錚々たる有名企業が「#SnSnap」を活用中!
デジタルとリアルを融合させた新たなPR戦略

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 古田島 大介  編集:菊池 徳行(ハイキックス)

SNSを活用した新たなO2Oマーケティング。
イベント集客などで絶大な効果を発揮
展開している事業の内容・特徴

20161208-4インターネットが世界中に普及し続け、テレビ、雑誌など旧来のメディアの広告効果が弱体化している。また、スマホを多くの人が持ち歩き、SNSをどんどん活用。個人が媒体となってさまざまな情報を発信することで、今、自分の周りで起きていることが瞬時にわかるようになった。

そんななか、今までありそうでなかったユーザー体験を提供し、フライング タイガー コペンハーゲン、トヨタ自動車、アディダスなど、錚々たる有名企業がマーケティングの一環として活用し始めているサービスがある。株式会社SnSnapが展開している「#SnSnap(エスエヌスナップ)」だ。

その仕組みはいたってシンプル。ユーザーが指定のハッシュダグ(#)を付けてTwitter、Facebook、InstagramなどのSNSに公開した写真を、同社が提供する専用端末で読み込み、付属のプリンターから印刷してくれる。

SNSを活用したプロモーションやイベントを仕掛ける企業は、月単位、日単位で専用端末を会場に設置し、その場に集ったユーザーが利用する。そして、ユーザーはイベントの思い出の品として、投稿した写真を無料で手に入れる。企業はソーシャルメディアでのマーケティング効果を見込めるだけでなく、新たなユーザーをイベント会場に呼びこむことができるのだ。

専用端末の設置費用は当然企業が負担するわけだが、商品やサービスの認知度を上げたい企業にとってはその費用を上回るメリットがある。写真の余白や裏面に、来店を促すクーポンやキャンペーン用のQRコードを印字したり、印刷中にはプロモーション動画を流すことができたり、広告枠としても活用可能。そんなデジタルとリアルを融合させた新サービス「#SnSnap」は、企業とユーザー双方にwin-winの関係をもたらしている。

2015年7月のサービス開始からわずか1年で、「#SnSnap」の累計導入件数は300件を超え、現在は350件以上の導入実績を抱えている。うちリピート利用するクライアントも多く、このサービスが企業のPRニーズに着実にマッチしていることがうかがえる。

大企業での勤務を経て、
スタートアップベンチャーで起業修行
ビジネスアイディア発想のきっかけ

20161208-2米国ワシントン大学への留学経験を持つ西垣氏は、周囲に起業する学生が多かったことに影響され、自分も将来は起業するという思いを抱くようになったという。Apple社でリテール、マーケティングに触れ、その後、マクロミルでオンラインマーケティング、新規事業開発のノウハウを身につけ、空きスペースのマッチングサービスを展開するスペースマーケット社のスタートアップメンバーとして参画した。

「昔から新しいサービスについて考えるのが好きで、macに貼るステッカーなどを販売するオンラインショップを運営するなど、小さくはありますが自己流で事業を運営したこともありました。しかし、もっと大きなスケールで本格的に事業立ち上げについて経験を積みたいと思い、そのころ注目され始めていたシェアリングエコノミーのビジネスモデルに共感し、興味を持ったスペースマーケット社に参画することを決めました」

それらのキャリアを通してサービス立ち上げのノウハウを学び、また、クライアントのブランドマネージャーやマーケターとのつながりを持てたことが、自身の起業や、「#SnSnap」の販路開拓に役立ったという。

2014年あたりから、フォロワー数の多いユーチューバーや、SNS、ブログなどのインフルエンサーが注目され、企業のマーケターも彼らに広告予算を投じる機会が増えていく。ただ、彼らにSNSをとおして情報を発信してもらったとしても、どれくらいの見込み客にリーチし、エンゲージメントできたのかが可視化しづらいというのが実情だった。

「そこで、費用対効果がどのくらい見込めるかを可視化できるサービスをつくろうと、2015年に独立、当社を起業しました。そもそも僕は、自分が欲しくて、今ないものを考えることが好きなのです。『#SnSnap』のアイデアを思いついたのは、自分がSNSのより効果的な使い方や、広告に取り入れるサービスがあったらと思っていたことがきっかけです」

実際の運用面でも課題が生じる。「イベントの現場で、『#SnSnap』の専用端末をユーザーにいかに使ってもらうか、その動線づくりが大変でした。イベントの運営のコツやスタッフの対応の仕方など、現場を仕切れる人材がいないと、せっかく導入しても意味がありませんから。今でも初めて導入くださった企業のイベントには、弊社の社員が常駐して現場対応をお手伝いしています」。

このような課題を一つひとつクリアしながら、「#SnSnap」のサービスのブラッシュアップを繰り返し、クライアントニーズに応えられたとき、ひとしおの喜びが得られたのだという。

リアル×デジタルを進化させながら
新たな体験×マーケティングを創造
将来の展望

20161208-5同社は現在、「#SnSnap」のほか、企業向けのデジタルサイネージ事業、イベント来場者のデータを解析しSNS特化型の広告配信を行う「REALAD」サービスの3本柱を中心に、さまざまなプロモーション事業を展開している。

今後は、「#SnSnap」を介して蓄積されたハッシュタグ、コメントなどの情報を生かしつつ、クライアントニーズに寄り添いながら、SNSを使った新たなPRとマーケティングの戦略を提案していく予定だという。また、親和性のあるパートナーと広告プランニングやキャスティングも手がけることで、総合的なソリューションを提案していく計画だ。

「広告やマーケティングに関して、ワンストップで付加価値の高いサービスを提供できる存在になりたいですね。そのために、今後3カ月に1回のペースで新サービスをリリースしていきたい。イベントや店舗でのデジタルコンテンツは『#SnSnap』が必須といわれるよう、今後もさらにブラッシュアップを加速してきます」

そんな同社の斬新なビジネスモデルを、実際に多くのクライアントが求めている。企業側の予算取りに関しても、マーケティング費として計上する場合と、「#SnSnap」の写真をノベルティ販促費として計上する場合と、比較的柔軟に依頼できることも、急速に同サービスがグロースした理由のようだ。

昨今、さまざまなイベントなど、リアルコンテンツの付加価値が見直されている。西垣氏はそこに先んじて目をつけ、デジタルとリアルを融合させたサービス「#SnSnap」をスタートさせた。そんな西垣氏のアイデア発想と行動力が、次にどのような新規事業を世にお披露目するのか――期待して待ちたい。

株式会社SnSnap
代表者:西垣 雄太氏 設立:2015年5月
URL:http://snsnap.co.jp/ スタッフ数:9名
事業内容:・SNSを活用したマーケティング、プロモーション支援および施策の企画・広告販売

当記事の内容は 2016/12/08 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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