起業・経営FAQ:現金過不足が出ないよう、正確な仕事を税理士に頼みたいです。

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

課題・悩み

数年後、事業承継で経営者になる予定の者です。

元々父親が会社を経営しており、自分も同じ会社で働いていました。ただ、経理に関して自分は関わっていませんでした。

いよいよ自身が経営者になるということで、会社の現状を再度確認しようと思い、税理士に話を聞いたところ、親が作っている帳簿の数字が一致していないことが多々あるようで、累計の現金過不足も数万円単位で発生しているようです。

この状況は良くないと考えており、税理士にこの部分を正したいとお願いをしたのですが、あまり乗り気ではなく、「年一回の決算でよいのではないか」とのことでした。

どのようにしたら税理士の方に動いてもらえるのでしょうか?

回答:経理担当者や経営者が会計処理をきちんと行う姿勢を見せることです。

この質問への回答者

中田 哲也(なかた てつや)/ 東京会計総合事務所/中田哲也税理士事務所
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質問者様と同じような形で常態化してしまっている企業は実際多いと思います。

ではそれでいいのかというと、税務署も数万円の誤差であれば目くじらも立てないでしょうし、会社側としても、それで修正申告になったとしても、それで済むならそれで良しという事になってしまっているのだと思います。

実際、税理士さんも合わないものを正しくはないけど、質問したり、訂正してもらったり、確認したりと手間をかけるより、合ってないけど、年間一回の決算で合わせてしまった方が、誤差も大きくないしお互い楽でしょという事だと思います。

私たちもその「このままでいいんじゃないか」という気持ちはわかります。質問者様が手間ひまかかるのを、労を厭わず対応していきたいという事であれば税理士の方も動いてくれると思います。

一番、私たちとして対応したくないのが、税理士の方で全部確認してくれというような依頼です。それで顧問料等はそのままでというのでは、手間が増えるのに料金が増えないのでは割にあいません。会社側でちゃんとやりたいという経理担当者がいて、かかる手間代は負担するという事であれば、対応してくれるでしょう。

しかし、そこまでやる必要があるのかというのは価値観の問題です。大きくなっていく会社はこの辺りはしっかりやっています。小規模の会社ではいい加減なところが多いし、適当な処理も認容されているような実態はあります。

質問者様の方でしっかりやって行くと決意頂いて、その旨を税理士に伝えれば対応して頂けると思います。税理士が避けたいのはしっかり請求書などを計上するようにしたのに、顧客側が最初は対応してくれたが、後々に適当になってしまうようなら、今のままでいいじゃないかという事だと思います。

今後は質問者様が経理を学び、次の経営者としてしっかりやって行きたいと決意し、その姿勢を感じてもらい、税理士にその旨を伝えれば、料金のアップはあると思いますが、対応してくれるはずです。ご自身の取組も含めてもう一度トライなさってはいかがでしょうか?

色々大変だとは思いますが、がんばって下さい。陰ながら応援しております。

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