イラスト制作・クリエイター支援の会社が立ち上げたクラウドファンディングサービス「FAAVO(ファーボ)」。地域特化、エリアオーナー制度などが人気で急成長!

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執筆者: ドリームゲート事務局

営業無し、口コミ中心で成長中のクラウドファンディング「FAAVO(ファーボ)」。NHKや東洋経済、日経トレンディーなど大手マスコミでも続々と紹介!
展開している事業内容・特徴

クラウドファンディングといえば米国のキックスターターが有名だが、日本でも「READYFOR?」や「CAMPFIRE」などプラットフォームの提供者が続々と登場している。

今回紹介する「FAAVO(ファーボ)」というクラウドファンディングサービスは、地域に特化した点で急成長をしている。資金調達したいプロジェクトに、地域活性や町おこしを目的とした内容が多く、主に県外にいるその地域出身者の支援を集めやすいという。

クラウドファンディングはいくつかの種類に分けられるが、FAAVO(ファーボ)は「購入型」を採用している。購入型は、資金提供者に対して、金銭以外の特典を提供する。例えば、一口5000円の資金を提供すると、サンクスレターとオリジナル商品1点を進呈、といった具合だ。
FAAVO(ファーボ)ではプロジェクト起案者に対して、金額の段階設定や支援者から反応のよい特典についてアドバイスも行う。

20140902-1FAAVO(ファーボ)は、地域に特化していることに加え、都道府県別オーナー制度を設けている点もユニークだ。オーナーは、そのエリアで資金調達に適したプロジェクトを探し、支援が受けられるようマネジメントする。オーナーは月々の運営費を一部負担する代わりに、商標の使用権、システムの利用、運用ノウハウの提供を受けることができる。一からシステムを構築する初期投資が不要のうえ、資金調達のための広報はFAAVO側も担ってくれるのが大きい。

FAAVOの収益モデルは、プロジェクトの目標金額あるいは目標金額を超えて集まった最終金額の15~20%の手数料だが、都道府県別オーナー制度のエリアオーナーの収益も同様だ。

都道府県別エリアオーナーは、2014年8月現在、市町村単位も含めると25カ所に存在する。

エリアオーナーとなる団体形式は、行政もしくは法人格があればその種類を問わないが、FAAVO(ファーボ)を通じてクラウドファンディングをその地域に根付かせるという姿勢を第一に審査が行われ、一エリアにつき一団体と契約している。

エリアは都道府県に留まらず、市町村単位でも設置している。例えば秋田県のエリアオーナーはまだいないが、秋田県横手市のエリアオーナーは存在する。今後秋田県のエリアオーナーに手を挙げることができるが、横手市以外でプロジェクトを担当することになる。だが両者を横軸でつなぎ、協力関係をつくっていくこともFAAVO(ファーボ)を運営する株式会社サーチフィールドの役割のひとつだ。

「FAAVO(ファーボ)」を運営する株式会社サーチフィールドは、イラストや漫画制作の代理店をメインとする、クリエイター支援の会社だ。代表の小林 琢磨氏は、株式会社 USENに新卒で入社。そこで出会った2名の同僚らと共に、2008年に若干23歳で会社を設立した。

さらに昨今のソーシャルゲームの急速な普及もあり、同社のイラスト制作事業は急成長。同社が抱えるイラストレーターや漫画家は、2014年8月時点で4,000人を超える陣容となった。

そんな同社が2012年に新規事業として、「地域」に特化したクラウドファンディングサービス「FAAVO(ファーボ)」を立ち上げた。都道府県別オーナー制度は、サービス開始2年目となる2013年にリリースした。

同社からは特に営業することはほとんどなく、口コミを中心に広がり、NPOや地方自治体、Uターン者が起業した設立間もないベンチャー企業が利用し、NHKや東洋経済、日経トレンディーなど大手マスコミにも紹介されるほどに成長した。

常時20程度のプロジェクトが支援を募っている。サービス開始からこれまで、約130のプロジェクトが資金調達に成功した。

東日本大震災がきっかけで「地域」に関心が集まる。クリエイター支援も地域活性も根本は同じ。
ビジネスアイデア発想のきっかけ

2008年に4名の仲間と一緒に会社を立ち上げた小林 琢磨氏。アニメや漫画の世界に詳しかった小林氏は、才能があっても活躍の場や営業力に欠けうまく収入に結びつけられないイラストレーターや漫画家たちがたくさんいる事に問題意識を感じ、それをなんとかしたいというのが起業のきっかけだった。

20140902-3同社はイラストレーターや漫画家をネットワーク化し、イラスト制作の受注を受け始めた。スタート時から民間企業や官公庁が主催するコンペ案件も勝ち取っていくなどして、徐々に知名度をあげていった。

そんな同社が新規事業に取り組み始めたのは、折しも2011年には東日本大震災が起き、「地域」に関心が高まっている時期だった。

同社設立メンバーでもあり、「FAAVO(ファーボ)」の立ち上げを指揮した同社取締役の齋藤氏にお話を伺った。

齋藤氏はイラスト制作事業で営業や制作ディレクションを担当していたが、2012年に同社内にウェブ事業部を立ち上げた。このウェブ事業部の最初のサービスが「FAAVO」だった。

イラスト制作の企業が地域に特化したクラウドファンディングというと、一見異色に思えるが、クリエイターや漫画家の発信を支援することが根底にあるため「地域活性に取り組む人たちも発信者のひとりとして捉えている」というのが齋藤氏の考えだ。彼らを支援し、プロジェクトを発信するツールとして、クラウドファンディングは相性がよいと見込んだ。

齋藤氏は宮崎県の出身だが、自身もふるさとに思いを馳せるところがあった。地方出身者が普段の生活の中で、ちょっとした行動を通じて遠くからでもふるさとを思い直すきっかけになればという想いから、「FAAVO」の構想が生まれた。

全都道府県にエリアオーナーを置き、日本全国でクラウドファンディングを活用してもらう機運を高めたい。
将来への展望

20140902-2「FAAVO(ファーボ)」の今後について、齋藤氏に今後について伺ったところ以下のコメントをいただいた。
「私たちがやっていることは、クラウドファンディングのプラットフォームを普及させているのではなく、それを使いこなすクラウドファンディングマネージャーを増やしていくこと。」

短期的な目標としては、2015年6月までに全都道府県に最低1団体のエリアオーナーがいる状態。しかし、一口にエリアオーナーを増やすといっても簡単ではない。その地域に根ざし、その地域のことをよく知る人との出会いが必要だが、日本全国となるとなかなかそうもいかない。しかし、同社にとって追い風なのは、地方自治体がオーナー制度に問い合わせをしてくるケースが増えてきたこと。地方自治体と連携して日本全国に同社のサービスを広げるという戦略だ。

また、もう1つのトピックスとしては、2014年5月23日に成立した金融証券取引法の改正によって、2015年春より投資型クラウドファンディングが解禁になることだ。国自体が「クラウドファンディング」を積極的に推し進めようという動きが、地方自治体にも影響を与えている。

同社としては幸いなことに、島根県がFAAVOのエリアオーナーになっている先行事例がすでにあるのだ。島根県の場合は、オーナー事務局が県庁内にあり、プロジェクトのマネジメントや起案者のフォローなどは、島根県が認定するアドバイザーに依頼している。

また、同社ではエリアオーナー間でのナレッジの共有や、オーナーの横のつながりを作る場作りも実施している。2014年8月22日にはFAAVO2周年として、エリアオーナーが集まるイベントを都内で実施した。関西ではエリアオーナー自体が活発に動き、独自にイベントも開催して機運を盛り上げているそうだ。

日本全国にクラウドファンディングの波が広がっていく、その軸となりそうなFAAVOの動向に、今後も注目していきたい。

株式会社サーチフィールド
代表者:小林 琢磨氏 設立:2008年7月
URL:http://www.searchfield.jp/ スタッフ数:32人
事業内容:
・ギクタス事業(イラスト・漫画に特化した制作代理店業務)
・ソーシャルゲーム事業
・FAAVO事業(地域に特化したクラウドファンディングサービス)

当記事の内容は 2014/9/2 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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