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Vol.1 アメリカで成功する。製造技術ベンチャーとは

海外ビジネス

執筆者: ドリームゲート事務局

 ここ一年弱で製造業における就労者数は17万人増となり、過去約8年で最高水準となりました。また、現在でも製造業における新規就労者は年間8万人程度にのぼります。ここでは、技術製造ベンチャーに見るアメリカの製造業トレンドを見ていきましょう。

 

バッテリー計測機器の製造開発Arbin社のHu博士に聞きました!!

 

 製造業の製造原価の安い海外移転が進み、全米製造者協会によると2005年―2010年にかけての製造業における就労者数のロスは年間20万人近いと予測されてます。

 ただし、ここ一年弱で製造業における就労者数は17万人増となり、過去約8年で最高水準、新たな製造業における新規就労者は年間8万人程度です。製造製品の輸出も対前年比で10数%超、輸出製品の70%が製造製品で増えています。
 これらを反映し、日系や欧州系以外で英国MG Rover社を買収した中国の南京汽車社が製造進出するなど、製造業のアメリカへの進出が急増しています。

 アメリカで起業したバッテリー計測機器を製造開発し成功している、Arbin社のHu博士にアメリカの製造業について伺ってみました。同社は中国系の博士集団です。

 

Arbin Instruments Corporation
燃料電池をはじめとする電池の計測装置の開発製造。独自ノウハウとアプリ技術でカスタム製造に対応する優良ベンチャー。

・所在: 米国テキサス州
・Arbin社サイト: http://www.arbin.com

 

 

 

―何故、アメリカベースで起業したのでしょうか

Hu博士

 まず一つ目のポイントはアメリカは最大の顧客がいる市場であり、世界市場の凝縮(世界需要・仕様を把握できる)の場だという点です。次に豊富な R&Dや人的なリソースの存在。同社装置も、バッテリーそのものは日本製でも、実際にユーザー(需要)やナレッジや製造リソースが集積する市場、アメリカ やその他キー市場に居ることの重要性がますます強調・強要されてくる時代になったと思います。さらに、技術系の人材や研究リソースを豊富に有するテキサス A&M大学の地元で、継続的なノウハウを享受することが可能なことや組付け・部分加工などについてもますます中国系大学教授の親族や関係者を柔軟に採用す ることでより高い知的レベルの労働力の確保が可能なことも理由の一つです。

―製造の合理化にはどの様に取り組んでいますか

Hu博士

 装置のシャシーなどを含めたローエンドなコンポーネントは、中国から仕入れることで価格競争力を維持するだけでなく、汎用部材は日本製を採用し、製造に関する内製化部門を魅力あるIPが凝縮されたコア領域を堅持するなど合理化に繋げています。

―簡単に出来そうで中々出来ないことですね。それでは、今後のアメリカの製造業を支えるものとは何ですか。

Hu博士

 アメリカ国内に残る製造業は、高品質が要求されるものです。例えば、内蔵技術製品、短納期な製品、カスタム化が必要な製品、労働原価が製品原価の25%以下の製品、革新的なアフターサービスが要求される製品や輸送に非合理な重厚長大製品などです。

―特にどのような分野や業界が伸びますか

Hu博士

 需要が急増するといわれる分野は、自動車、IT・エレクトロニクスや食品加工製品以外に、バイオ、医療機器、ハイテク、燃料・環境関連技術・機器 などがあります。7.8千万人のベビーブーマー達が引退する今後10年間や総人口が4億人を超える今後30-40年、これら団塊世代を支援するビジネスや 人口増により需要が牽引されると考えられています。

 

インタビュー後記

 製造・技術分野で起業するなら、最初からグローバルな視点で海外企業と提携戦略をとりながら展開するべきだと思います。製品のカスタム化ニーズが 高く、需要の増減や技術革新が繊細でダイナミックな前述の分野ではその最大市場にいること、ないしは市場へのリーチを持つことが重要です。これは大手中堅 企業では実践されつつありますが、ベンチャー企業でも同様の取り組みが必至です。まさに新しいチャンスです。

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