は若年化しつつあるようだ。

つい先日も伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社とグリー株式会社から第三者割当増資を受けたばかりで、当面の資金は確保しているため、とにかく当分は開発とユーザの獲得に注力していくという。また、他言語に対応する以外のローカライズ(特定の国や地域だけのサービス)は考えておらず、世界共通で使えるサービスに進化させていくという。

CTOの神尾氏によれば、サービスを創ったり改善する際に重要なのは、モニター調査等集まったものから個別の意見を逐一取り上げるのではなく、ユーザーに共通している視点やニーズは何であるかを深く考察して、いかに集中できるかが勝負になるという。

「サービスは、出すことよりもそこから改善し続けていくことが重要。そして、とにかく細かなゴールの日付を決めて行動をすること。たとえトラブルが発生しても、それが次のアイデアやアクションにつながるので、まずは行動を起こすこと。ネットビジネスの特徴でもあるが、とにかく変化の激しい世界なので、はじめに策定していた計画にとらわれずに、常に柔軟に舵をとれるようにしておくこと」とは、アプリビジネスへの参入を考えている読者への、神尾氏からのアドバイス。

日本の「カワイイ」を世界に発信するコミュニケーションプラットフォームを構築すること、アジアから先、世界中で使われるサービスを育て上げるのが、同社の最大の目標だ。

株式会社マインドパレット(英名 Mind Palette Co. Ltd.)
代表者:小林 佑次(CEO)、神尾 隆昌(CTO) 設立:2010年11月
社員数:6名 ユーザー数:80万人
事業内容:スマートフォンアプリケーションの開発および インターネットサービスの企画・製作・運営
URL:http://snape.ee/ja/

当記事の内容は 2011/12/6 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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